日本IMS協会設立、教育データやコンテンツの国際標準化目指す

 北米に拠点を置きeラーニングや教育分野におけるICT活用の国際標準化を推進する団体「IMS Global Learning Consortium」(IMS Global)の技術標準の普及や研究を目的とした団体、「日本IMS協会」(IMS Japan Society)が6月3日に設立された。

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IMS Global Learning Consortium(英語サイト)
  • IMS Global Learning Consortium(英語サイト)
 6月3日、東京で開催された「New Education Expo 2016(NEE)」において、北米に拠点を置きeラーニングや教育分野におけるICT活用の国際標準化を推進する団体「IMS Global Learning Consortium」(IMS Global)の技術標準の普及や研究を目的とした団体「日本IMS協会」(IMS Japan Society)の設立が発表された。

 日本IMS協会は、ICTを活用した教育改革・授業改善を進めるうえで必要となる、ソフトウエアや学習ツール、学習コンテンツ、学習履歴などの共有・再利用を行うにあたり、IMS Globalが持つ技術標準を国内に普及させ、日本における教育ICT分野の国際標準化を進めることを目的に設立された団体。

 設立メンバーには、内田洋行、デジタル・ナレッジ、日本電子出版協会、ネットラーニングホールディングス、法政大学情報メディア教育研究センター、放送大学の6団体が名を連ねており、今後IMS Globalとの連携を図りながら、IMS Globalの諸事業の日本国内での普及を図っていくという。

 6月3日には、設立を記念し、New Education Expo会場内にてセミナーを実施。「教育におけるビックデータ・学習資源共有の実現に向けて」と題した講演を行い、IMS Globalが持つ学習履歴の世界標準である「LTI(Learning Tools Interoperability)」「Caliper Analytics」「QTI(Question and Test Interoperability)」などの技術標準がなぜ日本にも必要なのかについて紹介した。

 また、今回の設立を記念し、テクノロジーの教育利用に大きく貢献した優れた事例を表彰する「日本IMS賞(IMS Japan賞)」も新設される。IMS GlobalのLearning Impact Award(LIA)を参考に、製品やサービスを提供するベンダーだけでなく、それらを導入し革新的な実践を行った教育機関からの応募も表彰対象となる。今年は「日本e-Learningアワード」の開催に合わせ、6月募集、10月表彰のスケジュールで実施される予定だという。
《畑山望》

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