中学教員の仕事の満足度、日本は48か国中最下位…OECD調査

 経済協力開発機構(OECD)は2020年3月23日、国際教員指導環境調査(TALIS)2018結果報告書(第2巻)を発表した。中学校教員の仕事に対する満足度について、調査に参加したOECD諸国48か国中、日本は最下位であることが明らかになった。

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前期中等教育課程(中学校)の教員および校長の調査結果
  • 前期中等教育課程(中学校)の教員および校長の調査結果
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 経済協力開発機構(OECD)は2020年3月23日、国際教員指導環境調査(TALIS)2018結果報告書(第2巻)を発表した。中学校教員の仕事に対する満足度について、調査に参加したOECD諸国48か国中、日本は最下位であることが明らかになった。

 OECD国際教員指導環境調査(TALIS:Teaching And Learning International Survey)は、OECDが5年に1度実施している、教員や校長、学校の学習環境に関する大規模な国際調査。公立・私立の中学校、中等教育学校前期課程の教員と校長に関する調査結果をまとめている。第1巻「生涯学習者としての教員と校長」は2019年6月19日に公表された。

 国際教員指導環境調査2018(第2巻)は、教員の専門性について、「指導に必要な知識と技能」「キャリアの機会と就業規則」「教員同士が協力する文化」「教員に与えられている責任と自立性」「教職の地位と立場」の5項目を分析。調査に参加したOECD諸国48か国の教員と校長が専門職としての立場にどこまで応えているかに着目した。

 調査に参加したOECD諸国では、教員の90%と大多数が教職に満足しており、91%が教員になったことに悔いはないと回答した。しかし、自分たちの仕事が社会から価値を認められていると考えているのは26%。教員の18%は職場で多くのストレスを受けていると回答。49%がストレスの主な原因の1つは管理業務が多すぎることだと回答した。職場での強いストレスが、仕事に対する教員の満足度や教職を続ける意思と密接に関連している。

 教員が仕事から得られる達成感や喜び(仕事に対する満足度)について、「全体としてみれば、この仕事に満足している」と回答した中学校教員の割合は、調査参加国・地域の平均が90%であるのに対し、日本が82%。日本はOECD諸国48か国中、最下位となった。

 日本が最下位となった原因は、教員としての雇用条件(給与を除く)に対する満足度によるところが大きいと考えられる。雇用条件に満足していると回答した教員は、調査参加国・地域が平均66%であるのに対し、日本が40%。一方、給与に満足していると回答した教員が日本では42%にのぼり、調査参加国・地域の平均39%を上回った。

 「現在の学校での仕事を楽しんでいる」と回答した教員の割合は、日本の78%に対し、調査参加国・地域の平均は90%。「この学校を良い職場だと人に勧めることができる」との回答の割合は、日本の62%に対し、調査参加国・地域の平均は83%。いずれも日本は最下位だった。また、「現在の学校での自分の仕事の成果に満足している」に当てはまらないと回答している教員の割合は、日本の51%に対し、調査参加国・地域の平均は7%で、最下位の日本とその次の国との間に30ポイントもの開きがあった。
《工藤めぐみ》

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