VRで自転車交通安全教育、NTT西・大阪府警がトライアル開始

 西日本電信電話(NTT西日本)は3月17日、大阪府警察の協力のもと、VR(バーチャルリアリティー)技術を活用した「VR自転車交通安全教室」のトライアルを実施すると発表した。臨場感のある近未来型の交通安全教育を体験できる。

生活・健康 中学生
「VR自転車交通安全教室」の特長、コンテンツ内容
  • 「VR自転車交通安全教室」の特長、コンテンツ内容
  • 「VR自転車交通安全教室」システムイメージ
  • NTT西日本
 西日本電信電話(NTT西日本)は3月17日、大阪府警察の協力のもと、VR(バーチャルリアリティー)技術を活用した「VR自転車交通安全教室」のトライアルを実施すると発表した。臨場感のある、近未来型の交通安全教育を体験できる。

 NTT西日本によると、大阪府内において、自転車が関連する交通事故の割合は全国平均を上回っており、そのうち15~19歳の年齢層の負傷者数が最多だという。自治体や交通安全協会、学校などは積極的に交通安全教育を行っているが、事故の疑似体験を行うような体験・参加型の教育を実施する場合、場所の確保や当日の天候、体験者の積極性が課題となる。

 そのような状況の中、「いつでも、手軽に、臨場感ある」交通安全教育の実現に向けて「VR自転車交通安全教室」のトライアルが実施される。「VR自転車交通安全教室」では、3DCGで再現された街並みの中で、「出会い頭の事故(信号のない交差点)」、「交差点における自動車の左折巻込み事故」、「路側帯から車道への進出事故」という3つの自転車事故発生状況を疑似体験。その危険性を自身の体験のように感じることで交通安全の理解促進につなげる取組みとなっている。

 事故の発生状況を「自転車視点」「自動車視点」「全体俯瞰視点」の3つの視点から確認することができる。大阪府警察が教育コンテンツの制作協力を行っているため、より現実に即した事故状況の学習が可能になっている。また、体験者の視界を追跡・分析することで、周囲の状況に気を配れているか、安全確認を正しく行っているかなど、さまざまなポイントをチェック。それにより、習得率の向上も期待できるという。

 さらに、インターネット接続環境とモバイル端末、ヘッドマウントディスプレイなどがあれば、どこでも交通安全教育の受講が可能。交通安全教育にかかる運用負担の軽減も見込まれる。

 「VR自転車交通安全教室」のトライアル実施期間は2017年3月17日から2018年3月末を予定。大阪府内で実施される交通安全教育にて「VR自転車交通安全教室」を体験してもらい、体験者の要望や技術検証を行いながら、コンテンツや配信システムの充実などを図る。また、今後は大阪府外にも拡大予定だという。
《黄金崎綾乃》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top