大学入試英語成績提供システム、従来の英検は不採用…8種類に決定

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各資格・検定試験とCEFRとの対照表
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  • 大学入試英語成績提供システム参加要件を満たしていることが確認された資格・検定試験
 大学入試センターは平成30年3月26日、「大学入試英語成績提供システム」の参加要件確認結果を公表した。TOEFL、TOEICなど、8種類の資格・検定試験の採用が決まった。英検は、多くの中高生が受検している現行の「従来型」は不採用となり、新たに導入する3方式が採用された。

 大学入試センター試験に代わって実施される大学入学共通テストでは、「聞く」「読む」「話す」「書く」という英語4技能を適切に評価するため、「大学入試英語成績提供システム」の参加要件を満たした民間の資格・検定試験が活用される。

 参加申込みがあった7実施主体による合計24の資格・検定試験に対し、大学入試センターが設置した運営委員会が参加要件を確認し、7実施主体による8種類22資格・検定試験について参加要件を満たしていると確認。1実施主体の1資格・検定試験は、条件付きで参加要件を満たしていると判断した。

 参加要件を満たしていることが確認された8種類は、ケンブリッジ英語検定TOEFL iBTテストIELTSTOEIC Listening & Reading TestおよびTOEIC Speaking & Writing TestsGTECTEAPTEAP CBT英検(1日完結型、公開会場実施、4技能CBT)。IELTSは、平成30年6月に国内での実施実績「2年以上」の参加要件を満たす見込みであることから、条件付きとした。

 従来型の英検については、一次試験(「書く」「読む」「聞く」)の合格者のみが二次試験(「話す」)を受検できる仕組みとなっており、一次試験不合格者は二次試験を受検できないことから、「1回の試験で英語4技能すべてを評価するもの」という参加要件を満たしているとはいえないと判断された。

 英検のうち、一次試験の合否に関わらず4技能を評価する新たな試験方式の「1日完結型」「公開会場実施」「4技能CBT」は、いずれも参加要件を満たしているとして採用された。

 また、ケンブリッジ大学英語検定機構による「リンガスキル」は、日本国内での実施実績がなく、その基礎となる試験「BULATS」も日本国内における高校生の受検者数がごく少数にとどまり、大学入学者選抜での活用実績もないことから、不採用となった。

 文部科学省では、大学入試英語成績提供システムへの採用が決まった8種類の資格・検定試験について、外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠「CEFR」との対照表を作成。文部科学省や大学入試センターのWebサイトで公表している。

 今後は、資格・検定試験の実施主体と大学入試センター間で協定書を取り交わし、平成32年度(2020年度)に実施される平成33年度(2021年度)入学者選抜から、成績提供システムに参加する見通し。文部科学省では、実施会場の設定、実施回数など、各資格・検定試験の受検機会の確保に資するため、高校などを対象とした意向調査を実施する予定だという。

◆「大学入試英語成績提供システム」参加要件確認結果
<採用が決まった8種類の資格・検定試験>
ケンブリッジ英語検定
TOEFL iBTテスト
IELTS
TOEIC Listening & Reading TestおよびTOEIC Speaking & Writing Tests
GTEC
TEAP
TEAP CBT
英検(1日完結型、公開会場実施、4技能CBT)

◆概要:「大学入試英語成績提供システム」採用決定に関する平成30年3月26日・27日発表ダイジェスト(3月28日編集部追記)
・大学入試センターの公表資料によると、採用が決定した資格・検定試験の検定料(税込)は、ケンブリッジ英語検定が9,720円~2万5,380円、TOEFL iBTテストが235米ドル、IELTSが2万5,380円、TOEIC L&Rが5,725円、TOEIC S&Wが1万260円、GTECが6,700円程度~9,720円、TEAPとTEAP CBTが1万5,000円、英検(1日完結型、公開会場実施、4技能CBT)が5,800円~1万6,500円。採用が決定した資格・検定試験の検定料は全体として比較的高額であり、年に複数回受験することを考慮すると、家庭の経済的な負担増が予想される文部科学省の林芳正大臣は平成30年3月27日、経済的に困難な受検生の支援に前向きな姿勢を示した
日本英語検定協会(英検協会)は2018年3月26日、「大学入試英語成績提供システム」の参加要件確認結果を受け、見解を発表した現行の「英検」は参加要件を満たさないとされたが、「資格・検定試験としての英検の活用は何ら変わることはない」と述べている。従来型の英検については、今後も引き続き年3回実施。高校入試や大学入試での外部資格・検定試験活用の流れを受け、入試での採用実績が伸び、受検者も急増していることから、受検日程や試験会場の拡大・増設、運営品質の維持・向上などに努めているという。
《奥山直美》

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