IT専門調査会社IDC Japanは、国内タブレット市場の2016年第2四半期(4月~6月)の出荷台数実績値を発表した。出荷台数は前年同期比5.8%増の179万台。デタッチャブルタブレットの出荷比率は23.5%となり、市場の4分の1に近づきつつある。 調査によると、4月~6月のタブレット端末出荷台数は179万台。家庭市場向けは2015年同期より22.0%増の140万台、ビジネス市場向けは28.3%減の39万台となった。家庭市場向けタブレットは、通信事業者向け出荷を中心とするファーウェイが市場をけん引したことでプラス成長。ビジネス市場向けは大型案件がなかったことや、企業におけるタブレット需要が低かったことが響いた。 ハードウェアキーボードが脱着できる「デタッチャブルタブレット」と通常のスレート型の「スレートタブレット」で分けて見ると、デタッチャブルタブレットの出荷台数は2015年同期比52.5%増の42万台。2016年の出荷比率は23.5%となり、タブレット市場の中でデタッチャブルタブレットの出荷比率が高くなってきている。 出荷台数の上位5社は、アップル、ファーウェイ、NEC Lenovoグループ、京セラ、エイスースとなった。アップルは価格改定により出荷台数を伸ばし、43.8%と高いシェアを維持している。デタッチャブルタブレットの比率増加も、アップルのiPad Proの出荷開始によるところが大きいとみられる。 今後の見通しについて、IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューションシニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は「デタッチャブルタブレットは高性能化しつつあり、今後スマートフォンに慣れたユーザーがPCの購入を検討する際、スマートフォンに近い操作性でPCを操作できるデタッチャブルタブレットが選択される可能性が高まっていくだろう」と分析している。