「プログラミングはじめの一歩」リセマム初の親子向け体験会を開催

 2020年の小学校での必修化に向けて加速するプログラミング熱に、疑問や不安を抱く保護者は少なくない。その不安を解消すべく、リセマムは2018年8月26日、初の親子向けプログラミング体験会を開催した。

教育イベント 小学生
プログラミングを介して仲良くなる子どもたち
  • プログラミングを介して仲良くなる子どもたち
  • リセマム主催・親子向けプログラミング体験会受付のようす
  • 体験会開催に際し、あいさつするリセマム編集長・田村
  • キッズプログラミングスクール8×9・高橋淳氏
  • 体験会中、子どものようすを見守る保護者
  • はじめて触るプログラムもすぐにマスターする子どもたち
  • キッズプログラミングスクール8×9のブースのようす
  • キッズプログラミングスクール8×9のブースのようす
 2020年から小学校においてプログラミングが必修化する。学校でのプログラミング学習開始が2年後に迫るなか、プログラミングそのものの実態や家庭でのサポートについて、疑問や不安を抱く保護者は少なくない。

 楽しみながらプログラミング学習を体験するだけでなく、少しでもその悩みを解消できたらという思いから、教育・受験情報サイトの「リセマム」は2018年8月26日、リセマムの読者に向けた親子プログラミング体験会を開催した。

親子向けプログラミング体験会会場のようす

 会場は、ヤフー本社17階にあるオープンコラボレーションスペース「LODGE」。まだ暑さの残るこの日、日本を代表するIT企業のオフィスには、午前午後合わせて34組の親子が集まった。

 今回イベント会場にブースを構えたのは、リセマムが厳選するプログラミング教育企業4社。子どもたちが入場時に引いたくじに従って、4ブース中2つのワークショップを家族で体験できる仕組みだ。

リセマム編集長・田村のあいさつで体験会がスタート

Minecraftベースでプログラミングを学ぶ「チーム対抗で街をつくろう」



 田村編集長のあいさつを皮切りに、いよいよプログラミング体験会がスタート。

 キッズプログラミング8×9のブースでは、Minecraftをベースにして自社開発した「8x9Craft(ハッククラフト)」を使用したワークショップが行われた。

はじめて触れる「8×9Craft」もあっという間にマスターする子どもたち

 与えられたミッションに従って東京タワーなどの建物をつくり、制限時間内にフィールド上につくった建物の数によって得点を競うゲーム形式のワークショップだ。プログラミング画面で「右に2マス動く」「左に90度回転する」といった指令ブロックを組み合わせることで、建物をつくる「はっくん」と呼ばれるキャラクターを動かすことができる。ワークショップ後半では、チームに分かれて対抗戦。得点が発表されると、歓声が上がった。

レゴブロックが学習教材に「車の動きを自由自在に制御しよう」



 Z会プログラミング講座 with LEGO Educationのブースでは、レゴブロックを使ったプログラミングワークショップが行われた。

モーションセンサーを使って障害物が現れると停止するように動きをコントロール

 通信講座で学ぶ内容を、今回は特別に教材開発者自らレクチャーした。実際に親子で体験できるともあり、普段から馴染みのあるブロックでつくった車が、自分の書いたプログラムどおりに動くという体験に、子どもたちもわくわくのようす。動かす・止めるという基本的な操作を習得したあとは、モーションセンサーを導入し、動きを制御する仕組みを学ぶ。最後は、一緒に参加者の車を縦列に走らせ、先頭車両が止まると後続の車も止まる仕組みを確認した。自分のプログラムに誤りがないか、念入りにチェックする姿が印象的だった。

走行中の光や効果音もカスタマイズ「オリジナルカーでドライブしよう」



 世田谷ハツメイカー研究所のブースでは、Makeblock社のmBotを使用したワークショップが行われた。

すっかりマスターしたプログラミングで、mBotどうしバトル

 「mBot」は、ニコッとした「顔」のついた車型のロボットだ。まずは画面上でロボットの動きをプログラミング。走行中にドレミの音階で音楽を奏でたり、屋根のLEDライトを好きな色に点滅させたり、思い思いにカスタマイズする。プログラムを誤ってしまい、ほかのブースに侵入する場面もあったが、トライ&エラーを繰り返し、最終的には全員が思いどおりに操れるようになった。ボールを目がけて走らせ、mBotでサッカーをしたり、mBotどうしで相撲をはじめる子どもたちも。大人の予想を超えた創造性を発揮し、終了の合図のあとも集中して取り組んでいた。

Scratchでゲームづくり入門「世界にひとつだけのゲームをつくろう」


 ヒューマンアカデミーこどもプログラミング教室のブースでは、Scratchをつかって自分だけのゲームをつくるワークショップが行われた。

思い通りに動くかな? Scratchの仕組みを学び、ゲームづくりに挑戦

 Scratchの仕組みを学んだあとは、早速オリジナルゲームづくりに挑戦。「旗がクリックされたとき」などの条件や「scoreを10にする」などの指令が書かれたカラフルなブロックをプログラミング画面上で自由に組み合わせ、デモ画面でプレビューしながら試行錯誤を繰り返す。普段は遊ぶだけのゲームを自らつくるという体験に、子どもたちの眼差しは真剣そのもの。思いどおりにプログラムが動いたときには、緊張がほぐれ満面の笑みに変わった。

自分に合った「プログラミング学習法」と出会う機会に



 この取組みから感じたのは、ひとくちに「プログラミングを学ぶ」と言っても、そのアプローチや教材は多様であるということ。今回ブースを構えたスクールをみても、ビジュアルプログラミングやロボットもあり、ブロックによる体験もありと、まさに4社4様だった。

 それぞれの子どもには、得意不得意が必ずある。ビジュアルで物事を理解することが得意な子もいれば、アナログなものづくりが好きな子もいる。緻密な作業に集中できる子もいれば、スピード感をもって進めるのがうまい子もいる。複数のスクールを同時に体験したことで、それぞれの良さや向き不向きを比較できる機会となったのではないだろうか。

各ブースでは子どもたちの笑い声が飛び交った

 加えて、読者のプログラミングへ関心の高さには編集部一同驚かされた。予定した定員は、参加者募集開始から一晩も経たずに満席に。当日欠席者はいたものの、参加した保護者の中にはメモをとったり、休憩時間にもスクール担当者に質問をしたり、熱心に情報収集する姿が見られた。

 そして何より、子どもたちの笑顔が輝いた1日だった。保護者からも「子どもの集中力に驚いた」「子どもがとても満足そうで安心した」「プログラミングの基礎を学ぶきっかけとして参加してよかった」「新しい友達と楽しく学べて嬉しそう」との感想が寄せられた。

遊びと学びの境界線をゆるやかにする「STEM」グッズをお土産に



 帰り際には、今話題の「STEM/STEAM」にちなんだ「お土産」も用意された。

体験会のお土産として提供されたセガトイズ「HOMESTAR Relax」

 ひとつは、セガトイズの「HOMESTAR Relax」。室内で星座を学べるプラネタリウムトイだ。本体は4色展開で、色ごとに春夏秋冬の季節の星座が映し出される。天井や壁面に投射可能なので、就寝前に家族で星空を鑑賞しながら、穏やかな時間を過ごすことをおすすめしたい。

 もうひとつは、味の素の「たんぱく質がしっかり摂れるスープ」と「味の素」のセットで、どちらも運動量が多い子どもたちに必要な栄養素を摂れる商品だ。手軽に使用できるので、親子で料理する場面でも活躍しそうだ。昨今では「STEM/STEAM」に「Sports(運動)」の「S」をつけた「STEAMS」教育も注目されていることから、思う存分、頭と体を使ってほしい。

 リセマムでは、イベント当日の「楽しかった」だけで終わらぬよう、実際に日常生活と結びついた学びの機会を提供できたらと考えている。今後も、最新の教育情報をリアルな場で読者に届けるべく、引き続きイベント企画を予定している。今回参加できなかった方は次回を楽しみにお待ちいただきたい。あわせて、リセマムでは今後のイベントに関しての要望、これからの教育に関して知りたいことなど、読者からの声を下記のフォームで募集している。
《野口雅乃》

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