前橋市教委の個人情報流出、さらに増え4万7,839人分に

 群馬県前橋市教育委員会は平成30年4月19日、前橋市教育情報ネットワークへの不正アクセスにより、児童生徒や教職員4万7,839人分の個人情報が不正に持ち出された可能性が高いことを明らかにした。給食費徴収のための口座情報も2万8,209件含まれている。

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 群馬県前橋市教育委員会は平成30年4月19日、前橋市教育情報ネットワークへの不正アクセスにより、児童生徒や教職員4万7,839人分の個人情報が不正に持ち出された可能性が高いことを明らかにした。給食費徴収のための口座情報も2万8,209件含まれている。

 前橋市教育委員会によると、3月16日に前橋市教育委員会ネットワークの公開サーバーに対する不正アクセスを確認。4月4日に2万5,725人分の個人情報流出の可能性を明らかにしていたが、セキュリティ専門業者の調査により4月18日、新たに給食に関するデータ流出の可能性が高いことが判明増加分は2万2,613人で、重複が確認された数を除き、合計4万7,839人に達する見込み。

 給食費のデータは、平成24年度から平成29年度まで在籍したすべての児童生徒と教職員を対象としたもので、4万7,839人分におよぶ。個人情報は、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、保護者氏名、アレルギー、既往症など。このうち、口座情報が2万8,209件含まれている。口座数は、兄弟姉妹がいる同一世帯が同じ口座で支払うケースが多いため、全体数より少なくなっている。

 前橋市教育委員会では、今回の不正アクセスに関する問い合わせ窓口として「教育ネットワーク対応室(コールセンター)」を開設。市民の質問などに対応している。また、窃取したと見られるファイルがインターネット上に公開されていないか監視を続けているが、4月19日現在、ファイル公開は確認されていない。個人情報の流出に関わる前橋市教育委員会への通報もない。群馬県警による捜査は現在も続けられている。

 不正アクセスは教育資料公開サーバーに脆弱性があったことが原因。情報漏洩は、データセンター内のファイアウォールの設定に不備があったなど、複数の要因が重なっているという。

 窃取された口座情報から現金が勝手に引き出される可能性はないが、漏洩した個人情報によって意図しないダイレクトメールや不審な電話を受ける可能性がある。不審な勧誘電話や意図しないダイレクトメールなどが増加したときは、教育ネットワーク対応室まで相談するとともに、被害が明らかな場合は必要に応じて警察にも相談するよう呼び掛けている。

 今後は、対象者に謝罪と注意喚起を促す文書を発送。第三者委員会を設置し、原因究明と今後の対策を検証していく。
《奥山直美》

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