未成年vs成人、英語の重要性意識に大差…アプリ利用は若者優勢

 GMOリサーチは9月29日、未成年・成人計1万名を対象に行った「英語に関する意識調査」の結果を公表した。未成年は成人に比べて英語を得意と感じる人が多く、活用意欲も高い一方で、得意なスキルと社会で求められるスキルが異なると感じていることも明らかになった。

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英語に対する意識
  • 英語に対する意識
  • 英語に対する苦手意識があるか
  • 苦手意識を感じるようになった時期・理由
  • 自身がもっとも得意なスキル・社会で求められていると感じるスキル
  • 実践している(していた)勉強方法
  • 1週間のうち英語に触れている時間
  • 現在英語を生かしている場面・今後英語を生かしたい場面
  • 英語を習得することが重要だと思うか
 GMOリサーチは9月29日、未成年・成人計1万名を対象に行った「英語に関する意識調査」の結果を公表した。未成年は成人に比べて英語を得意と感じる人が多く、活用意欲も高い一方で、得意なスキルと社会で求められるスキルが異なると感じていることも明らかになった。

 昨今日本でグローバル化への対応として英語教育のニーズが高まる中、GMOリサーチは英語教育の本格化に直面してきた未成年と、成人の英語に対する意識を探り、その実態を比較するためにアンケート調査を実施した。調査対象は15~19歳の男女5,000名、20~59歳の男女5,000名の計1万名。調査期間は2017年8月25日~9月22日。

 英語に対する得意・苦手意識では、「得意」との回答が未成年で30.8%・成人が13.2%と、未成年の方が得意と感じている人が多かった。一方、「苦手」との回答は未成年62.4%・成人67.0%で大きな差はなかった。

 英語を苦手と感じる理由について、「使う機会がない」が未成年69.6%・成人89.5%でともに最多。未成年ではそのほかに、「文法がわからない」66.1%、「単語が覚えられない」54.2%、「英文を読み解くことが難しい」50.4%が過半数にのぼった。

 英語でもっとも得意なスキルは、「リスニング」が未成年34.1%・成人31.7%、「リーディング」が未成年32.2%・成人30.8%と、いずれも3割以上の回答が集まった。「スピーキング」は未成年11.8%・成人11.3%でともに最少。一方、社会で求められていると感じるスキルは、「スピーキング」が未成年66.9%・成人54.8%でともに最多となり、得意なスキルと求められているスキルに相違がみられた。

 英語の勉強方法で実践している(していた)ことは、未成年では「学校の授業」が80.8%を占めたが、「教材を購入」29.2%、「英語の歌詞を聴いて」20.0%との回答から、学校での授業以外にも補足的に英語を勉強している人が多いことがうかがえた。また、「英語学習アプリを利用」は未成年15.6%・成人4.5%と大きな差がみられ、スマートフォンやタブレットの普及による変化であると考えられる。

 英語に触れている時間は、「1時間以下」が未成年43.7%・成人84.2%でともに最多。ただし、未成年については「学校で勉強」との回答が8割を超えていたことから、「英語を勉強する」ことと「英語に触れる」ことの概念が異なっていると想定される。

 現在英語を生かしている場面については、未成年は「学校やスクールで学ぶ」42.0%が最多であるのに対して、成人では「特になし」が67.3%を占めた。また今後英語を生かしたい場面についても、未成年は「海外旅行」42.9%が最多であるのに対して、成人では「特になし」が55.5%となり、未成年の方が活用意欲が高いことが明らかになった。

 英語習得の重要性については、「重要だと思う」との回答が未成年82.9%に対して、成人では50.2%にとどまり、大きな差がみられた。

 こうした結果から、未成年は英語に対する苦手意識はあるものの成人より得意と感じている人が多く、英語に触れる時間や活用する場面が多いだけでなく、英語の活用意欲や習得意識も高いことがうかがえた。また、得意なスキルと求められるスキルが異なっていると感じている人が多いことも明らかになった。これらの結果をふまえ、GMOリサーチは、今後こうしたギャップを埋める英語教材やコンテンツの充実を図ることが日本のさらなるグローバル化に必要であるとしている。
《荻田和子》

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