楽しみ方は無限、STEAM教育の魅力を詰め込んだ「AkeruE」親子体験

 東京都江東区有明のパナソニックセンター東京内に2021年4月3日、「ひらめき」をカタチにするパナソニック クリエイティブミュージアム「AkeruE(アケルエ)」がオープンした。話題のSTEAM教育の最新施設体験レポート。

教育・受験 小学生
“ひらめき”をカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」がオープン
  • “ひらめき”をカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」がオープン
  • まず受付で「ひらめき手帖」を受け取る
  • 受付横のCHAOSには見慣れた跳び箱が。早速「ひらめき手帖」に感じたことを書込む
  • すぐに入ってみたくなるGAIA(ガイア)の球体オブジェ。魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている
  • GAIA(ガイア)の大きな球体は「小さな地球」をイメージしている
  • 水槽や植物のようすをじっくりと観察
  • GAIA(ガイア)では、魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている
  • TECHNITO(テクニート)では、体験ワークショップや会員プログラムなどが開催される
通常営業再開のお知らせ(2021年6月21日~)
 政府の緊急事態宣言解除ならびに東京都のまん延防止等重点措置への移行に伴い、パナソニックセンター東京は全館通常通り営業を再開いたします。
【2021年6月21日(月)より通常営業】火曜~日曜:10時00分~18時00分開館・月曜休館
 今後の営業につきましては、政府の方針を鑑みながら、パナソニックセンター東京のWebサイトにて随時情報が更新されます。


 東京都江東区有明のパナソニックセンター東京内に2021年4月3日、「ひらめき」をカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」がオープンした。STEAM教育が示す幅広く横断的なテーマを扱っており、展示や活動を通して、新しい時代に必要な資質・能力を培えるような体験を子供たちに提供する。

 パナソニックは、次代を担う人材の育成を支援するため、子供たちの理科と数学(算数)への興味や関心の向上・好奇心の醸成を目的とした次世代向け科学ミュージアム「RiSuPia(リスーピア)」を2020年まで運営していた。閉館までの約14年間の来場者数は約460万人にのぼる。

 ますます予測不可能で、日に日に変化するこれからの時代の中で、さまざまな課題を提起し、解決のためにポジティブに行動できる力が重要になるという社会的な背景から、パナソニックはRiSuPiaのリニューアルを決定。RiSuPiaのコンセプトをさらに発展させ、理数の魅力に、エンジニアリング、テクノロジー、アートといったのSTEAM教育分野を融合させた新たな施設「AkeruE」のオープンに至った。

 かつてRiSuPiaの大ファンであった筆者は、同じくRiSuPiaが大好きだった小学4年生の息子と一緒に、パナソニック クリエイティブミュージアム「AkeruE」を体験してきた。

入口から興味津々、随所に興味を惹く工夫がいっぱい



 AkeruEは、東京都江東区有明にあるパナソニックのコーポレートショウルーム「パナソニックセンター東京」内にある。1階は、オリンピック・パラリンピックやSDGsに関する展示。2階・3階がAkeruEとなっている。

 2階は受付のほか、CHAOS(カオス)、GAIA(ガイア)、TECHNITO(テクニート)という3つのエリアに分かれている。来館者は受付で「ひらめき手帖」を受け取り、館内へと入る。「ひらめき手帖」はAkeruEを回りながら、作品の特徴、不思議に思ったこと、気が付いたこと等、ひらめいたことを何でも書き込むことができるノートだ。

まず受付で「ひらめき手帖」を受け取る
まず受付で「ひらめき手帖」を受け取る

 息子も「ひらめき手帖」を受け取ると、受付のすぐ横にあるCHAOS(カオス)のエリアで早速気が付いたことを書き込み始めた。CHAOSは、年齢や仕事、価値観の違う人たちが立場を越えて集まり、アイデアを交換したり共同作業したりする場所となっている。テーブルやさまざまな形の椅子が並んでいるが、よく見ると、学校で使っている跳び箱も混ざっている。息子は思わず座ってみたくなったようで、気が付いたことを書き留めた。他にも、多種多様な素材や形のテーブルや椅子があり、座っているだけでいろいろなアイデアが浮かんできそうな雰囲気だ。

受付の横のCHAOSには見慣れた跳び箱が。早速「ひらめき手帖」に感じたことを書込む
受付の横のCHAOSには見慣れた跳び箱が。早速「ひらめき手帖」に感じたことを書込む

 隣のGAIA(ガイア)のエリアは、木でつくられた大きな球体オブジェが印象的なエリア。球体オブジェでは、魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っており、「小さな地球」をイメージしているという。水が流れる中に魚の入った水槽や色とりどりの植物が並び、小さな生態系をつくっている。息子も喜んで球体の中に入って、水槽や植物のようすをじっくりと観察していた。スタッフの方から、水槽で泳ぐ魚の名前やアクアポニックスについての説明を聞くこともでき、さらに興味が湧いてきたようだ。

すぐに入ってみたくなるGAIA(ガイア)の球体オブジェ。魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている
すぐに入ってみたくなるGAIA(ガイア)の球体オブジェ
魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている

水槽や植物のようすをじっくりと観察
水槽や植物のようすをじっくりと観察

GAIA(ガイア)の球体オブジェでは、魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている
GAIA(ガイア)の球体オブジェでは、魚と植物を同じシステムで育てる循環型栽培「アクアポニックス」を行っている

 2階の受付奥にあるTECHNITO(テクニート)のエリアでは、体験ワークショップや会員プログラムなどが開催される。筆者が訪れた時間帯はワークショップが行われておらず体験できなかったが、3Dプリンターやレーザーカッター、電動木工工具など初めて見る機械が設置されており、それらでつくった作品が並んでいた。息子は、立体物がプリンターでつくられていることに驚き、「今度来るときはつくるところを見られると良いな」と楽しみにしているようすだった。

TECHNITO(テクニート)では、体験ワークショップや会員プログラムなどが開催される
TECHNITO(テクニート)では、体験ワークショップや会員プログラムなどが開催される

3Dプリンターで立体物ができると知り、びっくり!
3Dプリンターで立体物ができると知り、びっくり!

次来るときは、3Dプリンターで何つくろう
「次来るときは、3Dプリンターで何つくろう」

テクノロジーとアートが融合した展示は楽しみ方もさまざま



 3階へと上がると、壁一面が大きな鏡になっている「かがみのへや」に到着する。3階では、テクノロジーとアートを組み合わせた展示を楽しめるASTRO(アストロ)、テーマに沿った工作を体験できるCOSMOS(コスモス)、動画編集を体験できるPHOTON(フォトン)の3つの体験ゾーンがある。

「かがみのへや」を抜けると、ひらめきをカタチにするASTRO(アストロ)、COSMOS(コスモス)PHOTON(フォトン)の3つの体験ゾーンへ
「かがみのへや」を抜けると、ひらめきをカタチにする3つの体験ゾーンへ

 ドアが開き、まず目に入ってきたのは、ASTRO(アストロ)の「floatio」という展示だった。小さなリンゴの形をした発泡スチロールの球を風で空中に浮かせるドライヤーのような装置で、浮いているリンゴの数によって装置の動き方が変化する。息子は説明を聞きながら、風の中心にリンゴの球を置き、浮かせることに集中していた。

ASTRO(アストロ)のfloatio
リンゴが浮く!ASTRO(アストロ)のfloatio

floatioの仕組みを解説する展示で、その中身を見て理解を深めることができる
floatioの仕組みを解説する展示で、その中身を見て理解を深めることができる

磁性流体と音で「磁石」のはたらきを感じるダイナミックな展示
磁性流体と音で「磁石」のはたらきを感じるダイナミックな展示

展示の横に書かれた「問い」から、さらに思考する
展示の横に書かれた「問い」から、さらに思考する

 ASTROには他にも、五感が刺激されるさまざまな展示が多数あった。残念ながら今回は回り切れなかったので、次に来たときのお楽しみにとすることにした。

膨らむ創造力、いろいろな材料でテーマに沿った工作に挑戦



 COSMOS(コスモス)では、テーマに沿った工作に取り組める。入口で、テーマが書かれた紙と材料を入れるトレイを受け取り、棚に並ぶ豊富な材料から、自分で使いたいものを選んでいく。今回のテーマは「地球を豊かにする 生きものをつくってみよう」だった。テーマは3か月ごとに変わるという。

中央の大きな台には、他の人がつくった作品が並んでいる
中央の大きな台には、他の人がつくった作品が並んでいる

 材料の棚には、木材やゴム、プラスチック、ひも、ビーズなど、いろいろなものが用意されていた。パナソニック工場内の商品製造過程で出てきた廃材や、返品により使用しなくなった家電などを使っており、材料は日によって異なるという。種類が豊富なので、息子は「どんなものをつくろうか」と想像しながら、材料を手に取っていた。材料が揃ったら工作ブースへ移動する。COSMOSは大きな円形の部屋で、壁に沿って1人ずつ利用できる工作ブースが設置されている。工作ブースには、のりやハサミ、セロハンテープ、カラーペン、カッター台、定規など、工作に必要な道具が揃っている。ホットボンドなども借りることができ、工作の幅が広がる。自分専用の工作ブースで集中して作業に取り組める環境は、子供ひとりひとりの「ひらめき」を大切にしている施設ならではだと感じた。

どんな生き物をつくろうかな
「どんな生き物をつくろうかな」

自分専用の工作ブースで集中して創作に没頭
自分専用の工作ブースで集中して創作に没頭

 工作が完成したら、作品を専用の台に乗せて撮影コーナーで写真を撮る。撮った写真は、COSMOSの壁にある大きなモニターに映し出される。自分の作品がモニターに映るようすを見て、息子は大喜び。その後、COSMOSの中央にあるみんながつくった作品を集めた「ワールド」に作品を乗せると、1つの世界ができあがる。他の人がつくった作品を見ながら、自分の作品と共通するところや、面白い工夫をしている作品などを探すのも面白かった。

他の人の作品を見るのも面白い
作品は持ち帰ることができる

自分で撮った映像を大画面で上映する感動を味わえるPHOTON



 PHOTON(フォトン)は、映像や写真、アニメーションを使って、考えたことを発信するスタジオ。「ストップモーション」「アフレコ」「スローモーション」「ズームアウト」の4つの中から1つを選び、体験できる。息子は短い時間の中でおきる現象をカメラにおさめる「スローモーション」に挑戦し、投げると色が変わる不思議なボールを撮影した。

 ブースには、撮影用のタブレットが設置されており、隣にある画面では詳しい撮影方法のレクチャー動画が流れている。わからないところをスタッフの方に教えてもらいながら、撮影を進めていった。

気分は映画監督! 自分の思いどおりの映像をつくるのはなかなか難しい
気分は映画監督! 自分の思いどおりの映像をつくるのはなかなか難しい

 撮影はまず、撮影者と日付を記録するカチンコ撮影から始まる。まるで映画監督のようで、撮影前からワクワクした。息子は、ボールを投げるようすが画面におさまらず少し苦労していたが、スタッフの方からアドバイスをもらいながら、なんとか撮影に成功した。撮影した映像に自分で選んだBGMをつけ、作品が完成する。完成した作品は、大画面で上映されるのでみんなで見ることができる。息子は、自分でつくった映像に満足したようすだったが、「次は、こんな工夫をしたら良さそうだね」などと振り返り、次の挑戦に思いを膨らませていた。

自分のつくった映像を大画面で上映
自分のつくった映像を大画面で上映。「自分でつくった!できた!」を実感

楽しみ方は無限「次に来るときは何をしよう?」



 AkeruEでは、親子で楽しみながらSTEAM教育に触れることができた。工作や映像制作など、大人も夢中になってしまいそうなものばかり。普段なかなか使えない材料を使った工作、息子には難しいだろうと思っていた映像制作では、自分なりに考えて取り組む姿を見て、子供の成長を感じることもできた。

“ひらめき”をカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」がオープン
作品と一緒に、やり残したことへのアイデアやひらめきも持ち帰る。「次回は何をしよう?」

 息子は、COSMOSで体験した工作がいちばん気に入ったようだ。自分がつくった作品に満足しているのかと思いきや、他の人がつくった作品に触れたことで、次の作品へのイメージが湧いてきたと話してくれた。帰る時には、「次に来るときは何をしようかな?」と、すでに次に来館することを楽しみにしていた。

 AkeruEでの楽しみ方は、人それぞれ。同じエリアでも、来るたびに違った体験ができるだろう。何度も体験に訪れたいと思う施設だ。子供の知的好奇心を刺激し、あちこちで「ひらめき」が起こる場所AkeruEは、我が家のお出かけスポットの新定番になりそうだ。

AkeruE(アケルエ)概要


営業時間:10:00~18:00(AkeruE最終入場は17:00)
休館日:毎週月曜日
入場料:大人/子供(小学生以上)700円→500円(税込・オープニングキャンペーン割引価格、2021年6月30日まで)、団体(15名以上、事前予約で適用)300円(税込)
※未就学児は無料
アクセス:パナソニックセンター東京 2F/3F(東京都江東区有明3丁目5番1号)

会員制学習プログラム「アルケミスト Jr. プログラム」



 AkeruEは、「つくる」という体験の中から、自身の「どうして?」や「ひらめいた!」を深堀するための会員制の学習プログラム「アルケミスト Jr. プログラム」を実施する。おもにTECHNITOで活動し、ファブツールや、エデュケーター・クリエイターとの交流、成果発表、イベントなどの機会を通じて、子供たち自身で学びを深めていく仕組みになっている。

「アルケミスト Jr. プログラム」は、見学体験会を4月に開催する
 TECHNITOのエリアでは4月、ファブツールを使った体験会を実施する。体験会は、4月10日・11日・17日・18日が午前11時からと午後2時からの1日2回、4月14日・21日が午後4時からの1日1回。各回60分から90分のプログラムで、参加費は無料。定員は各回3組まで。工具を使うため、対象年齢は小学4年生以上。保護者の同伴が必要となる。参加するためには、実施日時に直接TECHNITOエリアに行き申し込む。参加申込は開始15分前から、先着順にて受け付ける。

「TECHNITO」見学体験会
日時:
2021年4月10日(土)・11日(日)・17日(土)・18日(日)11:00~、14:00~
2021年4月14日(水)・21日(水)16:00~
時間・定員:各回60分~90分 3組まで(保護者の同伴が必要)
参加費:無料
対象:工具を扱うため小学4年生以上
参加方法:開催日時15分前より、TECHNITOエリアで参加申込を受け付ける(先着順)

「AkeruE(アケルエ)」公式Webサイト

「AkeruE(アケルエ)」4月度「TECHNITO」見学体験会

「AkeruE(アケルエ)」公式Instagram(@akerue_panasonic)
《外岡紘代》

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