四谷大塚、元社員の盗撮事件で「教室内ライブモニタリング」開発

 四谷大塚は、校舎所属の元社員(2023年8月10日付で懲戒解雇)が教室内で複数の女子児童を盗撮した事件を受け、8月17日に再発防止対策について発表。家庭から教室内を確認できる「教室内ライブモニタリングシステム」の開発と設置を早急に進めるとした。

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 四谷大塚は、校舎所属の元社員(2023年8月10日付で懲戒解雇)が教室内で複数の女子児童を盗撮した事件を受け、8月17日に再発防止対策について発表。家庭から教室内を確認できる「教室内ライブモニタリングシステム」の開発と設置を早急に進めるとした。

 中学受験大手塾・四谷大塚で発覚した盗撮事件では、校舎所属の社員が業務中に生徒を盗撮し、メッセンジャーアプリ内の限定グループ十数名に盗撮画像などを投稿したことが発覚。四谷大塚は事実を把握した8月10日付で懲戒解雇処分とし、警察へ通報。元社員は19日に東京都迷惑防止条例違反などの疑いで警視庁に逮捕された。

 今回の事件を受け、四谷大塚では被害者生徒とその家族、四谷大塚に通うすべての生徒と保護者に向け「多大なご心配とご迷惑とおかけしておりますことを、心より深くお詫び申し上げます。今回の不祥事を極めて重く受け止め、二度とこのような事態を起こさぬよう、全社を挙げて、再発防止対策を実行して参ります」と陳謝した。

 8月17日には具体的な再発防止対策を発表。講師やスタッフがスマートフォンなどの写真・動画が撮影可能な機器類を教室内へ持ち込むことを厳禁とするほか、個人情報へのアクセスは校舎責任者などに制限することを即時、実行。加えて、新たに家庭から子供の教室でのようすをリアルタイムに確認できる「家庭からの教室内ライブモニタリングシステム」の開発・設置を進めるとした。

 家庭からの教室内ライブモニタリングシステムは、塾業界内で導入されておらず、今回、四谷大塚が先駆けとなる。子供が授業を受けている教室内のようすをいつでも家庭から確認できるシステムを構築することで、子供たちを安心して送り出し、子供たちは安心して授業を受けられる環境を整備する。

 システムの開発・設置には3か月間程度の時間を要する見込み。設置完了までの期間は、授業中にサブチューター1人を追加で教室内に常駐させ、2人体制で授業を行うことで、教室で生徒と講師1人だけの密室状態にならないようにするという。

 また、今回事件を起こすような人物を採用した責任を猛省し、より慎重かつ厳格な従業員の選抜も再発防止の一環として実施。心理学専門家の指導のもと心理分析テスト・性格分析テストなども活用しながら適切な人物を採用するよう努めるとした。

 さらに、これらの再発防止対策を実行し、改善を繰り返しながらより完全な再発防止対策を取れるよう全力を尽くすとしている。

《畑山望》

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