楽しくひとりでも英語&プログラミング、通信教育「スマイルゼミ」2018年春刷新

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「スマイルゼミ 小学生コース」で配信されるプログラミング講座のようす
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」で配信されるプログラミング講座のようす
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」で配信されるプログラミング講座のようす
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」で配信される新しい「英語」のようす
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」で配信される新しい「英語」のようす
  • 「スマイルゼミ」専用タブレット
  • 2018年度から2022年度まで、5年で大きく変わる教育の流れ 写真左はジャストシステム ILS事業部マーケティング部シニアエキスパートの寺尾房代氏
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」 リニューアルする「英語」の概要
  • 「スマイルゼミ 小学生コース」 リニューアルする「英語」のオプション講座「スマイルゼミ 英語プレミアム」の概要
 ジャストシステムは2017年11月21日、タブレットで学ぶクラウド型通信教育「スマイルゼミ 小学生コース」を、2020年度から実施される新学習指導要領に対応させ、大きくリニューアルすることを発表した。全会員に追加費用不要で「プログラミング」講座を配信し、従来の「英語」内容を改訂する。

 11月21日、ジャストシステムは東京都新宿区の東京本社において、「スマイルゼミ 小学生コース」に関する記者会見を開催。ジャストシステムILS事業部マーケティング部シニアエキスパートの寺尾房代氏、ILS事業部開発部長の廣庭雅一氏が登壇し、「スマイルゼミ 小学生コース」内でスタートする「プログラミング」講座新設の背景やねらい、「英語」リニューアルの詳細について説明を行った。

ソフトウェア開発の老舗“ジャスト”と教育の歩み



 ジャストシステムは、1979年創業のソフトウェア開発会社。1983年に「JS-WORD」を開発・販売し、1985年には看板商品となる「一太郎」を発売。かな漢字変換ソフト「ATOK」や総合グラフィックソフト「花子」など、多数の主力ソフトを世に送り出してきた。一般向けはもちろん、教育施設や官公庁といった法人向けのサービス展開にも強く、1999年6月に小学校向け学習・授業支援ソフト「一太郎スマイル(現ジャストスマイル)」を発売したことで教育業界に参入。これを皮切りに、2012年からは小学生向けタブレット通信システム「スマイルゼミ」で通信教育にも取組み、学校教育現場および一般家庭向けの学習ソフト開発に注力してきた。

 スマイルゼミ」は、ジャストシステムが小中学生向けに展開している、タブレットを利用したクラウド型の通信教育サービス。学校現場向けの「ジャストスマイル」で培ったノウハウを生かし、2012年に開講した。動画解説、アニメーションを使った問題、音読録音機能など、子どもの五感を刺激する教材を搭載し、専用のタブレット末端を利用することで、「通常の紙を使った学習よりも効率よく学習」できる点を特徴として打ち出している。

スマイルゼミ、2018年春に刷新…英語を全面改訂



 記者会見当日はまず、ジャストシステムILS事業部マーケティング部シニアエキスパートの寺尾房代氏が登壇し、昨今の学校教育の変化について説明を行った。

 寺尾氏は、2020年度から本格実施される学習指導要領の改訂で「大きく変わるもの」として、「英語教育」と「プログラミング教育」をあげる。具体的には、小学校では「英語教育」が3・4年生で必修化、5・6年生で教科化され、授業時数が増える。2018年度から段階的に新学習指導要領へ移行措置が取られていくなかで、学校教育の場にプログラミング教育が導入される点も大きな変化のひとつだ。

 学校教育の変化を受け、ジャストシステムもこれからの英語とプログラミング教育に対応するリニューアルを決定。現行の「スマイルゼミ 小学生コース」内で提供している「英語」講座に関しては、2018年4月から内容を大幅に改訂する。

英語は4技能を育成、プレミアム講座も配信



 小学校においては英語の時間が増え、3・4年生で週に1時間、5・6年生で週に2時間が標準時間となる。同時に、英語は国語や算数などと同等の「標準教科」に位置付けられる。また、「聞く」「話す」(3・4年生)に加え、英語を「読む」「書く」(5・6年生)能力も新学習指導要領で求められることから、ジャストシステムは現行の「英語」を2018年4月1日配信分からリニューアルし、4技能をバランスよく身に付けることができるように工夫した。

 英語が必修となる3年生からは新学習指導要領に対応した教材を、小学1・2年生には、必修化に備えるためのオリジナル教材を配信する。「英語」の会費は「スマイルゼミ 小学生コース」の会費内に含まれ、追加料金なしで受講できる。寺尾氏によると、新しいスマイルゼミの「英語」は、楽しみながら反復していくなかで、自然に英語の力が身に付くように工夫されている。

 通常の「英語」に加え、さらに高いレベルを求める児童にはオプション講座「英語プレミアム」の配信もスタートする。英語プレミアムは小学生向けの「HOP」「STEP」コースと、英検対策コースを再編した小中一貫カリキュラム「英検5~2級」の3コース。いずれのコースもタブレット学習の利点を生かす教材づくりを意識し、たとえば、フォニックスを学習する「STEP」コースでは、手本となる口の動きを動画で視聴し、真似ることで日本語にない発音をマスターできるという。

 英検に対応する「英検5~2級」コースは、「スマイルゼミ 中学生コース」と連携した小中一貫カリキュラム。4技能をバランスよく伸ばし、直前対策として「バーチャル面接」もできるようにし、オーダーメイド型対策でひとりひとりに対応できるものとなっているという。

注目の「プログラミング」講座、会員全員へ標準配信



 続いて、ILS事業部開発部長の廣庭雅一氏が登壇し、「プログラミング」講座について説明を行った。

 まず、廣庭氏は多くの人が持っている「プログラミング教育に対する誤解」を指摘。プログラミング教育は「コーディングを覚えること」が目的と捉えてしまいがちだが、同氏は、新学習指導要領で目指すものは「時代を超えて普遍的に求められる『プログラミング的思考』の育成」であると説明する。

 情報技術は時代によって変化するため、「スマイルゼミ 小学生コース」で提供される「プログラミング」講座は「将来の子どもたちに必要な力は何か」を考えた講座だという。廣庭氏は「普遍的に求められる力が重要」だという考えで、今回の「プログラミング」講座を作ったと語った。

プログラミングは「ツール」 小学生コースに標準搭載



 ジャストシステムが考えるプログラミング教育とは、「プログラミング的思考を体感する」ことと「プログラミングで教科の学びを深める」こと。「プログラミング的思考を体感する」ためには「課題を解決するための手順を考える」ことが大事であり、大雑把な課題に対し具体的な手順を与える「手順化」の思考プロセスを体感できるように工夫されている。

 廣庭氏によると、「プログラミングで教科の学びを深める」ためには、プログラミングを“ツール”として考え、試行錯誤することが重要である。同氏は続けて、理解を深めるためには、プログラミングを利用して、とにかく「やってみること」の必要性を説いた。

 新設する「プログラミング」講座の基本コンセプトは「ひとりで学ぶことができる」ということ。児童ひとりでもプログラミングを学び進められるよう、段階的にステップアップし、わからない部分は解説を参照できる作りにした。廣庭氏によると、従来のプログラミング教材は、指導者が必要だったり、仲間が必要だったりするものがほとんどで、ひとりで学べるものは少なかった。

 内容については、学年に合わせた講座を配信するため、学校現場などのノウハウを活用。最適なプログラミング体験を提供するため、手順と学ぶ内容を一致させるよう工夫し、児童ひとりひとりの進度に沿ってプログラミングを学習していけるよう配慮されている。

 「プログラミング」講座は「スマイルゼミ 小学生コース」に標準搭載予定。通常のスマイルゼミ専用端末以外に特別な準備は必要なく、小学1年生から6年生の会員全員に追加費用不要で配信していく。2018年3月に開講し、まずは算数を配信。7月以降は理科・社会・音楽・家庭科も順次配信する。夏休みなどの長期休業中にじっくりと取り組めるよう、配信スケジュールも検討中で、現状は3月、7月、12月の年3回の配信を予定しているという。

家庭学習の救世主なるか、スマイルゼミ新展開に期待



 2020年度の学習指導要領改訂の特徴は、「道徳の教科化」と「英語教育」、そして「プログラミング教育」。3年後に控えたプログラミング教育導入に向け、全国の学校では現在、教材や機材などの整備とともに、指導教員への研修が進められている。しかし、教員にとって「英語教育」と「プログラミング教育」はいずれも、他教科に比べ指導しにくいものになることが予想される。さらに、同じカリキュラムで行ったとしても、学校や教員による差が生じる可能性がある。家庭学習ならなおさら、英語4技能やプログラミングに挑戦する子どものサポートには不安もあるだろう。

 しかし、ジャストシステムは「ジャストスマイル」、「スマイルゼミ」などの開発と運用を行ってきた経験から、教育業界への知見や実績も抱負だ。そういったノウハウが生かされた「英語」と「プログラミング」講座なら、子どもの家庭学習への効果が期待できるかもしれない―。そんな思いを抱かせる記者会見だった。
《鈴木邦明》

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