【文科省】抜本的教育改革で義務教育期間の変更も…11/8下村大臣会見

 下村博文文部科学大臣は11月8日の定例記者会見で抜本的教育改革で義務教育期間の変更を検討、若田宇宙飛行士が子どもや若者に大きな刺激を与えたこと、道徳の教科化で学習指導要領改定も検討、教育改革は諸外国の取組みも反映する方針などについて発言した。

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下村文部科学大臣定例記者会見のようす
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 下村博文文部科学大臣は11月8日の定例記者会見で抜本的教育改革で義務教育期間の変更を検討、若田宇宙飛行士が子どもや若者に大きな刺激を与えたこと、道徳の教科化で学習指導要領改定も検討、教育改革は諸外国の取組みも反映する方針などについて発言した。

◆11月8日のテーマ
 若田宇宙飛行士、子どもや若者に大きな刺激を与える(0:08~)
 道徳の教科化で学習指導要領改定も検討(6:13~)
 教育改革は諸外国の取組みも反映する方針(12:03~)
 抜本的教育改革で義務教育期間の変更も(14:12~)
 ※()内に動画の再生時間を記した

・若田宇宙飛行士、子どもや若者に大きな刺激を与える
 若田宇宙飛行士の搭乗するソユーズ宇宙船(37S)が、日本時間の11月7日午後7時27分、国際宇宙ステーション(ISS)に無事ドッキングしたとの報告を受けた。若田宇宙飛行士は滞在後半の3月から、日本人そしてアジア人初のISS船長として、軌道上のクルー全員の指揮をとる予定となっている。これは同飛行士の高い能力や人柄とこれまでの努力のたまものであると同時に、我が国の宇宙技術と国際宇宙ステーション計画への貢献が高く評価された結果である。

 また「若田飛行士が活躍する姿は日本を元気にする力となるだけでなく、宇宙に夢をはせる子どもたち、そして科学技術や国際舞台での活躍を夢見る若者たちにとっても大きな刺激になると思う」と語り、今後も世界で活躍する日本人の代表として夢を実現する姿を見せてほしいとした。

・道徳の教科化で学習指導要領改定も検討
 道徳の教科化の必要性については6年以上前から提案されている事項であり、現在も教育再生実行会議の第一次提言の中でいじめ問題に関連して道徳の教科化が提言されている。道徳の新たな枠組みによる教科化や、教材・教科書の具体的なあり方について議論をしているところであり、特別の教科として位置付けることや、検定教科書を使用することについての意見が出ている。学習指導要領の改訂も含め年内を目途に懇談会で意見を取りまとめ、その場合には中央教育審議会に諮問するとした。

・教育改革は諸外国の取組みも反映する方針
 教育改革の工程表は全部で38項目あり、どの項目がどの程度進捗しているのかについては改めて伝えたいとした。また、教育行政の財源確保策については今後議論していく方針だが、実際に諸外国でどのような取組みが行われているのかを研究する中で財源について考えて必要があるとした。

・抜本的教育改革で義務教育期間の変更も
 現在6・3・3・4制が取られている学制だが、子どもの発達段階を考えた中で大きな変換を考える時期にきている。学制の見直しと同時に義務教育を何年にするのか、無償化の範囲をどこまで広げていくかということも考える段階だとし、「義務教育期間は無償とする」と憲法で明文化されていることに触れ、義務教育以外での教育無償化をどうするのかという3点を総合的に議論していかなければならないとした。

 これはこの国の抜本的な教育改革に繋がっていくとして、財源論も含めた諸外国の状況なども研究し、教育再生実行会議で今後議論していく方針だ。

《田邊良恵》

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