日食とは、月が太陽の前を横切るため、月によって太陽が隠される現象。太陽の一部が隠される「部分食」、太陽のすべてが隠される「皆既食」、月の周りから太陽がはみ出して見える「金環食」があり、6月21日は日本全国で部分日食を見ることができる。インド北部や台湾などでは、金環日食が起こる。
国立天文台では、日本国内のおもな地点の日食予報をWebサイトに掲載。日食の時間や見え方などが検索できる「日食各地予報」も公開している。これによると、東京の食の始めは午後4時11分13秒、食の最大は午後5時10分12秒、食の終わりは午後6時3分43秒。日食が見られる時間のほか、最大食分時の太陽の形も地域によって異なり、北日本は欠けが小さく、南西日本は欠けが深くなっている。
なお、太陽は強い光と熱を出している天体のため、肉眼で直接見ると、たとえ短い時間であっても目を痛める恐れがある。誤った方法で見ると、失明など重大な視力障害を引き起こす危険性があるため、安全な方法で観察する必要がある。
アストロアーツでは、安全な観察のため、専用の減光フィルターなど、日食(太陽)観察用グッズを正しく使うよう呼び掛けている。日食観察に使えそうなサングラスや黒いビニール袋などは、可視光線が十分カットされていなかったり、紫外線や赤外線など目に有害な光線を通したりすることがあり危険。減光フィルターを双眼鏡や天体望遠鏡と組み合わせて使うことも、可能と明記された一部製品を除き、やってはいけないという。
日食が目に与える影響については、眼科専門医・医学博士の平松類氏(二本松眼科副院長)も6月21日の部分日食を前にYouTube動画で解説。「日食を見ると目はどうなるか。単純に言うと目が焼ける」などと語り、実際の症例写真などを交えて注意喚起している。