advertisement

大学・研究機関「他社牽制力ランキング」2位東大…1位は?

 パテント・リザルトは2024年8月9日、「大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023」を発表した。2023年にもっとも引用された企業は、1位「産業技術総合研究所」、2位「東京大学」、3位「東北大学」となった。

教育・受験 大学生
大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023
  • 大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023

 パテント・リザルトは2024年8月9日、「大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023」を発表した。2023年にもっとも引用された企業は、1位「産業技術総合研究所」、2位「東京大学」、3位「東北大学」となった。

 「大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023」は、「大学・研究機関」の特許を対象に、2023年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計したもの。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化するうえで、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業を明らかにする。

 集計の結果、1位は「産業技術総合研究所」となった。もっとも引用された企業は、お茶の水女子大学と奈良国立大学機構で共同保有する「センサ内蔵の靴のインソールで取得したデータを解析して、足部状態を包括的に評価する歩行・足部評価装置」に関する技術で、NECなどの計5件の審査過程で引用されている。このほかには「児童相談所などにおける情報処理方法及び装置」に関する技術が引用された件数の多い特許としてあげられ、AiCANなどの計4件の拒絶理由として引用されている。2023年に、産業技術総合研究所の特許によって影響を受けた件数がもっとも多い企業はパナソニック(12件)、ついで東芝(11件)となっている。

 2位は「東京大学」。もっとも引用された特許は、三協立山と共同保有の「換気を行いつつ断熱性能を向上できる二重窓」に関する技術で、三協立山自身における計13件の審査過程で引用されている。このほか「ニューラルネットワーク用の重み設定装置」に関する技術が引用された件数の多い特許としてあげられ、エンゼルグループの計7件の拒絶理由として引用されている。2023年に、東京大学の特許によって影響を受けた件数がもっとも多い企業は三協立山(13件)、ついでNTT、トヨタ自動車(いずれも9件)。

 3位は「東北大学」。もっとも引用された特許は、リコーと共同出願の「中赤外領域の光を用いた、非侵襲的な血糖値測定装置」に関する技術で、リコー自身における計6件の審査過程において拒絶理由として引用されている。2023年に、東北大学の特許により影響を受けた件数がもっとも多い企業はリコー(10件)、ついでトヨタ自動車、パナソニック(いずれも8件)となっている。

 4位の「大阪大学」は「反射構造体の製造方法」、科学技術振興機構は「象牙細管封鎖材」が、もっとも引用された特許としてあげられる。

 なお、大学・研究機関の被引用件数上位50機関のランキングした「ランキングトップ50機関」と大学・研究機関の被引用件数上位100件および引用先の特許との対応を掲載した「被引用件数上位100件のリスト」を収録したエクセルファイル「大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023」をデータ販売する。価格は5万5,000円(税込)。

◆大学・研究機関 他社牽制力ランキング2023
1位 産業技術総合研究所
2位 東京大学
3位 東北大学
4位 大阪大学
4位 科学技術振興機構
6位 京都大学
7位 UNIVERSITY OF CALIFORNIA(米)
8位 東京工業大学
9位 東海国立大学機構
10位 鉄道総合技術研究所

《中川和佳》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top