【大学入学共通テスト2025】得点調整に新基準導入を提言、2/7まで意見募集

 大学入試センターは2022年11月16日、2025年度より従来の得点調整方法に加え、段階表示(スタナイン)を利用した得点調整も行う提言を示した。今後検討を進めるにあたり、2023年2月7日までWebフォームにて広く意見を募る。

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「平均点差」と「段階表⽰の区分点差」の関係
  • 「平均点差」と「段階表⽰の区分点差」の関係
  • 得点調整の⽅法・従来の⽅法との⽐較(イメージ)
  • 令和7年度共通テスト以降の科⽬構成
  • 成績の段階表⽰(スタナイン)について

 大学入試センターは2022年11月16日、「大学入学共通テスト得点調整の実施条件・方法の改善についての提言」を公表。2025年度(令和7年度)共通テストより従来の得点調整方法に加え、段階表示(スタナイン)を利用した得点調整も行う方針を示した。今後検討を進めるにあたり、2023年2月7日までWebフォームにて広く意見を募る。

 現行の得点調整は、同一教科の科目間の「平均点差」が20点以上ひらき、それが試験問題の難易差に基づくと認められる場合に、差が15点となるように行われており、受験生等におおむね定着している。

 一方で、得点調整を行う両科目の得点分布が大きく異なる形の場合、平均点差を15点以内に収めても、段階表示(スタナイン)の区分点差が15点を超え大きくなるケースがあることや、新学習指導要領に対応して出題教科・科目の構成が変わる2025年度共通テストからさらに各科目の得点分布が大きく変わり先述したケースが起こりやすくなる可能性があることから、今回、得点調整の実施条件・方法の改善が提言された。

 新たな得点調整のキーワードとなる「段階表示(スタナイン)」は、受験生全体の中における各受験生の位置付けを9段階で示すもの。科目別得点をもとに1から9まで9段階で表示され、上位4%は「9」、同11%は「8」、同60%は「5」等となる。平均点や得点分布の形の違いに関わらず、各科目受験者の中でどの位置にいるかを知るための指標として、受験生や大学に示されている。

 提言された新たな得点調整方法は、現行のパターンに加え、科目間の「平均点の差が15点以上」かつ「成績の段階表示(スタナイン)の区分点差(同じ段階での得点差)が20点以上」生じた場合、得点調整を行うというもの。スタナインの区分点差が最大15点となるよう調整する。

 提言は大学入試センターに設置された得点調整検討部会が提出。専門家による議論を行ったうえでの提言について、広く意見を聞き、今後の検討にするべく、2月7日まで大学入試センターWebサイト内の意見募集フォームにて広く意見を募る。


《畑山望》

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