【高校受験2014】千葉県公立後期<社会>講評…資料の分析力が必要

 千葉県公立高等学校「後期選抜」が2月28日に実施された。SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「社会」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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 平成26年度千葉県公立高等学校「後期選抜」が2月28日、全日制130校と定時制17校で実施された。「後期選抜」の志願者数(倍率)は、全日制が17,687人(1.40倍)、定時制が370人(0.50倍)となった。SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「社会」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

◆<社会>講評(SAPIX中学部 提供)

 昨年と同様、千葉に関する文章をもとにした総合問題と地理・歴史・公民が2題ずつ、合計7題の構成です。問題傾向に多少変更も見られましたが、難易度は大きく変わっていません。教科書を中心とした知識の習得が第一ですが、前期入試と同じく、知識だけに頼らず、その場で丁寧に資料を読み解く分析力を必要とする問題も増えているので、注意が必要です。

(1)総合問題
 例年、千葉県に関する文章をもとにした三分野総合問題が出題されています。データの読み取り、語句の補充、年代把握と形式も例年通りでした。

(2)日本地理
 都道府県に関する問題は北緯35度以南の県庁所在地をすべて選ぶ形式で、単純に都道府県と県庁所在地を覚えていただけでは解けませんでした。

(3)世界地理
 昨年の資料読み取り問題は2つの資料を使用していましたが、今年は4つの資料が使用されています。確認するべき資料が多いので、より慎重な対応が求められました。

(4)前近代史
 基本的な問題ですが、史料に基づく年代並べ替えは応仁の乱の影響とその時期が両方わかっていないと得点できない完答問題でした。

(5)近現代史
 近年は、第二次世界大戦以降の歴史に関する出題が多くなっています。今年の年代並べ替えも戦後史に関するものでした。

(6)経済
 為替相場に関する問題は、日頃から時事的なできごとに興味・関心をもって接していれば、より確実に得点できました。

(7)政治
 昨年出題された比例代表制の当選者の計算(ドント式)に続いて、今年も一票の価値の格差が最も少なくなる組み合わせを選ばせる問題で、その場で計算する応用力が必要になりました。


 このレポートは2014年3月2日に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。問題と正答については、現在、東京新聞「2014年首都圏公立高校入試」サイトにて閲覧することができる。
《田村麻里子》

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