小中学生の2割超「運動嫌い」比べられるのが嫌

 JA共済連は、2023年11月30日「小中学生の運動に関する意識調査」の結果を公表した。小中学生の2割超が「運動嫌い」と回答しているが、「仲間と一緒に身体を動かすこと」や「自分が得意な運動を知ること」にはポジティブな傾向が明らかになった。

生活・健康 小学生
運動やスポーツについてどのように考えているか/運動やスポーツにおいて他人と比べられることをどう思うか
  • 運動やスポーツについてどのように考えているか/運動やスポーツにおいて他人と比べられることをどう思うか
  • 学校の体育の授業についてどのように感じているか
  • 幼少期は運動やスポーツについてどのように感じていたか
  • 運動やスポーツは得意か/自分の運動能力について周りから笑われる、からかわれるという不安はあるか
  • 団体競技において、自分が足を引っ張ってしまうと心配に思う?
  • 学校の授業以外で身体を動かす機会はどのくらいある?
  • あなたが楽しいと感じるスポーツをすべて選択
  • 仲間と一緒に運動することについて/自分が得意な運動や好きになれそうな競技がわかればやってみたいと思うか

 JA共済連は、2023年11月30日「小中学生の運動に関する意識調査」の結果を公表した。小中学生の2割超が「運動嫌い」と回答しているが、「仲間と一緒に身体を動かすこと」や「自分が得意な運動を知ること」にはポジティブな傾向が明らかになった。

 調査は、2023年10月9日から11月10日にかけて、全国の小中高生男女400名を対象にインターネットで実施した。運動やスポーツについてどのように感じているか聞いたところ、全体で2割以上(22.8%)が「やや嫌い」「嫌い」と回答した。また、「運動やスポーツにおいて、他人と比べられることについてどのように思うか」については「とても嫌だと思う」「まあまあ嫌だと思う」と7割弱(68.8%)が回答。運動嫌いの原因には「人と比べられることへの抵抗感」もあると言えそうだ。

 学校の体育の授業については「やや嫌い」「嫌い」と3割以上(31.1%)が回答。小中学生別にみると、「やや嫌い」「嫌い」と答えた割合は小学生が2割以上(24.0%)であったのに対し、中学生は4割弱(38.0%)という結果になった。さらに、運動やスポーツが「やや嫌い」「嫌い」と答えた小中学生に幼少期(小学校以前)の運動やスポーツに対する意識について聞いたところ、「好き」「やや好き」だったと3人に1人以上(36.3%)が回答した。現在運動やスポーツが嫌いでも、幼少期には運動やスポーツに対してポジティブな感情を抱いていたことがわかる。

 運動やスポーツの得意不得意についても聞いたところ、「やや苦手」「苦手」と答えた割合は4割弱(39.8%)という結果になった。「自分の運動能力について周りから笑われる、からかわれるという不安に駆られること」に対しては、運動やスポーツを苦手としている小中学生の半数以上(53.4%)が「ある」「まあまあある」と回答した。次に、「団体競技において自分が足を引っ張ってしまうのではないかと心配に思うこと」が「ある」「まあまあある」と回答した割合は7割以上(71.8%)にものぼり、多くの小中学生が「他人と比べられること」「他人から笑われる、からかわれること」「他人の足を引っ張ってしまうこと」に対してネガティブに感じていることがうかがえる。

 また、体育の授業以外の身体を動かす機会について聞いたところ、半数近く(49.3%)が「週2日以下」と回答した。小中学生の運動頻度の低さが浮き彫りになった。小中学生が楽しいと感じる運動は何か、聞いてみたところ、「バスケットボール(32.3%)」が最多で、ついで「ダンス(32.0%)」、「サッカー(29.5%)」の順に票が集まった。「仲間と一緒に運動すること」については8割以上(83.8%)が「好き」「やや好き」と回答し、ポジティブな感情を抱いていることがわかる。最後に、「自分が得意な運動や好きになれそうな競技が分かれば、やってみたいと思うか」については9割近く(88.8%)が「そう思う」「まあまあそう思う」と回答している。仲間と一緒に楽しみながらできる運動や得意な運動を見つけることが運動やスポーツを好きになるきっかけとなりえそうだ。

《中川和佳》

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