◆液晶に強いシャープ、画面の見やすさにこだわり
--イード・アワード電子辞書の最優秀賞を6年連続で受賞されているBrainの特長を教えてください。
Brainの強みの一つが、画面を360°回転できるオープンデザインであることです。使用シーンに合わせて使い方を選ぶことができ、たとえば手書き入力をする際は辞書をフラットにした状態で書くことができます。また、表示方向も横と縦で切り替えて使用できます。
そして、従来のモデルと比較して、電子辞書を丸みを帯びたデザインにすることでユーザーの持ちやすさにこだわりました。また、キーボードは文字キーの面積を従来モデルの約1.7倍に拡大したため、より操作がしやすくなっています。
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文字キーは従来モデルの約1.7倍の面積に拡大
さらに、付属のUSBケーブルにつなぐ充電式であるため、スマートフォンのように手軽に充電をして使うことができます。従来の電子辞書のように乾電池を交換する手間が省け、パソコンにつないで充電をすることもできるため、いつでもどこでも充電できるところが便利です。
--ユーザーから特に支持されている点はどこでしょうか。
イード・アワードで部門賞をいただいている「画面が見やすい、閲覧性が高い、デザインがよい」の主に3点だと考えています。その中でも画面については、テレビに代表されるシャープの強みである高精細な液晶を画面に搭載し、色彩のコントランストをしっかりとつけ、文字の見やすさにこだわっています。
◆調べた言葉を効率的に覚える機能が充実
--どのような学習ができますか。
Brainでは、わからない言葉を調べる辞書機能だけではなく、言葉を調べながら身に付けるという点にもこだわっています。たとえば「自動英単語帳」という機能では、ユーザーが検索した英単語が自動でリストに登録されます。そして、登録された単語の意味を理解できているかどうか、復習する画面で確認できます。覚えていなかった単語は、その後再確認できるため、日々の復習に役立ちます。学習履歴を通して、学習量や自分の成績の伸びが確認でき、楽しく学習を続けることができます。このようにBrainはわからない言葉を調べる機能だけではなく、効率的に言葉を覚えるという機能が充実しています。
--100以上のコンテンツが搭載されていますが、その中でも特に人気の高いコンテンツを教えてください。
大学受験をする高校生の方から支持されているコンテンツが、英単語帳の「システム英単語 改訂新版」です。このコンテンツでは、使いながら英単語を覚えることができるように工夫しています。たとえば紙の英単語帳を使う時、単語の意味を覚えているかどうかを確認するために、赤文字の日本語を赤色のシートで隠して意味を確認することがあると思います。Brainの場合は、赤緑2色のシートをタブで切り替えでき、赤色のシートで日本語の意味を隠すだけでなく、緑色のシートで英単語を隠すこともできます。2色のシートで隠す操作を、タッチ操作で手軽に行うことができる便利な機能となっています。
さらに、進学や就職にともなって新たな学科の学習が必要になる場合に、「ブレーンライブラリー」からコンテンツを追加することができます。約4万冊のコンテンツを収録しているサイトから、欲しいコンテンツをダウンロードできます。たとえば大学に入学して第二外国語の学習が始まった際に、スペイン語や中国語の辞書を追加するという使い方ができます。
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インタビューに応える山本信介氏
◆英語4技能「読む・聞く・話す・書く」がバランスよく身に付くBrainの英語学習
--大学入試改革の英語4技能試験が話題になっており、その習得が求められていますが、Brainではどのような英語学習ができますか。
英語学習のコンテンツを搭載した「Brain English」というメニューが、英語4技能を伸ばすことに役立ちます。このメニューの中から自分が伸ばしたい力に応じてコンテンツを選ぶことができます。
たとえば読む力を伸ばすためには、レベル別に収録されている英語小説から、自分に合ったレベルの小説を選んで読むことがお勧めです。そして、聞く力を伸ばしたいという方には、英文を抑揚のついた音声で読み上げる機能や、絵と字幕付きの英会話などを読み上げるピクチャー字幕リスニング機能を活用することがお勧めです。受験のリスニング対策にもなります。
また、英語を母国語とするネイティブスピーカーの音声を聞くことはもちろん、自分の英単語の発音を録音して、発音の良し悪しを採点できる機能もあります。こうした機能を活用することで、正しい発音を身に付け、話す力を伸ばすこともできます。
最後に、書く力を伸ばしたい場合には、英会話の基本英文が収録されているコンテンツ「ABOUT ME」が役立ちます。英文を参考にしながら、自分が話したい文章を作文できるので、英語で自己紹介をするための準備ができます。
◆より多くのユーザーにとって使いやすい電子辞書を目指して
--アプリやスマホでの検索とどのように差別化をしていますか。
電子辞書の良さは、ネットワークにつなげなくても使用できる点です。校内でスマートフォンの使用を禁止されている学校もあるため、そのような学校の生徒さんからは学習専用機として電子辞書を選んでいただいています。
また、シャープは学校対象にBrain+(ブレーンプラス)という電子辞書アプリを提供しており、タブレットで調べ学習をしながら授業を進めるスタイルの学校などに採用していただいています。電子ツールはそれぞれに特徴があるため、学習のニーズや状況に応じて活用していただきたいと考えています。
--Brainの今後の展望について教えてください。
新しい学習指導要領で、小学3年生から英語が必修化されることが決まりました。現在電子辞書は高校生の利用が中心ですが、今後は中学生や小学生からのニーズがより増えてくると考えています。ネットワークにつなぐことができるタブレットやスマートフォンは、正しい情報を取捨選択する力が求められるため、電子ツールの入門編として電子辞書を活用していただければと考えています。
また、2020年度から大学入試センター試験に代わって導入される試験では、民間の英語試験の成績を活用することが発表されています。BrainにはTOEICやTOEFL、英検の対策アプリが収録されていて、民間の英語試験の対策をすることができます。また、2020年の東京オリンピック開催にともない、訪日外国人の増加が予想され、今後さらに英語を勉強したいという層が広がると考えています。今後さらに新しい需要を開拓していくために、ユーザーの声を聞きつつ、さまざまなユーザーにとってより使いやすい内容や形へ改良をしていきたいです。
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インタビューに応える山本信介氏
言葉を調べる辞書としての機能だけではなく、電子辞書を使って効果的に学習を進めることにこだわるシャープBrain。現在進む英語教育の改革や大学入試制度改革にいち早く対応し、ユーザーのためになる電子辞書を追求してきた。グローバル化する日本で、今後どのような電子辞書へと進化を遂げていくのか見逃せない。
【イード・アワード2017 電子辞書】
電子辞書を所有する中高生の保護者を対象に、電子辞書の顧客満足度を調査。2017年5月18日~5月30日の期間、インターネットで調査を実施し、1,585の有効回答を得た。シャープ「Brain」は最優秀賞のほか「画面が見やすい電子辞書」「閲覧性の高い電子辞書」「デザインのよい電子辞書」の部門賞を獲得した。