運動部活動の集団感染、対策徹底を要請…文科省

 運動部活動に参加する学生や生徒による新型コロナウイルスの集団感染が相次いでいることを受けて、文部科学省は2020年9月3日、全国の教育委員会などに通知を出した。部活動の内外を問わず、感染症対策を徹底するよう要請している。

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 運動部活動に参加する学生や生徒による新型コロナウイルスの集団感染が相次いでいることを受けて、文部科学省は2020年9月3日、全国の教育委員会などに通知を出した。部活動の内外を問わず、感染症対策を徹底するよう要請している。

 文部科学省に報告があった事案のうち、8月1日以降、同一の運動部活動の構成員の中で5人以上の感染者が認められた件数は、大学7件、高校5件。校内練習だけでなく、練習場や対外試合への集団移動を繰り返し行っていた事例、同じ寮で生活していた事例もあった。

 通知では、運動部活動について、競技中や練習中だけでなく、学生・生徒同士での会食、長時間の集団での移動、寮生活などを含め、長時間にわたって学生・生徒や指導者が行動を共にしている場合は、集団内での感染拡大の可能性が高まると考えられると指摘。部活動の内外を問わず、集団で長時間活動する場合は、感染症対策を徹底するよう求めている。

 具体的な感染症対策では、「飛沫感染に留意し、近距離での大声を徹底的に避ける」「こまめな手洗いを励行する」「体調のすぐれない学生などは部活動への参加を見合わせ、自宅で休養する」「部活動の練習場所や更衣室など、また食事や集団での移動の際の三密を避ける」の4点をあげている。

 また、寮生活を伴う場合は、行動を共にする時間がさらに長くなることから、学生などの健康状態に留意し、十分な警戒をもって感染症対策にあたるよう求めている。体調不良者が同時に複数名以上発生した場合には、学校医や医療機関に相談してほしいとしている。

 通知は、9月3日付で教育委員会など、全国の学校設置者に発出。通知では、9月3日に改訂した学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」についても、部活動や寮・寄宿舎に関係する部分を抜粋して紹介している。
《奥山直美》

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