【大学受験2022】共通テスト大幅難化でも志願者増…旺文社分析

 旺文社教育情報センターは、2022年国公私立大入試「学部別&日程別」志願者動向最新レポート(2022年4月)を公表した。大学入学共通テストの大幅難化に負けず、国公立大の志願者は前年比1%増となった。

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2022年度国公立大一般選抜 日程別志願者状況
  • 2022年度国公立大一般選抜 日程別志願者状況
  • 2022年度国私立大一般選抜 方式別志願者状況(2月22日現在)
  • 旺文社教育情報センター
 旺文社教育情報センターは、2022年国公私立大入試「学部別&日程別」志願者動向最新レポート(2022年4月)を公表した。大学入学共通テストの大幅難化に負けず、国公立大の志願者は前年比1%増となった。

 旺文社教育情報センターは、国公立大一般選抜の地区別の確定志願状況と、私立大一般選抜の志願状況を分析した。国公立大学をみると、志願者数は全体で約42万9,000人と、前年(2021年)に比べ1%増。大学入学共通テスト(共通テスト)の平均点大幅ダウン(=難化)の逆風下でも「初志貫徹」の傾向が見られ、東京大学等の難関国立大の志願者が増えた。また、国立大後期は募集人員減(2%減)にも関わらず4%増。新型コロナウイルス感染拡大に伴う、家計不安などによる国公立大志向の強まりから、最後まで粘る姿勢が見られた。

 地区別にみると、関東・甲信越地区では志願者は3%増。前年にコロナ禍対応で個別試験(2次)を取りやめ、志願者がほぼ半減した横浜国立大学で、2次を復活して志願者74%増と揺れ戻した影響が大きい。東京大学は5%増で、理科二類(前)が13%増、理科三類(前)の9%増が目立った。また、東京工業大学は5%増、一橋大学は6%増となった。

 私立大学(2月22日現在)の2月入試の志願状況(集計数198大学・約266万5,000人)を見ると、志願者数は前年比1%増となった。前年の志願者14%減(集計547大学)による易化の反動が予想されたが、家計不安による併願数絞り込み、学校推薦型・総合型選抜の合格者増等から、志願者数がコロナ禍以前の水準に戻らない大学が多数を占めた。各大学の独自入試は3%増加の一方で、共通テスト利用方式は2%減、独自・共通テスト併用方式が3%減。特に、共通テスト後に出願を締め切る方式は、平均点ダウンの影響を受けた。

 首都圏の難関~準難関校では、前年大幅減の青山学院大学が19%増、東京理科大学は9%増、法政大学は19%増と大幅に増えた。慶應義塾大学は3%増、明治大学は3%増、早稲田大学は2%増とやや増加。一方、国際基督教大学は11%減、上智大学は14%減、中央大学は18%減と大幅に減少。立教大も4%減とやや減少した。また、津田塾大学が6%増、東京女子大学は21%増、日本女子大学は5%増と、女子大の人気復活も注目される。中堅校では、2年連続で共通テスト利用方式の受験料を免除した千葉工業大が34%増と大幅増となった。
《田中志実》

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