小中学生の情報モラル、法に関する知識乏しく早期教育が必要…静大ら調査

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 小中学生の情報モラルに関する知識のうち、「法」に関する知識が乏しいことが、カスペルスキーと静岡大学の調査により明らかになった。また、小中学生の情報モラルに関する知識は個人差が大きく、小学校段階からの早期教育が必要だと提言している。

 カスペルスキーと静岡大学は、児童と生徒のインターネット利用状況ならびに情報モラル全般(モラル、セキュリティ、法)の知識レベルを測定する「情報モラル診断サービス」を共同で開発。小中学校における情報モラル教育のさらなる充実と、検定結果をもとに教員が実情に沿った指導を行うことを目指している。

 「情報モラル診断サービス」に関する調査は、2015年5月~2016年3月に小学校37校477人、中学校88校4,066人、計125校4,543人に対して実施。児童・生徒が「インターネット利用状況(10点)」「モラル(30点)」「セキュリティ(30点)」「法(30点)」から、ランダムに出題される25問に解答する検定形式で行われた。

 インターネット利用状況を調べると、小学生の14.5%、中学生の26.8%が平日に平均3時間以上インターネットを利用していることがわかった。インターネット利用について家庭のルールがある小学生は74.1%、中学生では69.3%。また、フィルタリングを利用していると回答した小学生は62.2%、中学生は61.1%だった。

 受検者全体の項目別正答率は、「モラル」74.9%、「セキュリティ」77.5%、「法」48.3%と、「法」が大幅に低かった。「法」の正答率は小学生が39.7%、中学生が49.3%と、ほかの項目よりも小学生と中学生の間にも知識の差がみられた。

 インターネットの利用状況別に得点をみると、平日に平均3時間以上利用しているグループの平均点は70.3点、平日の利用時間が3時間未満のグループは62.2点だった。特に、中学生の「モラル」に関する知識では、平日に平均3時間以上利用しているグループの正答率は92.0%、平日の利用時間が3時間未満のグループの正答率は75.0%と、利用時間により知識に差があることが明らかになった。

 情報モラルに関する知識をデータのばらつきを示す標準偏差で表すと、小学生で19.1、中学生で14.9となり、小学生の方が情報モラル全般に関する知識に個人差があった。小学生の「セキュリティ」に関する知識の標準偏差は8.0に対し中学生は6.0と、小学生の「セキュリティ」に関する知識の差が大きく、小学校段階からセキュリティに関する教育が必要だと提言している。

 小学生は佐賀県、茨城県、中学生は栃木県、沖縄県、岡山県が「セキュリティ」に関する知識について標準偏差値が小さく、知識の個人差が少なかった。これは、文部科学省が2015年10月に発表した「平成26年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」において「教員のICT活用指導力の状況―情報モラルなどを指導する能力」が高かった県だった。
《外岡紘代》

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