日本人学生の海外留学は1%、公的教育支出も低水準…OECD調査

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海外留学と受入学生の割合(2011年)
  • 海外留学と受入学生の割合(2011年)
  • 2008年から2010年の公的教育支出
  • 教員の法定勤務時間(2011年)
 経済協力開発機構(OECD)は6月25日、加盟国の教育の現状を国際比較した「図表でみる教育2013」を公表した。日本は、海外の大学などに留学する学生の割合が1.0%と、加盟国平均2.0%のわずか半分という低水準だった。教育に対する公的支出の割合も最低水準にあった。

 海外の高等教育機関に在籍している学生は、2005年の62,853人をピークに年々低下を続けており、2011年は38,535人だった。これは、日本の高等教育機関に在籍する学生の1.0%と、アメリカ、メキシコなどと並ぶ低い割合で、「日本人学生の内向き傾向や、外国に出て行くというリスクに対する恐れを反映している」と指摘している。

 一方、外国人留学生の受け入れは増加傾向にあり、2011年は世界の高等教育における外国人学生の3.5%、すべての受入国の中で8番目に高い割合を示した。OECD加盟国における外国人学生数はこの10年間で倍増しているが、日本も2000年の3.2%から市場シェアを伸ばしており、「教授言語がほとんど日本語であることを考慮すると際立って大きい数値」と分析している。

 教育に対する公的支出は、他のOECD加盟国と同様に増加傾向にあるものの、2010年のGDP(国内総生産)に占める公的教育支出は3.6%と、比較可能な加盟国中もっとも低い割合だった。日本は、初等中等教育に対する支出のほとんどを公的財源が担っている一方、高等教育に対する支出は私的負担によって成り立っている現実があり、2010年の高等教育の費用全体の65.6%が私的負担。OECD平均の31.6%の2倍以上で、2000年の61.5%からも上昇していた。

 このほか、教員の長時間労働の実態についても指摘。2011年における国公立学校の教員の法定勤務時間は1,883時間と、OECD平均より200時間ほど長かったが、教員の授業時間はOECD平均よりも短く、「生徒の課外活動の監督、生徒指導、事務処理など、授業以外の業務に割く時間を反映している可能性がある」としている。

 就業や高等教育の専攻分野における顕著な男女差についても説明。2011年の就業率は男性88%に対し、女性63%と、OECD加盟国中5番目に大きな差があった。ほとんどのOECD加盟国では、教育段階が上がるとともに男女差が小さくなるが、日本では教育段階にかかわらず男女差が見られる上、就業女性が学歴との比較で能力以下の仕事に従事する傾向にあるという。高等教育の専攻分野では、自然科学や工学・製造・建築分野の女性の割合がOECD平均に比べてかなり低くなっている。
《奥山直美》

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