先進国の子育て支援、日本は41か国中21位…ユニセフ

 ユニセフ・イノチェンティ研究所は2021年6月18日、先進国における保育政策や育児休業政策を評価し順位付けした新しい報告書「先進国の子育て支援の現状(原題:Where Do Rich Countries Stand on Childcare?)」を発表。日本の総合順位は41か国中21位であった。

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 ユニセフ(国連児童基金)・イノチェンティ研究所は2021年6月18日、先進国における保育政策や育児休業政策を評価し順位付けした新しい報告書「先進国の子育て支援の現状(原題:Where Do Rich Countries Stand on Childcare?)」を発表。日本の総合順位は41か国中21位であった。

 「先進国の子育て支援の現状」は、経済協力開発機構(OECD)および欧州連合(EU)加盟国を対象に実施した調査結果をまとめたもの。4項目別の順位と総合順位、コメント等を掲載している。日本の項目別順位は、「育児休業制度」1位、「就学前教育や保育への参加率」31位、「保育の質」22位、「保育費の手頃さ」26位という結果に。「保育の質」のみ33か国中、他は41か国中の順位。

 日本の子育て支援策について、ユニセフ専門家は以下のように評価している。

 日本は、父親の育児休業が世界でもっとも長く、父親と母親に認められた育児休業期間がほぼ同じ長さである唯一の国として、「育児休業制度」ランキングでトップに選ばれた。利用率も、父親の育児休業制度が導入された2007年の1.6%から、2019年には約5倍の7.5%に増加しているものの、まだまだ低い水準で推移している現状がある。

 また、無償の保育・幼児教育といった手頃な料金の保育サービスへのアクセスは限られており、保育の専門職の社会的地位は低く、質の高い保育を行うために求められる複合的なスキルや子供の発達に対する理解の高さとは相反するものになっている。

 日本の保育士の3人に2人以上は、「日本社会が自分の仕事を評価していない」と感じており、調査された8か国の中で最悪という結果に。評価されていると感じている人の割合は、北欧の国等と比較すると2分の1以下というデータも出ている。

 ユニセフ・イノチェンティ研究所は日本の結果について、「保育は、社会に深く長く影響を与える仕事です。こうした仕事は多くありませんので、残念なことです。保育士の仕事に対する世間の認識は、労働条件とともに、どのような人がその仕事を志願し、留まるかに影響を与え、それが保育の質につながるからです」とコメント。日本の子育て支援策は、無償の保育・幼児教育へのアクセス拡大、父親の育休取得の促進、保育従事者への正当な社会的評価等に、改善の余地があるとしている。

 報告書(全文英語)は、ユニセフのWebサイト内、当該記事に関するページから見ることができる。
《畑山望》

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