【大学受験2023】京大特色入試、志願者は3年連続で減少

 SAPIX YOZEMI GROUPが運営する京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2023年7月18日、2023年度京都大学「特色入試」の状況分析を掲載した。志願者が3年連続で減少する一方、合格者は増加し、倍率は過去2番目に低い4.3倍となった。

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2023京大入試状況「特色入試」
  • 2023京大入試状況「特色入試」
  • 京都大学 特色入試 志願者・合格者・倍率

 SAPIX YOZEMI GROUPが運営する京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2023年7月18日、2023年度京都大学「特色入試」の状況分析を掲載した。志願者が3年連続で減少する一方、合格者は増加し、倍率は過去2番目に低い4.3倍となった。

 2023京大入試状況「特色入試」は、導入から8年目を迎えた2023年度の京都大学特色入試を分析したもの。志願者・合格者・倍率の推移、学部・学科ごとの実施状況などをまとめている。

 2023年度特色入試は、法学部後期日程を除き、募集人員152人に対して、全体の志願者486人、合格者113人で、倍率は4.3倍。志願者は前年度より8人減り、3年連続の減少となった。合格者は、前年度より18人増え、2017年度についで低い倍率となった。

 京大研究室は、志願者減について「コロナ禍で高校に入学した世代でもあるため、課外活動などが制限されたことで、出願を諦めるケースが例年より多かった可能性があるとも考えられる」と分析している。

 志願者の減少は、経済学部で目立っており、これまでの「総合型選抜」が2023年度から「学校推薦型選抜」に変更されたことで、出願には学校長の推薦が必要となり、各校が推薦できる人数が文系型入試・理系型入試それぞれ2人までと条件も付き、志願者が減ったと考えられるという。

 一方、工学部工業化学科では、志願者・合格者ともに増加が目立った。募集人員を7人から10人、各学校が推薦できる人数を1人から2人に増やした結果、志願者は前年度の5人から18人に増え、過去最多の志願者数を記録した。合格者も前年度の3人から過去最多の13人に増え、特色入試開始以降で初めて募集人員を満たす形となった。

 理学部の数理科学入試は、例年志願者が多く、倍率が高くなる傾向にあるが、2023年度の志願者は前年度より18人減少、倍率もこれまででもっとも低い8.5倍。教育学部は、最終合格者が1人にとどまり、倍率は全学部でもっとも高い23.0倍。農学部食品生物科学科は2023年度も合格者が出ず、3年連続で合格者0人となった。

 一方、特色入試の区分で、唯一後期日程にも入試を実施している法学部は、出願日程や試験形式が一般選抜の後期日程と同様であることから、例年多くの志願者が集まっている。2023年度の志願者は410人で、前年度より50人増加。倍率(志願者数/合格者数)は18.6倍と、例年同様の高倍率を維持した。

 ただし、後期日程は、前期日程の合格などにより実際の受験者数が大きく減ることになる。2023年度の受験者数はこれまででもっとも少ない48人で、実質倍率(受験者数/合格者数)は2.2倍と、特色入試導入以降もっとも低い数字となった。

 法学部の特色入試は、2025年度入試から学校推薦型選抜に変更となることが決まっている。これにより、京都大学での後期日程の実施は、2024年度入試が最後になるという。

 詳細は、京大研究室のWebサイトで公開している。サイトでは、2023京大入試状況「一般選抜 志願状況」をはじめ、京都大学入試の情報などを紹介している。

《奥山直美》

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