大阪府のLINE教育相談、約1か月で相談33件…分析・考察を公開

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「すこやか相談@大阪府」試行実施結果の概要
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 大阪府は平成30年3月28日、試行実施されたLINEによる教育相談「すこやか相談@大阪府」の結果を公表した。1月8日から2月2日までの実施期間で、相談件数は33件、平均対応時間は74.8分。SNSが他の方法よりも子どもにとって利用しやすい相談ツールであることなどがわかった。

 大阪府はこれまで、電話やメールにより、悩みを持つ児童生徒や保護者からの教育に関する相談を受けてきた。しかし、近年のスマートフォン普及にともない、若年層の多くがSNSをコミュニケーションの手段として用いることから、LINEを活用した教育相談を、期間、対象校などを絞って試行実施。SNSが子どもにとって相談しやすいツールであるかどうかの検証を行った。対象は府立高等学校10校の1・2年生(約6,000人)、実施期間は平成30年1月8日から2月2日まで。

 試行実施の結果、アカウント登録者数97人、相談者数18人(うち複数回相談者は8人)、相談件数33件(1日平均4.1件)となった。大阪府によると、他ツールによる1日平均相談件数(子どものみ・対象を6,000人あたりに換算して算出)は、メール相談で0.023件、電話相談は0.017件。「すこやか相談@大阪府」は、他ツールを大きく上回る相談件数だった。

 対応時間は1件平均74.8分。「1時間以内」51.1%がもっとも多いが、「2時間以上」も24.2%を占め、最長は191分だった。相談内容は「家族関係」6件、「学習・進路相談」5件、「交友関係」3件のほか、恋愛に関する相談を含む「その他」9件など。電話相談やメール相談に比べ、比較的初期段階と思われる悩み相談が多かったという。

 相談終了時の状況は、「LINE相談のみで終了したケース」15件がもっとも多く、ついで「他の相談方法を紹介したケース」6件。緊急性があり、他の機関に引き継いだケースはなかった。

 大阪府の分析・考察によると、「SNSは、他の方法よりも子どもにとって利用しやすい相談ツールである」ことが明らかになった。また、実施日の開始直前に「相談開始のお知らせ」をアカウント登録者全員にLINEで一斉送信しており、この一斉送信は有効だったとしている。応答上の発見事項として、「最初から積極的に質問し、状況把握すること」「端的に答えやすい質問」「相談者の相談スタイル(文章の長短・返信のスピードなど)にあわせた回答」は有効だったが、応答技法として「繰り返し」は対面の場合ほど有効ではなかったという。

 また、内容によっては相談が深まりにくい、つながり続けることが困難な場合があることなどが課題がみられた。相談の枠(相談時間など)を踏まえたうえでの柔軟な対応といった相談のあり方や、相談員のための研修・サポートシステムなどを含めた相談体制を検討事項としてあげている。
《黄金崎綾乃》

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