筑駒、渋幕、大教大附属天王寺などの生徒がTOEFL奨学金を受賞

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受賞者の集合写真
  • 受賞者の集合写真
  • 受賞者と関係者の集合写真
  • ETS TOEFLテストプログラム、ジェニファー・ブラウン氏
  • アメリカ大使館、サラ・ハリガー氏
  • 日米教育委員会、デビッド・H・サターホワイト氏
  • 文部科学省、神代浩氏
  • 受賞者の発表、藤岡祐治さん
  • 受賞者の発表、山谷渓さん
 TOEFLテスト作成団体の米Educational Testing Service(ETS)は、TOEFLスカラシップの授与式をザ・キャピトルホテル東急で開催した。授与式には、受賞者9名のほか、来日したTOEFLテストプログラムのエグゼクティブ・ディレクター、ジェニファー・ブラウン氏も参加した。

 TOEFLテストスカラシッププログラムは、日本国内に居住するTOEFL受験者を対象に、優れた能力を発揮した生徒・学生を表彰するもの。今回で3回目を迎える同企画は、総額42,000ドルの奨学金を14名に授与。6月28日に実施された授与式には、14名中9名の受賞者が集まった。

 同スカラシップの応募対象となったのは、TOEFLテストのスコアを認める大学(院)に2013年に入学する日本国内在住のTOEFL受験者。留学支援を目的とした奨学金ではなく、TOEFLテストのスコアを認めている国内大学への進学者も対象となるのが特長だ。今回もアメリカへの留学生11名、フランスへの留学生1名に加え、4月よりすでに慶應義塾大学と早稲田大学に進学している2名が受賞した。卒業校は、筑波大学附属駒場高等学校、渋谷教育学園幕張高等学校、大阪教育大学附属天王寺高等学校天王寺校舎などの高校や東京大学など大学。今回の応募者数は183名、14名が受賞しそれぞれ3,000ドルの奨学金が授与されたという。

 受賞者の代表として登壇した山谷渓さんと藤岡祐治さんは、流暢な英語で挨拶。山谷さんは、進学先のプリンストン大学で生物学を先攻し免疫学の勉強に励み、「世界の問題に多角的に対処できる人間になりたい」と抱負を語った。藤岡さんは、現在東京大学の学部生であり、バーバード大学法科大学院(ハーバード・ロー・スクール)への進学が決まっている。藤岡さんは、租税法理論や租税政策はもはや国境を越えた問題だとした上で、税法の研究者としてアメリカで研究を続けるという。

 受賞者に対しジェニファー・ブラウン氏は、グローバルな社会において変化を起こす人材となり得る潜在能力を持った生徒を選んだと話した。英語でのコミュニケーション能力はもちろん、優れたリーダーシップ、地域支援などといった多方面における課外活動での活躍も評価したという。進学先大学(院)を見ただけても受賞者の能力は明らかだとした上で、これまでの保護者のサポートと理解を労った。

 ETSのブラウン氏に加え、文部科学省やアメリカ大使館の代表からの祝辞もあったが、もっとも印象的だったのは日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)で事務局長を務めるデビッド・H・サターホワイト氏の言葉だろう。サターホワイト氏は受賞者に「世界を変える野心を抱いてほしい」と言う。受賞者自身や家族、日本のためだけでなく、国境を越えた世界を背負う人間に成長してほしいと語り、そのためには日本の文化大使としての役割、そして海外にいるからこそ見える日本社会の分析を怠らないでほしいと話した。

 進学先(アメリカ・フランス・日本)問わず、すでに世界に視野を広げている生徒や学生が今回のスカラシップを受賞したことも印象的だった。「卒業後は日本経済に貢献する気はあるか」という報道陣の質問に対しても、「国に捉われない人」になりたい、「国境を越えた問題に取り組みたい」といった自信に満ちた発言が目立った。日本の経済や社会に関連する諸問題には、国境を越えた解決策が必用だということを彼らはすでに理解しているのだろう。

 奨学金制度としては、まだ3年目のTOEFLテストスカラシッププログラム。それでも年々応募者が増えているのは、英語でのコミュニケーション能力をツールに世界を舞台に活躍したいと考える高校生や大学生が増えているからだろう。応募に関する詳細は年末にかけて公開される、今後も応募者の増加に期待したい。
《湯浅大資》

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