大学院生、研究は活発化…友人関係の構築に戸惑い増

 対面授業の復活により研究が活発化している一方で、友人関係の構築に戸惑う大学院生が増えていることが、2022年6月~8月にアカリクが実施した調査より明らかになった。

生活・健康 大学生
大学での授業は現在対面で行われいますか
  • 大学での授業は現在対面で行われいますか
  • 2022年4月以降、あなたの生活で変わったことはありましたか
  • 対面での授業とオンライン授業では、どちらが自分に合っていると思いますか
  • 普段の生活費はどのように賄っていますか
  • 生活費が足りないと感じることはありますか

 対面授業の復活により研究が活発化している一方で、友人関係の構築に戸惑う大学院生が増えていることが、2022年6月~8月にアカリクが実施した調査より明らかになった。

 調査は2022年6月~8月、技術者・研究者のキャリア支援に特化しているアカリクが、大学院生を対象にインターネット調査にて実施した。有効回答数105件(修士64名、博士41名)。

 最初に、現在大学で行われている授業形式について質問したところ、「一部対面式」が65.7%、「すべて対面式」が25.7%、「すべて非対面式(オンライン)が」7.6%という回答に。大学院生の約4分の1は、すべての授業が対面式で行われているということが明らかになった。

 対面での授業とオンライン授業では、どちらが自分にあっていると思うかを尋ねると、「オンライン授業」が43.8%、「対面授業」が40%となり、同程度の結果に。オンライン授業と対面授業それぞれの良さを感じている学生のようすが浮かんだ。

 次に、2022年4月以降に生活で変わったことを複数回答可で尋ねたところ、もっとも多かったのは「研究室に行くことが増えた」の43件、ついで「研究に充てる時間が増えた」が37件という結果に。

 その一方で、「友人関係の構築に戸惑うことが増えた」と答えた人は、「友人関係の構築に戸惑うことが減った」と答えた人の約2.6倍であった。対面で過ごす機会が増えたことにより、リモート時には感じにくかった人間関係の難しさを認識するようになったと考えられる。

 最後に、金銭面について生活費が足りないと感じることはあるか尋ねたところ、「はい」が54.3%、「いいえ」が45.7%という結果に。半数以上の大学院生が、日常的に生活費が足りないと感じていることがわかった。

 そこで、普段の生活費はどのように賄っているか複数回答可で質問したところ、もっとも多かったのは「アルバイト」、ついで「親や親族からの仕送り」「奨学金」「研究奨励金(学振)」という結果になった。親族の金銭的な援助に頼るのではなく、アルバイトで自身の生活費を確保する、自立した大学院生の姿が明らかになった。


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《木村 薫》

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