国立教育政策研究所が「いじめ防止」の生徒指導リーフ作成

 国立教育政策研究所は、「いじめ防止対策推進法」の施行により学校に求められている「学校いじめ防止基本方針」の策定のための解説書として「いじめのない学校づくり『学校いじめ防止基本方針』策定Q&A」を作成。12月上旬に全国の小中学校、高校に配布する。

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 国立教育政策研究所は、「いじめ防止対策推進法」の施行により学校に求められている「学校いじめ防止基本方針」の策定のための解説書として「いじめのない学校づくり『学校いじめ防止基本方針』策定Q&A」を作成。12月上旬に全国の小中学校、高校に配布する。

 同研究所では、平成24年から生徒指導に関して十分に説明されてこなかった事柄や新しい概念、手法などについて、解説や提案を行う生徒指導リーフシリーズを作成している。2013年9月28日に「いじめ防止対策推進法」が施行されたことから、増刊号の「いじめのない学校づくり『学校いじめ防止基本方針』策定Q&A」を作成。すべての学校がいじめ防止の体制を構築するための解説書になっている。

 資料では、「学校は、何を、いつまでに、行う必要があるのか?」「いじめの未然防止のための取り組みを、どのように考え、どのように進めていくのか?」「早期発見を、どのように考え、どのように進めていくのか?」「発見したいじめに対する対処を、どのように考え、どのように進めていくのか?」「学校基本方針策定の手順と組織のつくり方」の5つの項目で構成。具体的な例やアドバイス、重大事態対応のフロー図なども載せられている。

 「早期発見を、どのように考え、どのように進めていくのか?」については、早期発見の基本は児童生徒のささいな変化に気づくこと、気づいた情報を確実に共有すること、情報にもとづき速やかに対応することと明記。気になる変化や行為については5W1H(いつ、どこで、だれが、だれと、何を、どのように)を付箋紙などに簡単にメモし、職員がいつでも共有できるようにしておく。暴力的な行為や「暴力を伴ういじめ」を目撃した場合は速やかに止めることを最優先する。

 「発見したいじめに対する対処を、どのように考え、どのように進めていくのか?」については、いじめの疑いがあるような行為が発見された場合、いじめ対策のための「組織」が、いじめとして対応するべき事案か否かを判断し、いじめであると判断されたら、被害児童生徒のケア、加害児童生徒の指導など、問題解決までこの「組織」が責任を持つ。

 「組織」は、教職員の共通理解と意識啓発、個別面談や相談の受け入れ、およびその集約などの責任者となれる者を構成員として設置する。定期間終了後は「取り組み評価アンケート」などを実施し、検証と見直しを行う。

 また、「学校基本方針」とは、文字通りの方針というより、学校のいじめに対する「行動計画」に近いものと考えられ、教職員全員が意識や理解を共有する機会にしてほしいとアドバイス。教職員の「温度差」があると、個々の教師の異なる理解や認識にもとづいて勝手な判断や行動で、小さなトラブルが深刻ないじめへとエスカレートするかもしれない。これまでの学校の方針や取り組みを見直し、すべての教職員が組織的・計画的にいじめに取り組む学校体制を構築していくことが望まれる。

 配布は12月上旬に、公立学校分は各都道府県・政令指令都市教育委員会あてに、国立学校分は各国立大学あてに、私立学校分は各都道府県私立学校担当課あてに、小学校、中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校(幼稚部をのぞく)分を配布し、あわせて同研究所のホームページに掲載する。
《田中志実》

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