保護者の3割、中学校の教育に不満…評価できない点は?

 高校進学予定の子供をもつ親の約3割が、中学校の学校教育に不満を感じていることが、ウェブクルーが行った調査結果から明らかになった。中学校における「指導内容」は評価される一方、「定期試験中心の学習評価方法」については評価できないとの回答があがった。

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中学校教育・高校進学に関する調査
  • 中学校教育・高校進学に関する調査
  • 中学校で行われている学校教育全般に対してどう思っているか
  • 中学校の学校教育の「学習・教育方法」でもっとも評価している点、もっとも評価できない点
  • どのような課程の高校に進学することを予定しているか
  • 将来に向けて子供に身に付けてほしいスキル

 高校進学予定の子供をもつ親の約3割が、中学校の学校教育に不満を感じていることが、ウェブクルーが行った調査結果から明らかになった。中学校における「指導内容」は評価される一方、「定期試験中心の学習評価方法」については評価できないとの回答があがった。

 「今の学校教育に対する親の本音」に関する調査は、「ズバット」を中心とした比較サイトを展開するウェブクルーが、2023年10月20日・21日にインターネットで実施。高校進学予定の子供をもつ親1,005人の回答を得た。

 中学校で行われる学校教育全般に対しては、「とても満足している」11.2%、「ある程度満足している」60.5%と、合計で71.7%が「満足している」と回答。「不満がある」との回答は、「とても不満がある」5.6%、「やや不満がある」22.7%、あわせて28.3%と、およそ3割が不満を感じていた。

 「満足」との回答では、「生徒主体で学校生活や行事を行ってくれている」「楽しく学校に通えているし、塾に通わなくても十分な学力が身に付いている」「学力は十分ではないが先生は一生懸命やってくれていると思う」などの意見が寄せられた。一方で「不満」とした回答では、「先生の質もあるかもしれないが、今の学校教育指導要領の内容では時間が足りないような気がする」「学校の授業だけでは勉強がしっかりできていない、カバーするために塾へ通わせている」「公立中学を不登校になり、現在フリースクールに通っている」といった意見が寄せられた。

 中学校の学習・教育方法に関して「もっとも評価している点」を聞いた質問では、「当てはまるものはない」を除き、「教科担任制の指導」20.5%がもっとも多く、「各教科の基礎的な学習指導」19.4%が続いた。反対に「もっとも評価できない点」については、「当てはまるものはない」を除き、「定期試験中心の学習評価方法」12.4%がもっとも多く、ついで「各教科の基礎的な学習指導」11.9%、「アクティブラーニングの導入」8.7%。変わらず定期テストによる成績評価中心となっていることに対する不満がみられる。

 高校進学については、88.8%が「全日制高校」に進学予定と回答。「通信制高校」は4.4%、「定時制高校」は2.4%となった。

 高校進学後に子供に身に付けてほしい・学ばせたいスキルでは、「コミュニケーション力」55.1%と「一般教養」51.7%に多くの回答が集まった。ついで「判断力」29.8%、「就職時に役立つ資格取得(簿記・TOEICなど)」20.4%と続き、近年重要視されるスキルについては、「論理的思考力」13.6%、「プレゼンテーション力」12.2%、「デジタルリテラシー」9.3%、「情報収集・分析力」9.1%となった。社会に出たときのことを見越して、人との関わりを円滑に行うためのスキルの必要性を実感しているようすがうかがえる。

 このほか、調査結果では、中学校の指導体制・教育環境面で評価できる点、評価できない点などもまとめている。調査結果の全容は、Webサイト「ズバット 通信制高校比較」で見ることができる。

《畑山望》

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