青山小学校、Windows 8タブレット活用授業など4つの公開授業

教育ICT 学校・塾・予備校

【社会・5年】ペンを使い手書きで自分のアイデアをOneNoteに書き込む
  • 【社会・5年】ペンを使い手書きで自分のアイデアをOneNoteに書き込む
  • 【社会・5年】ペンを使い手書きで自分のアイデアをOneNoteに書き込む
  • 【社会・5年】画面左がOneNoteにまとめたアイデア、画面右が資料
  • 【社会・5年】タッチパネルを操作し、拡大表示や画面切り替えを児童自らが行ってみんなに説明する
  • 【生活単元学習・特別支援学級】児童は、タブレットPCで作った資料を電子黒板に表示しプレゼンする
  • 【生活単元学習・特別支援学級】下級生に教えてもらった写真撮影の操作を、上級生が校長先生らを被写体に試してみる
  • 【生活単元学習・特別支援学級】タブレットPC内の花図鑑を見る方法を、下級生が上級生に教える
  • 【生活単元学習・特別支援学級】クラスのみんなからもらった感想や質問を、タブレットPCで書き留めておく
 港区立青山小学校(以下、青山小学校)は2月28日、ICTを活用した4つの公開授業と、同校のICT活用におけるこれまでの研究に関する中間報告会を開催。以下では、公開授業の様子をレポートする。

 同校は2006年から教育現場のICT活用を行っており、当初から日本マイクロソフトとの共同研究に取り組んでいたという。今回の公開授業は、信州大学の東原義訓教授の指導のもとで両者が取り組んできた個別支援システム「インタラクティブスタディ」(2012年9月~)および、レノボ・ジャパンも加わったタブレットPCを活用した「21世紀型スキル育成授業」(2013年2月)の研究が含まれている。

 4つの公開授業のうち、5年の社会と特別支援学級の生活単元学習の授業は、2週間前に届いたばかりというWindows 8搭載タブレットPC(レノボ・ジャパンの「ThinkPad Tablet 2」)を使い、「Microsoft OneNote」にまとめた自分のアイデアを発表したり、各自が取材した内容を「Microsoft PowerPoint」でプレゼンするという内容であった。このほか、算数の2つの授業では、ノートPCを使った「インタラクティブスタディ」による個別学習および、デジタルペンを使って各児童が描いた図形の視覚的共有といった活用をしていた。それぞれの授業の様子は以下のとおり。

◆社会・5年「工業生産と貿易」(21世紀型スキル教育授業)

 紙のノートを一切使わず、タブレットPCにインストールされたOneNoteを使い、「日本の貿易をより良くするアイデアを考える」というテーマに挑戦する。

 児童は、紙の資料を撮影してOneNoteに貼り付けるなどしてこれまでに調べた内容を振り返ったあと、自分のアイデアをまとめる。OneNoteへの記入は、ペンで手書きしている児童もいれば、タイピングしている児童もいた。「このままでは日本の車はほとんど売れなくなり、日本のお金がなくなってしまう」と危機感を抱きつつも、「その分アメリカやヨーロッパの車が売れるのは良いこと」と中立的な立場も忘れず、「みんなが良い車を作れば差がつかない」など、大人顔負けのアイデアを書いている児童もいた。

 グループ内で自分の考えを話し合った後は、電子黒板を使って自分のアイデアを発表。黒板の左半分には自分のOneNoteを、右半分には自分のアイデアの根拠となる資料をそれぞれ表示し、タッチパネルを使ってグラフの拡大表示や画面の切り替えを自ら行いながら発表していた。

◆生活単元学習・特別支援学級「知ってほしいな ぼくのまち・わたしのまち」(21世紀型スキル教育授業)

 3・4年生がタブレットPCを使って作成したお気に入りの場所のプレゼン資料を、電子黒板を使って5年生の前で発表。聞き手は発表内容に対する感想や質問を返すなどしてコミュニケーションを図る。

 プレゼン資料は、実際に児童が現地取材を行い、担任や介助員のサポートを受けながらPowerPointで作成したもの。聞き手は、動画や写真が多用されていることで、内容に対する興味が膨らんでいた。また、タブレットPCそのものへの興味も生まれ、「自分も使ってみたい」という気持ちにもなっていた。

 そこで、発表者(下級生)が聞き手(上級生)にカメラや動画での撮影、アプリの使い方を教えることにも挑戦。教わった児童はさっそく自分で操作し、先生や自分を撮影して非常に楽しそうであった。また、授業の最後で各発表者は、みんなからもらった感想や質問をタブレットPCのソフトキーボードを使って記録した。

 特別支援学級でのICT活用は今回が初めてとのことだが、資料作りも撮影もすべて1台で可能なタブレットPCは、こうした特別支援学級にこそ適しているのかもしれないと感じた。

◆算数・3年「2けたをかけるかけ算の筆算」(教師の気づきの進化を目指したICTの利活用)

 生徒は1人1台のノートPCを机に置き、学習ソフトの問題を1つずつ解いていく。その際、途中の計算式などは紙のノートに書く。教師が持っているタブレットPCには、生徒が今どの問題を解いているかがリアルタイムで表示され、1つの問題に5分以上かかっている場合は赤色に変わって知らせる。このため、つまづいている生徒に教師がいち早く気づくことができ、また、画面を見ながら移動するといったタブレットの機動性が生きた活用法となっている。

 児童は、数人で机を寄せてグループを作り、自分のペースで問題を解きながらも、公開授業の緊張が和らぐと、互いに助け合う姿が見られた。

◆算数・4年「直方体と立方体」(デジタルペンを活用した双方向型授業)

 立方体の展開図を考えるうえで注意すべき点を全員で確認した後、デジタルペンを使ってそれぞれが専用用紙に展開図を書くと、その画像がリアルタイムで正面の大型スクリーンに映し出される。児童はスクリーンの前で自分の展開図について各児童が考えを発表し合うが、デジタルペンで書いた展開図は、実際にハサミで切って組み立てることができ、その結果、成立しなかった展開図についても児童が考察できる。

 教師にとっては、児童全員の展開図を一覧で確認することができ、また児童にとっても、友達の展開図を見ることで自分が思いつかなかった展開図を知ることができ、非常に効率的な共有が図られていた。

 青山小学校の公開授業は第1回がすでに2012年12月に行われており、今回は第2回となる。第3回は2013年6月に予定されている。
《柏木由美子》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)