全国の社長出身大学ランキング、1位は9年連続

 東京商工リサーチは2019年10月24日、2019年「全国社長の出身大学」調査結果を発表した。1位は「日本大学」で調査開始から9年連続のトップ。2位「慶應義塾大学」、3位「早稲田大学」に大差をつけた。西日本では地元大学の存在感が目立っている。

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2019年 全国社長出身大学
  • 2019年 全国社長出身大学
  • 2019年 都道府県別(企業所在地)社長の最多出身大学
  • 社長出身大学上位100校(医科歯科系除く)増収達成ランキング・増益達成ランキング・増収増益達成ランキング
 東京商工リサーチは2019年10月24日、2019年「全国社長の出身大学」調査結果を発表した。1位は「日本大学」で調査開始から9年連続のトップ。2位「慶應義塾大学」、3位「早稲田大学」に大差をつけた。西日本では地元大学の存在感が目立っている。

 全国社長の出身大学調査は、東京商工リサーチの企業データベース約379万社の代表者データ(個人企業を含む)から、公開された出身大学を抽出、集計したもの。同一人物が複数の企業で社長を務めている場合は、売上高の条件で1社に絞り込み、重複企業を集計対象外としている。なお、出身大学が名称変更、統合している場合は、現在の存続している大学名で集計している。

 社長の出身大学1位は「日本大学」2万1,581人。卒業生が圧倒的に多いこともあり、社長人数は唯一2万人を超え、2010年の調査開始以来、9年連続でトップに立っている。2位は「慶應義塾大学」1万650人、3位は「早稲田大学」1万441人と、上位3校はいずれも1万人を上回った。

 4位は「明治大学」8,525人、5位は「中央大学」7,807人、6位は「法政大学」6,296人と、東京に本部を置く大規模私立大学が続いた。関東以外では7位に「近畿大学」、9位に「同志社大学」と、関西勢2校がトップ10にランクインしている。

 上位9校は2018年調査と同じ顔ぶれであったが、10位に「東京大学」3,953人が入り、国公立大学で初めてトップ10入りを果たした。このほか、国公立大学で上位50校に入ったのは、21位「京都大学」2,488人、22位「大阪大学」2,361人、23位「北海道大学」2,210人、27位「九州大学」2,000人、29位「東北大学」1,931人など旧帝大を中心に10校がランクインしている。10校のうち、5校が2018年より順位を上げ、ほかの5校は同じ順位を維持した。

 都道府県別では、「日本大学」が2018年より1つ増えて20都県でトップに。宮城県を除く東北と、関東全都県でトップに立ち、東日本(東海・中部地区まで)で上位3校に「日本大学」がランクインしていないのは、宮城県と愛知県の2県のみだった。東日本21都道県のうち、80.9%にあたる17都県で「日本大学」が首位を占め、圧倒的な存在感を見せている。

 一方、西日本(北陸以西)で「日本大学」がトップに立ったのは、香川県、高知県、宮崎県の3県のみ。西日本の各県トップには地元の国公立大学が目立っており、西日本26府県のうち、38.4%にあたる10県で国立大学が首位に立っている。特に、中国地区は5県すべての地元国立大学(広島大学、鳥取大学、島根大学、岡山大学、山口大学)がトップに立った。

 近畿では、「近畿大学」が大阪府、奈良県、和歌山県でトップ。2府4県すべてで私立大学がトップを占めている。四国は、「日本大学」も目立つが地元大学も健闘。九州では地元国立大学が上位を占める中、「福岡大学」が健闘した。

 また、出身社長数の上位100校の社長が経営する企業の業績は、増収は「東京大学」、増益は「神奈川歯科大学」、増収増益は「九州歯科大学」が、それぞれの社長率でトップ。医科歯科系大学を除くランキングでは、「関西学院大学」「玉川大学」「成城大学」などの私立大学が上位に名を連ねた。しかし、医科歯科系大学を除いても、国立大学や理工系大学が上位を占める傾向は変わらず、大手企業は伝統的に旧帝大出身社長が多く、理工系社長の企業も手堅い経営が多いという。

◆2019年 全国社長出身大学
1位「日本大学」2万1,581人
2位「慶應義塾大学」1万650人
3位「早稲田大学」1万441人
4位「明治大学」8,525人
5位「中央大学」7,807人
6位「法政大学」6,296人
7位「近畿大学」5,893人
8位「東海大学」5,755人
9位「同志社大学」4,967人
10位「東京大学」3,953人
《外岡紘代》

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