1歳からのコースも新設「こどもちゃれんじEnglish」が選ばれ続ける理由

 顧客満足度で評価を行う「イード・アワード2017 子ども英語教材」で、ベネッセの「こどもちゃれんじEnglish」が、最優秀賞および3つの部門賞を受賞。2014年から4年連続1位を維持している人気の秘密とは何か。ベネッセコーポレーションの富永伸絵氏に話を聞いた。

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しまじろうと「イード・アワード2017 子ども英語教材」記念トロフィー
  • しまじろうと「イード・アワード2017 子ども英語教材」記念トロフィー
  • ベネッセコーポレーション こどもちゃれんじEnglish開発課 課長 富永伸絵氏
  • ベネッセコーポレーション こどもちゃれんじEnglish開発課 課長 富永伸絵氏
  • 「子ども英語教材利用状況アンケート」(2017年7月 イード実施調査)では48.5%が「こどもちゃれんじ English」を利用したことがあると回答
  • しまじろうと富永伸絵氏
 顧客満足度で評価を行う「イード・アワード2017 子ども英語教材」で、ベネッセの「こどもちゃれんじEnglish」が、最優秀賞および3つの部門賞を受賞した。2014年から4年連続1位を維持し、現在も加速する人気の秘密とは何か。ベネッセコーポレーション こどもちゃれんじEnglish開発課 課長の富永伸絵氏に、こどもちゃれんじEnglishにおけるこだわりから、今後の新展開までを聞いた。

◆英語を得意にさせたいなら“Fun Time”を作る

--イード・アワード2017子ども英語教材の最優秀賞、おめでとうございます。小学校での英語教科開始にともなって、幼児期からの英語学習が注目されていますが、英語が得意な子どもに育てるには、ずばり何が必要でしょうか。

 まず、幼児期にいっぱい英語を勉強したからといって、英語が得意な子どもに育つわけではありません。子どもが英語を得意に思い、自信をもてるようにするためには、英語を学ぶときの楽しさ、英語をどんどん話せるようになっていくおもしろさやモチベーションをきちんと育んであげることが大切だと思います。

--飽きやすい子どものモチベーションを保つためには、どうしたらよいでしょうか。

 未就学児は、親と一緒に過ごす時間こそが楽しい時間です。「ママやパパも笑っているし、自分も楽しい。こんな時間をもっといっぱい過ごしたい」と、子どもが思えるような英語の時間をたくさん体験させてあげる。その体験こそが、モチベーションの向上につながっていくと思います。

 体験により、新しいことをどんどん吸収でき、知らない遊びも増えていきます。子どもの好奇心を育み、子どもの“Fun Time”を作り出してあげる。その“Fun Time”は、英語を学ぶ学齢になったときに学んでいく“セルフエンジン”を作ることへとつながっていくのです。

◆大切なのは保護者の英語力よりも「英語に対する姿勢」

--英語学習は、やはり「早ければ早いほど」効果があるものでしょうか。

 勉強としての英語としては、早い時期からの学習が必ずしもベストとは限りません。ただ、「自分の楽しいことだから、英語をやりたい。新しいことを知りたい。」と積極的に思うようになるためには、勉強として英語にふれる前段階として、英語・日本語の区別なく同等に楽しく過ごす経験をさせることがポイントだと考えています。そういう意味では、日本語の習得が進みだす前に、親子で一緒に英語に触れていくことはよいことだと思っています。

--つまり、幼児期のうちに、日常のなかで日本語と同じように英語が散らばっているという環境が望ましいということですね。

 そうですね。母語を習得していくにつれ、母語に含まれない音は聞き取りづらくなります。日本語の習得が進み母語の音のみに耳がチューニングされる前の時期にたくさん英語にふれたほうが、日本語ならではの発音と、日本語にはない英語独自の発音を、自然に聞き分けやすいと言われています。

ベネッセコーポレーション こどもちゃれんじEnglish開発課 課長 富永伸絵氏
ベネッセコーポレーション こどもちゃれんじEnglish開発課 課長 富永伸絵氏

--では、保護者の英語力というものは、子どもに影響しますか。保護者が英語を苦手に感じていると、一緒に英語に触れるときも英語で話すことにためらってしまうことも多々ありそうです。

 結果としては、左右されません。むしろ大事なのは、英語への保護者の方の意識です。「子どもに、自分の下手な英語を聞かせてしまうのは…」と思って話さなかったり、逃げ腰の態度で英語に接したりしてしまうと、一緒にいる子どもも楽しくありません。片言でもいいので、保護者の方が一緒に英語に取り組み、お子さまと一緒に英語を口にしてみる。幼児は親のすることを模倣しますので、そうすることで、子どももお父さん・お母さんと楽しく英語にふれ、遊びを広げ、英語への興味を深めていくことができるのです。

 正しい英語の発音は、DVDや音声の出るおもちゃから繰り返し良質な英語を聞くことで自然に身についていきます。保護者の方には英語を口にすることを恐れず一緒に楽しんでいただきたいです。

◆幼児に英語の4技能は必要?

--高大接続改革でこれからの時代に求められる英語の4技能として、「聞く」「話す」「読む」「書く」力が挙げられましたが、この4技能すべてを未就学児から学ぶ必要はありますか。

 現在「4技能」という形で注目されていますが、日本語という母国語を習得した際、その4技能をバラバラに習得したわけではありませんよね。そもそも人間は言語を習得する際、まず自然に「聞く」ところから始まり、やりとりを通じて「話し」、文字を「読み」出し、自分が「書いて」再生する。言語は、この一連の流れで習得していくものです。

 未就学児の場合、中学校以降の英語教育のようにはっきり4技能を分けているわけではなく、下地として4技能全体にふれていきます。日本語であれば、入学前にひらがなの反復練習などを行うかもしれませんが、英語はそこまでの必要性はありません。アルファベットすべてを正確に書けることをゴールとして、無理やりやらせて英語を嫌いになるくらいであれば、「自分の名前が書ける」といった、子どもが興味のある部分ができればよいと思います。

--日本人の子どもが得意な技能や苦手な技能というものは、傾向としてありますか。

 弊社の英語教室「Benesseこども英語教室」「こども英会話のミネルヴァ」では、今年度から「GTEC Junior」という小・中学生向けの英語4技能検定を実施しています。その結果としては、特に「聞く」のスコアが他技能に比べて高く出ています。教室でインプットとして基本に据えいている「聞く」力を大きく伸ばせていることがわかります。

◆来年3月から1・2歳向けの新コースも開講

--こどもちゃれんじEnglishについて、教えてください。イードの調査で、有料英語教材の利用経験があるうちの約半数の子どもが「こどもちゃれんじ English」を利用したことがあるという結果になりましたが、人気の理由は何だと思いますか。

 一番は、子どもが大好きなお友達の「しまじろう」と一緒に学べるというところです。しまじろうが自分のなりたい姿としてお手本をしてくれるので、子どもは自分も近づこうと考えます。しまじろうというキャラクターが好きで選んでいただいていることも、ひとつの大きな理由だと思います。

「子ども英語教材利用状況アンケート」(2017年7月 イード実施調査)では<br />48.5%が「こどもちゃれんじ English」を利用したことがあると回答
「子ども英語教材利用状況アンケート」(2017年7月 イード実施調査)では
48.5%が「こどもちゃれんじ English」を利用したことがあると回答

 もうひとつが、子どもの発達にあわせて提供している内容であることです。「他の英語教材と比べて、しまちゃんと一緒だと、よく動くし、言葉もしゃべってくれる」というお話を、保護者の方からお聞きします。子ども自身が夢中になって遊び、言葉や体で反応してくれることで、保護者の方の満足材料になっているようです。

--商品開発の中で喜びを感じるときはどのようなときですか?

 やはり、ユーザーの皆さまからのお声をいただいたときですね。最近では、「こどもちゃれんじEnglishの『ぽけっと(2・3歳向けコース)』から『ほっぷ(3・4歳向けコース)』までやってきましたが、効果が実感できていませんでした。でも、先日公園で外国人の方を見かけたら、自分から英語で声をかけたんです。そのとき、子どものなかに英語がしっかり育っていっているのを感じて、やっていてよかったと思いました」というお話をいただきました。わざわざお電話で喜びの声をお伝えくださったこともあり、とても印象に残っています。また、こどもちゃれんじEnglishをやっていたことで、小学校のALTの授業にも積極的に取り組めたというご意見もいただいております。そうしたお話を聞くと、改めてうれしく感じますね。

しまじろうと富永伸絵氏
しまじろうと富永伸絵氏

--では、近い未来、グローバル社会を担う子どもたちに向けて、こどもちゃれんじEnglish にかける想いを教えてください。

 今の子どもが社会人になったときは、日本語だけで活躍するのが難しい時代になっているでしょう。そのときに、英語を自分の当たり前のツールとして使い、やりたいことができるように育っていってほしいと思います。

 現在、中国や韓国、台湾をはじめとした海外でも、こどもちゃれんじEnglishを展開しています。これは私の妄想なのですが、将来、日本でしまじろうと学んだ子どもたちと、海外でしまじろうと学んだ子どもたちが出会ったときに、「しまじろうで英語を勉強したんだよ」と語り合う。そんなところまで貢献できるようになりたいと思っております。

--こどもちゃれんじEnglishの新しい展開はありますか?

 お客さまから大変強いご要望を受けて、2018年の3月から1・2歳向けの新コース「こどもちゃれんじEnglish ぷち」を開講いたします。この時期の子どもたちに、素地として英語らしい音や独特のリズムなどをたくさん体験できるような玩具や絵本、DVDといった教材を開発しておりますので、楽しみにしていてください。

--ありがとうございました。

しまじろうと「イード・アワード2017 子ども英語教材」記念トロフィー
しまじろうと「イード・アワード2017 子ども英語教材」記念トロフィー

 英語の必要性が高まっていくこの時代、いかにして子どもに英語を身に付けさせるかは大いに悩むところだ。保護者だけではなかなか成し得ない幼児期からの英語教育の助けとして、「こどもちゃれんじEnglish」をはじめとした優れた教材を活用することは、ひとつの有効な手段だ。

 ただし大切なのは、教材に投げっぱなしにしないこと。保護者もしっかりと英語に向き合うことが、子どもが英語好きになる大きなカギといえるだろう。
《相川いずみ》

教育ライター/編集者 相川いずみ

「週刊アスキー」編集部を経て、現在は教育ライターとして、ICT活用、プログラミング、中学受験、育児等をテーマに全国の教育現場で取材・執筆を行う。渋谷区で子ども向けプログラミング教室を主宰するほか、区立中学校でファシリテーターを務める。Google 認定教育者 レベル2(2021年~)。著書に『“toio”であそぶ!まなぶ!ロボットプログラミング』がある。

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