◆塾や状況に関わらず、学校別オープンの利用がお勧め--学校別の公開テストは受けた方が良いですか。馬屋原先生:志望校を対象としたテストがあれば、できるだけ利用しましょう。たとえばSAPIXは、おもに9月と11月に十数校分の学校別オープンを開催しています。「オープン」ですので他塾生でも受験可能です。開成や桜蔭は、合格者の大半がSAPIXの生徒です。2月1日の受験者とオープンの受験者の多くは同じ層なので、より正確に現在の自分の立ち位置を確認できます。 早稲田系の学校は早稲田アカデミーが強く、「そっくり模試」を10~12月に3回用意しています。早稲田系の中学校を志望している場合は、他校の塾生であっても受験する価値があるでしょう。筑波大付属駒場を熱望している受験生には、毎年、Genius(ジーニアス)が非常にクオリティの高い筑駒模試を開催しています。 こういった学校別オープンの問題は、それぞれの塾のベテラン講師が、各学校の問題傾向を研究し翌年の問題を当てるつもりで作成していることも多いので、テキストとしても非常に優秀です。受験された場合は、徹底的に振り返りを行いましょう。◆保護者は子どものやるべきことに優先順位をつける--志望校別特訓を受ける子どもに対し、保護者はどのようなサポートができるでしょうか。馬屋原先生:6年生の9月以降はそれまで以上にお子さまのタスクが過多になりがちなので、やるべきことの取捨選択や優先順位付けを行うのが保護者の方の大きな仕事となります。学校の宿題や塾、志望校別特訓や行事などが立て込んだ状況で、お子さまが時間のやりくりをするのはほぼ不可能に近いことです。塾の先生などのプロに相談しつつ、優先順位を付けていくのがこの時期の保護者の方の大きな役割になります。 そのうえで、志望校別特訓に参加することがお子さまが志望校に合格するための近道であるならば、志望校別特訓を活用できると良いでしょう。そうではない場合は、ご家庭ごとに何をするべきかを検討する必要があります。入試の状況が刻々と変化していく中で、保護者の方が過度にストレスを抱え込まないようにするためにも、可能な範囲で中学入試のプロを頼った方が良い場合もあります。 とはいえ、家庭教師や個別指導塾でも、力のある講師は小学6年生後期になると埋まっていることがほとんどです。小学4・5年生の保護者の方には、今のうちにいざという時に相談できる先生や家庭教師などを探しておくことをお勧めしています。--ありがとうございました。 中学受験専門個別指導教室SS-1は、東京、大阪、兵庫に6教室を展開している。東京は成城学園前教室、東京白金台教室、東京自由が丘教室の全3教室。指導内容の詳細や授業案内はWebサイトで閲覧できる。 また、リセマムではSS-1教師協力のもと、「【難関中合格AtoZ】シリーズ」で2015年の年間をとおし中学受験を控える1~6年生向けの情報配信を予定している。