【高校受験2024】千葉県公立高校入試<数学>講評…大問構成は2年前変化した構成と同じ、正確な問題処理がカギ

 2024年度(令和6年度)2月20日(火)、千葉県公立高等学校入学者選抜(国語、数学、英語)が実施された。リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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【高校受験2024】千葉県公立高校入試<数学>講評
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 2024年度(令和6年度)2月20日(火)、千葉県公立高等学校入学者選抜(国語、数学、英語)が実施された。2月21日(水)に理科と社会の2教科が実施となる。千葉県教育委員会が2024年2月16日(金)に発表した一般入学者選抜等の確定志願状況(全日制)によると、募集人員3万680人に対し3万4,478人が志願し、志願倍率は1.12倍だった。

 リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<数学>講評
(京葉学院 提供)

 2年前から大問構成が変わり、大問1で計算問題と独立小問集、大問2~4で「平面図形」と「関数」、「融合問題」が出題されるようになり、今年度も同様の構成で出題されました。例年出題されている作図、図形の証明(穴埋め+記述)も出題されました。一方、ほとんどの問題の解答方式がマークシートになり、昨年度出題された記述問題が今年は出題されませんでした。

 また、ここ数年はデータに関係する問題が頻繁に出題されていて、今年度も大問1で「標本調査」の問題が2問出題されました。全体的には例年同様、簡単な問題と難しい問題を判別し、簡単な問題を確実に得点して難しい問題でじっくり時間が使えたかどうかがポイントになります。高得点を目指す受検生は、簡単な問題でミスをしないことに加えて、大問1の(5)〇2、(7)〇2、大問2の(2)、大問3の(3)、大問4の(2)(a)、(b)、(3)の7問のうち何問正解できたかで差がつくと思われます。

1.計算問題・独立小問集

 昨年度と出題形式はほぼ同じで、小問数が15問、配点は51点でした。(1)は基本的な計算問題が3問、(2)は二次方程式、(3)は標本調査、(4)は空間図形(立方体)、(5)は確率、(6)は平面図形(円と角度)、(7)は円錐の展開図・作図の問題でした。(2)、(6)、(7)は、それぞれ〇1が〇2の誘導問題になっているので、問題の関連性に気付いて利用すると時間が短縮できるものであり、〇1で間違えてしまうと〇2も連動して間違えてしまうものでした。ただ、全体を通して素直な問題が多いので、解ける問題を落ち着いてミスなく得点できたかどうかが重要でした。

2.関数

 放物線と平行四辺形による問題で、小問数が3問、配点が15点でした。(1)の〇1はx座標が分かっている点のy座標、(1)の〇2は平行四辺形の対角線と重なる直線の式を求める問題でともに基本問題、(2)は座標を文字でおいて線分の長さの条件にあてはめ、方程式を利用する問題でした。(1)の2問は基本的な問題なので、確実に得点しておきたい問題でした。

3.平面図形

 二等辺三角形の性質、三角形の合同、相似な図形、三平方の定理を利用する問題で、小問数が3問、配点が16点でした。(1)は(2)の記述証明に必要な知識事項の穴埋め問題で、易しいものでした。(2)は解答方針によって記述量に差が出る証明で、「円周角の定理の逆」を使えれば時間短縮につなげられるものでした。(3)は(2)までの内容を用いたうえで、相似な図形と三平方の定理を利用するよくあるタイプの出題でした。解ける問題を見極めて、解ける問題で確実に得点しておきたい問題でした。

4.融合問題

 光源とスクリーンの間に物体を置いたときにスクリーンに投影される影についての問題で、小問数が6問、配点が18点でした。(1)、(2)は会話文の穴埋め問題で、(2)は少し手間がかかる問題ですが、会話文で求め方が示されているので難しくはなく、(3)は(2)で答えた式を利用する問題でした。(1)の3問は確実に得点したい問題、(2)の2問は(3)につながる重要な問題で、できれば得点したい問題、(3)は(2)が出来ていれば確実に得点したい問題でした。


 このレポートは2024年2月20日(火)に速報として京葉学院により作成されたもの。
協力:京葉学院

《編集部》

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