子どもの貧困対策に50億円投入、日本財団がプロジェクト開始

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 日本財団は5月23日、深刻化する子どもの貧困問題への支援を強化するため、「子どもサポートプロジェクト」を開始すると発表した。投入予定予算は50億円。11月には第1号となる活動拠点を埼玉県戸田市に設置する予定で、全国に100か所の開設を目指す。

 日本の子どもの貧困率は、1980年代から上昇傾向にあり、現在は6人に1人の子どもが貧困状態にあるといわれている。貧困世帯で育つ子どもは、医療、食事、学習、進学などの面で極めて不利な状況に置かれ、将来も貧困から抜け出せない傾向にある。

 日本財団の調査によると、子どもの貧困がもたらす経済的影響は、1学年あたり2.9兆円と推計されている。貧困の連鎖を放置すれば、所得の低い層が増えることで国内市場が縮小、所得減少に伴い税金・保険料の支払額が減少し、政府収入にも大きな影響を与えるという。

 日本財団では、子どもの貧困対策を重点支援分野に位置付け、関連事業を一体化。ベネッセホールディングスなど、多くのパートナーとチームを結成し、「子どもサポートプロジェクト」として協働で問題解決に向けた事業に取り組んでいく。事業実施に必要な予算として50億円を拠出。貧困の連鎖を断つための有効な解決策を模索するため、研究者の協力のもと効果の検証も行う。

 プロジェクトでは、「家でも学校でもない第三の居場所」として、地域社会とつながる活動拠点を開設。第1号として、11月初旬に埼玉県戸田市に設置するほか、将来的には全国に100か所の設置を目標とする。

 低年齢期の支援が長期にわたって大きな効果をもたらすことが先行研究で実証されていることから、拠点のおもな利用者は小学校低学年と想定。専門スタッフや大学生ボランティアらを配置し、生活習慣の形成、学習支援、体験活動などのサービスを提供して、子どもたちの自立する力を育む。

 施設・運営経費は、当面は日本財団の資金で実施する予定だが、将来的には各自治体の「子どもの未来応援基金」や「子どもの未来応援交付金」と連動。連携先や予算の拡大も図っていく計画で、秋をめどに自治体向け説明会も開催する予定だ。
《奥山直美》

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