学習の遅れは複数年で補完、文科省が特例対応

 文部科学省は2020年5月15日、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、最終学年以外の児童生徒の教育課程編成について、2021年度(令和3年度)以降を見通した特例的な対応を認める方針を全国の教育委員会などに通知した。学習の遅れを複数年で補う。

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 文部科学省は2020年5月15日、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、最終学年以外の児童生徒の教育課程編成について、2021年度(令和3年度)以降を見通した特例的な対応を認める方針を全国の教育委員会などに通知した。学習の遅れを複数年で補う。

 政府による「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」改定を踏まえ、文部科学省が感染症対策と子どもたちの学びの保障を両立していくうえでの基本的な考え方と取組みの方向性を整理。5月15日に全国の教育委員会や学校設置者に通知した。

 通知では、緊急事態措置の対象から外れた地域を含め、学校では引き続き万全の感染症対策を講じる必要があるとしたうえで、「社会全体が、長期間にわたり、この新型コロナウイルス感染症とともに生きていかなければならないという認識に立ちつつ、子どもたちの健やかな学びを保障することとの両立を図っていくことが重要」と記している。

 年度当初予定していた内容の指導を年度中に終えることが困難な場合の特例的な対応については、「次年度以降を見通した教育課程編成」「学校の授業における学習活動の重点化」の2点をあげた。いずれも学校における指導の充実を最大限図ったうえで、なお年度内に予定していた内容の指導が終わらない場合の補完的な取組みとしている。

 「次年度以降を見通した教育課程編成」は、2020年度在籍している最終学年以外の児童生徒(小学1~5年、中学1~2年、高校1~2年)について、2021年度(令和3年度)または2022年度(令和4年度)までの教育課程を見通して検討を行い、学習指導要領で指導する学年が規定されている内容を含め、次学年または次々学年に移して教育課程を編成する

 「学校の授業における学習活動の重点化」は、学習指導要領に定める内容を効果的に指導するため、個人でも実施可能な学習活動の一部についてICTなどを活用して授業以外の場で行うことで、学校の授業で行う学習活動を、教師と児童生徒や児童生徒同士の関わり合いが特に重要な学習への動機付けや協働学習、学校でしか実施できない実習などに重点化する。

 文部科学省では今後、特例的な対応を可能とするために必要な制度的措置を講じ、人的・物的体制整備を含む取組みを示すとともに、義務教育段階については教科書発行者と協力して参考資料の提供を行う予定としている。

 なお、最終学年などについては、進路指導の配慮が必要な小学6年と中学3年、教師による対面での学習支援が特に求められる小学1年、進学や就職を控えた高校3年について、分散登校を行う際、優先的に学習活動を開始できるよう配慮を求めている。
《奥山直美》

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