東大、文理融合の5年制新課程を創設…2027年秋入学

 東京大学は、国際的存在感・競争力を増すための教育改革として、2027年秋に文理融合型の新教育課程「College of Design(仮称)」を創設する方針を固めた。学士課程4年間、修士課程1年間の5年制。秋入学とし、1学年100人程度で検討。グローバル入試により、国内外から才能豊かな学生を呼び込む。

教育業界ニュース その他
複雑な世界的課題に対応するCollege of Design
  • 複雑な世界的課題に対応するCollege of Design
  • UTokyo College of Design/School of Design概念
  • College of Design設立に向けた検討体制

 東京大学は、国際的存在感・競争力を増すための教育改革として、2027年秋に文理融合型の新教育課程「College of Design(仮称)」を創設する方針を固めた。学士課程4年間、修士課程1年間の5年制。秋入学とし、1学年100人程度で検討。グローバル入試により、国内外から才能豊かな学生を呼び込む。

 「College of Design(仮称)」の設置は、東京大学が基本方針「UTokyo Compass」に掲げた「新しい大学モデルの構築」の取組みの1つとして検討してきたもの。2027年秋の開設を目指し、学内に設置検討委員会を立ち上げ、本格的な議論を進めている。

 教育課程は、学士課程4年間、修士課程1年間の5年一貫。社会システムの変革を含む「デザイン」を幅広い概念としてあらためて定義。従来の人文学、社会科学、自然科学、工学などの分野をまたぎ、文理融合の学際的な知識に基づく、従来とは異なるデザイン教育を展開することで、複雑な世界的課題に対応する。

 新課程の規模は、1学年100名程度。既存の学部学生も新課程の授業を受講できる制度を検討しており、それにより学部学生と新課程学生とのシナジー効果にも期待。授業は英語で実施し、学生自身の関心や問題意識に従い、学生が主体的に学んでいける環境を提供して、世界水準の教育研究を具現化するとしている。

 欧米の大学で主流の秋入学で募集。多様性を最大限反映したグローバル入試を実施するため、国際AO入試のプロ集団を配置。国内を含め世界から優秀な学生を受け入れ、従来の大学入試にとらわれない新しい選抜方法で多様性を確保したい考えだ。

 教員は国内外から招へい。新組織の教員の一部は既存学部と兼任し、教育と研究の両面で全学的な改革を推進していくという。

 東京大学では、25年後の2049年までに学生に占める外国人学生の比率を学部30%、大学院40%、外国籍研究者の比率を30%、女性教員の比率を40%とする目標を掲げている。

《奥山直美》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top