経団連、コロナ対応を踏まえた就活生・内定者への配慮を要請

 日本経済団体連合会(経団連)は2020年3月13日、新型コロナウイルスの影響による就職・採用活動および内定者への対応について、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整えるよう内閣官房などから要請を受けた。経団連は、特段の配慮をするよう会員に求めている。

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新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた2020年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動および2019年度卒業・修了予定等の内定者への特段の配慮に関する要請について
  • 新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた2020年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動および2019年度卒業・修了予定等の内定者への特段の配慮に関する要請について
  • 要請事項(2020年度卒業・修了予定者等について)
  • 要請事項(2019年度卒業・修了予定等の内定者について)
 日本経済団体連合会(経団連)は2020年3月13日、新型コロナウイルスの影響による就職・採用活動および内定者への対応について、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整えるよう内閣官房などから要請を受けた。経団連は、特段の配慮をするよう会員に求めている。

 2020年度卒業・修了予定者などを対象とした就職・採用活動は3月1日から企業の広報活動が開始されている。また、6月1日からは採用選考活動が開始される予定となっている。

 現在、新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、政府はイベント開催の必要性について主催者などに検討をお願いしており、全国規模のイベントは中止、延期、規模縮小などの対応を要請している。

 多数の学生が集まるような企業説明会についても、中止、延期、規模縮小などの対応が行われている。これにより、学生に不安が生じていることや学生が企業を十分に理解する機会が失われ企業に対する理解が進まず、雇用のミスマッチが生じる可能性があることなど、今後の就職・採用活動などへの影響が懸念されている。

 このような状況を受けて内閣官房、文部科学省、厚生労働省、経済産業省は経団連に対して、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整えること、すでに内定を得ている学生の「内定先の企業に入社できるのか」という不安を解消することなどを要請した。

 2020年度卒業・修了予定者などに対しては、企業説明会の必要性を改めて検討することを求め、開催する場合は感染の拡大防止に十分配慮すること、学生が出席できなかったことをもって、その後の採用選考に影響を与えることがないことを積極的に情報発信することを求めている。中止・延期の場合についても速やかに中止・延期の連絡を行い、インターネットなど多様な通信手段を活用した代替的な企業説明会を積極的に実施することを要請した。

 採用選考活動は「2020年6月1日以降の開始を遵守すること」とし、採用選考日程を後倒しにするなど柔軟な日程の設定や、秋採用・通年採用などによる一層の募集機会の提供を行うとともに、その旨を積極的に情報発信するよう求めている。ほかにも、エントリーシートの提出期限の延長や、インターネットなどを利用した面接・試験の実施などについても触れている。

 2019年度卒業・修了予定の内定者に対しては、採用内定の取消しを防止するため、あらゆる手段を講じること。やむを得ない事情により採用内定の取消しまたは採用・入職時期の延期を行う場合には、対象者の就職先の確保について最大限の努力を行うとともに、対象者からの補償などの要求には誠意をもって対応することを求めた。
《外岡紘代》

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