達成度テスト、基礎レベル試験の素案公表…6教科マークシート

 文部科学省は2月20日、創設を検討している「達成度テスト(仮称)」の基礎レベル試験の素案を公表した。高校2、3年生を対象に原則マークシート形式とし、高等学校卒業程度認定試験との統合も検討する。

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達成度テスト基礎レベル試験の案(一部)
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 文部科学省は2月20日、創設を検討している「達成度テスト(仮称)」の基礎レベル試験の素案を公表した。高校2、3年生を対象に原則マークシート形式とし、高等学校卒業程度認定試験との統合も検討する。

 試験は国語、数学、外国語(英語)、地理歴史(世界史、日本史、地理)、公民(現代社会、倫理、政治・経済)、理科(物理、化学、生物、地学等)の主要6教科。英語など、一部試験は外部試験による代替も検討する。保健体育、芸術、家庭、情報、専門学科の各教科の可能性も検討するとしている。

 試験形態は、原則マークシートで、一部で記述式の可能性も検討する。基礎的・基本的な知識や技能を客観的に評価するほか、知識・技能の活用力、思考力などを測る問題も含める。複数の教科を融合した教科融合型問題についても検討する。試験のレベルは、高卒程度認定試験と同等程度を想定。外部試験、検定、コンクールなどの結果を評価として活用すること、学習時間や学習意欲など高校生の学習状況を把握する調査の実施についても検討するという。

 高校2、3年生を対象に各年2~3回程度実施。個人や学校単位で受検することができ、在学中に1回は受検できるようにする。実施時期、高校1年生を受検可能とするかなどは、今後協議していく。

 試験の成績は、学校や生徒に対して点数ではなく段階で公表。問題の正誤や正解率なども表示する。AO入試や推薦入試、就職時などに大学や企業が活用することも可能とする。現在、8月と11月に実施されている高卒認定試験との統合も視野に入れている。

 達成度テストは、政府の教育再生実行会議において2013年10月、大学入試改革の議論の中で創設が提言された。高校教育の基礎的学習の達成度をはかる「基礎レベル」と大学入試センター試験にかわる「発展レベル」の2種類の導入が検討されている。

 素案は、2月17日に開催された中央教育審議会の第26回高等学校教育部会の中で明らかにされた。
《奥山直美》

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