「産後パパ育休制度」施行…育休取得を希望しない3割

 こどもりびんぐは2022年9月28日、10月1日の「産後パパ育休制度」施行を前に、父親を対象とした「男性育児休業取得」についての調査結果を公表した。育児休業取得を希望する父親は6割いた一方、取得を希望しない人は3割いた。

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男性の育児休業取得についての状況や気持ち
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 こどもりびんぐは2022年9月28日、10月1日の「産後パパ育休制度」施行を前に、父親を対象とした「男性育児休業取得」についての調査結果を公表した。育児休業取得を希望する父親は6割いた一方、取得を希望しない人は3割いた。

 園児とママ・パパの情報誌「あんふぁん」「ぎゅって」を発行するこどもりびんぐは、読者の父親を対象とした意識調査を実施。回答数は1,530で、調査は6月8日~7月1日に行った。

 育児・介護休業法が改正され、10月1日から「産後パパ育休制度」が施行される。妻の出産後に、夫がこれまで以上に休暇を取りやすくするための制度で、出生後8週間以内に休みを最大4週間取得が可能になり、分割して2回取得することも可能となっている。

 調査では、父親として育児休業取得を希望する人は、職場への導入の有無を問わず65.1%にのぼった。その理由として、産後の大変な時期に妻に対してできることをしたい、生まれたばかりの子供との時間を一緒に過ごしたいという声が多く見られた。

 育児休業取得の意向はあり、職場でも制度は導入されているが、「できない」と思っている人は全体の約2割いた。理由として、仕事の忙しさや自身の働き方、職場の理解が得られない、育休中の収入減を理由にする人が多く、企業による体制の整備が課題と言えそうだ。

 また、育児休業を「取得するつもりもない」という人は3割いた。その中には職場が取得できない雰囲気だから検討の余地もないという人がいる一方で、「妻が希望しないから」「男は働くものだから」といった声も多数みられた。

 育児休業を取得経験のある父親からは、「とにかく一日が終わるのが早い。育児以外何もできないし、仕事のメールの返信をする時間もなかった」「育児と家事は24時間365日終わりはないということを、身をもって知った」等、産後の大変さがうかがえるエピソードが多数あったが、取得したことで良かったこと、気付いたこともあったようだ。

 また、夫が育休を取得した妻からは、「オムツ替え、ミルク作り、掃除、洗濯、買い出し等、今までやっていなかったこともたくさん対応してくれてありがたかった。子育ては夫婦でするものという自覚も芽生えたようで、本当に大切な時間だった」「第2子出産時、上の子のお世話全般、食事作り、洗濯干し、買い物、お風呂等を夫がしていた。産後なのでとても助かり、家族みんなでゆっくり過ごせて良い時間を過ごせた」といった声が寄せられた。

 積水ハウスは、男性の育休取得が当たり前となる社会を目指したいという思いから、9月19日を「育休を考える日」と制定。「あんふぁん」「ぎゅって」はこの取組みに賛同し、81の企業・団体と一緒に、男性の育児休業取得を応援し、男性育休取得推進に向け、さまざまな情報を発信していくという。


《田中志実》

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