全国学力テスト、問題や正答公開…理由や考えを説明させる出題多数

 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が4月22日に全国で一斉に実施され、調査問題と正答例、解説資料が同日、公開された。小中学生に身近な題材から、考えをまとめたり、答えにいたる理由を説明させる問題が多く見られた。

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小学校国語の問題
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 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が4月22日に全国で一斉に実施され、調査問題と正答例、解説資料が同日、公開された。小中学生に身近な題材から、考えをまとめたり、答えにいたる理由を説明させる問題が多く見られた。

 全国学力テストの調査対象は、小学6年生と中学3年生。文部科学省が、全国の小中学生の学力や学習状況を調査・分析し、教育指導の充実や学習状況の改善に役立てるため、2007年から実施している。2014年は30,643校が参加し、約224万人が受けた。

 出題は、国語と算数(数学)の2教科。基礎的な知識を問うA問題と、応用力を要するB問題からなる。学習状況や生活について尋ねる「質問紙調査」も実施された。

 小学校の国語では、新聞に投書された内容を考えさせる問題、学級での話し合いや討論会に関する問題などが出された。故まど・みちおさんがたんぽぽを題材にして書いた2つの詩について、100字以内にまとめる記述問題もあった。

 小学校の算数Bでは、答えを導き出した理由を式や言葉、図を使って説明する問題が多く見られた。宿泊学習の計画から、時間の使い方や食事の分け方について解決方法を考えさせる問題もあった。

 中学校の国語では、中学校のウェブページについて、トップページの項目や行事の記録文を考えさせる問題が出題された。本とインターネット情報の内容比較に関する問題も出された。

 中学校の数学Bでは、文化祭のパンフレット作りを題材にして、横断幕が木に隠れない位置を求める方法について、言葉や図で説明させる問題も出題された。

 平成26年度の実施要領では、調査結果の取扱いを見直し。市町村教委はそれぞれの判断で学校の結果を公表できるほか、都道府県教委も市町村教委の同意を得た上で市町村や学校の結果を公表できるようになった。

 全国学力テストの調査問題、正答例、解説資料は、国立教育政策研究所のホームページで公開されている。
《奥山直美》

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