【大学入学共通テスト2023】地歴公民の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ

 2023年1月14日、2023年度(令和5年度)大学入学共通テスト(旧センター試験、以下、共通テスト)1日目が終了した。4予備校からの情報提供を受け「地理歴史」「公民」の共通テスト分析速報「科目別分析コメント」を紹介する。

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 2023年1月14日、2023年度(令和5年度)大学入学共通テスト(旧センター試験、以下、共通テスト)1日目が終了した。東進、河合塾と、ベネッセコーポレーション・駿台予備校による「データネット」、代々木ゼミナールより提供を受け、「地理歴史」「公民」の共通テスト分析速報「科目別分析コメント」を紹介する。一部、Webサイトからの情報もある。

世界史A

東進

 昨年度より大問数が1問減少して4問構成、設問数は1問減少して30となった。世界史Bと同様に史料・グラフ・地図・絵画等、さまざまな資料を用いた問題が出題された。今年度は適当な文章資料を選択させる設問が1問、画家と作者に関する絵画資料を選択させる問題が1問、それぞれ2021年第2日程以来2年ぶりに登場した。また、グラフの読み取り問題は連続して登場しており、今年度は出来事の起こった年代を1年単位で知っているかが問われた。日本の歴史と当時の世界情勢とのつながりに関する大問があり、それに関連した文章や設問が登場していることから、普段の学習から「世界史の中の日本の位置づけ」を意識することを求められていることがいえる。

河合塾

 昨年同様、資料やグラフを用いて、考えさせる問題が多く出題。出題傾向は昨年と同様、資料・グラフから読み取った情報と、世界史の知識とを組合わせて解答する問題が多く出題された。従来の授業を想定した会話文とともに旅行等を題材にした会話文が使用された。

データネット

 大問数4は昨年より1減、解答数30個は昨年より1個減。昨年より文章選択問題が12問から17問に増加し、組合せ問題が13問から8問に減少した。地図問題と表を用いた問題は出題されなかった。グラフを用いた問題は、昨年同様1問出題された。時代については、前近代・近世の出題が減少し、近代・現代・戦後がほぼ同じ割合で出題された。政治史中心は昨年と同様だが、文化史が増加 し、社会経済史が減少した。地域については欧米史の割合が減少し、アジア史は東アジアが若干減少した分、他のアジア地域の出題が増加した。問題量、難易は昨年並。


世界史B

東進

 大問は5問、設問数は34問と昨年度から変化はなかった。出題形式に関しては、資料(地図、絵画、写真、史料、グラフ・表)の数は21と、2022年の12、2021年の17より増加した。会話文による出題数も9と、2022年の5、2021年の3に比べて増加した。資料を読解しつつ知識を合わせて考えないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題も昨年と同様に多く出題されている。

 出題形式の変化としては、昨年度出題がなかった表形式の選択問題と年代整序問題がそれぞれ1題ずつ出題された。また、出題内容としては、家系図を用いて考察させる問題が、新たに出題された。 全体として、時代、地域、分野ともにバランスのとれた出題であったが、リード文や資料をしっかりと読解しなければ解けない問題が大半を占めたため、曖昧な知識だと試験時間内に余裕をもって解き終わることは難しかったであろう。しかし、解答を導くために細かい知識が必要なわけではなく、センター試験と同様、あくまでも基本的な知識のみで解答できる。模試等を活用して共通テスト型の問題に慣れていたかどうかが、高得点へのカギとなるだろう。

河合塾

 大問5題、マーク数34で、すべての大問に資料(史料文・図版・家系図・表・グラフ)の読み取り問題があったことは昨年と同じ。近現代より前近代からの出題が多く、アジア史、とくに中国の文化史に関連する問題が多かった。また、会話文を利用した問題が昨年より倍増して、ページ数が4ページ増加した。資料や会話文等複数の材料から必要な情報を読み取り、総合的に判断する問題が多く、注意深く解答することが必要である。難易度は昨年より高いだろう。

データネット

 大問数5、解答数34個は昨年より変更なし。資料や会話文を吟味・検討することが求められる問題が多く出題され た。文章選択問題が増加し、組合せ問題が減少した。地域は西ヨーロッパからの出題が増加し、東アジアも昨年と同様に多く出題された。時代は古代史が増加し、現代史・戦後史が減少した。分野では、昨年と同様に、政治史中心であったが、社会経済史が増加した。問題量は昨年よりやや増加。難易は昨年より難化。

代々木ゼミナール

 共通テストらしい読解混じりの出題が多かった。特に長文を読解させて、知識と読解内容を併用して解かせる問題が目立った。大量の史資料を掲載して読解させるという点では例年の共通テストの傾向と変わらなかった。今回はとりわけ文字史料が多く、史料以外のリード文も読解しなければならない文章が長かった。それぞれの難易度は高くないが、読み進めるに苦労した受験生が多かったのではないかと思われる。

日本史A

東進

 大問数5題、設問数32問は昨年の大学入学共通テスト日本史Aと同じで、日本史Bとの共通問題の配置(第2問・第4問)にも変更はなかった。地図の提示はなかったが、グラフ・史資料・図・表をともなう問題が出題された。選択肢文が2行に及ぶものが多くみられたが、歴史的な事実をしっかり理解していれば対応可能な難易度であった。視覚資料に提示されている情報を適格に読み取ったうえで、教科書で学んだ知識と整合することで正解を導き出したり、異なるテーマにある歴史の因果関係を問うといった、理解度を重視する共通テストの特徴が本年もみられた。

 出題形式は、空欄補充問題・年代整序問題・正誤判定問題に集約され、昨年の大学入学共通テスト日本史Aと大きな変更はなかった。大問5題中、第1問~第3問までが「会話文」の形式で出題された。さらに、解答を導き出すヒントとなる内容が会話文中に提示されており、会話文全体の分析が必要であった。空欄補充問題はシンプルな語句をあてはめる問題が1問にとどまり、短文を当てはめる問題が散見された。

 出題範囲は幕末期から昭和の1970年代までにとどまり、昨年度にみられた平成時代の内容までには及んでいなかった。出題分野は政治・外交・社会経済・文化と、これまでと同様に多方面にわたっていたが、文化史の出題が減少した。第5問では戦争の歴史を次世代に伝えていく重要性について投げかける等、社会的関心を問う時事的な要素もみられた。

河合塾

 共通テストの特色である思考力・判断力を問う問題が引き続き出題された。全5題中、3題が会話形式の問題だった。昨年同様、資料が多く用いられた。

データネット

 大問数5、解答数32個は、昨年から変更なし。第2問・第4問は日本史Bとの共通問題。昨年と比べて文章選択問題が増加し、組合せ問題が減少した。切手や絵はがき、修学旅行生の体験記や新聞への投書等、身近な素材を用いた資料が出題された。近現代史中心の出題。昨年と比べて外交史・文化史が増加し、政治史が減少した。問題量は昨年並。難易は昨年よりやや難化。


日本史B

東進

 高校生による「探究」を想定した場面が6大問中5大問で設定され、生徒のメモや先生の説明、劇の台本を作成する会話等が素材として出題された。図・地図等の資料は減少したものの、史料を引用した問題が増加した。大問数6問・小問数32問は昨年度と同じで、全体的には、読解を必要としない設問も目立った。また今年度は会話文の形式をとる大問が4問(昨年度は3問)、メモを素材とした問題が2問(昨年度も2問)出題された。

河合塾

 高校生の会話形式が6題中4題を占める等、高校生の主体的な学びを踏まえた場面設定や、史料・地図・統計等多様な資料を用いて多面的・多角的に歴史事象を考察させる出題が昨年に引き続きなされた。また、多くの受験生が苦手とする初見史料を用いた読解問題が昨年より増加した。第3問の問5は、中世の経済動向に関する模式図を用いた新傾向の問題であった。第6問の問2や問7は、近現代における世界の動向と日本との関連を強く意識させる問題であった。

データネット

 大問数6、解答数32個は昨年から変更なし。第5問、第6問は日本史Aとの共通問題。初見の文章資料がすべての大問でみられた。また、古地図や、経済の動きを示した模式図、新聞の見出しを一覧化したもの等、多様な資料の 読解・解釈を求める問いが、昨年同様に多く出題された。社会経済史の出題が減少。政治史を中心に、分野融合的な問いも含めて、各分野から幅広く出題された。問題量、難易は昨年並。

代々木ゼミナール

 会話文形式やメモを活用した問題が多数を占め、史資料も豊富に掲載する等、昨年同様に思考力・判断力を測る出題傾向が強かった。通常のリード文形式の出題は第2問のみで、調べ学習や「劇の台本作成」をもとにしたリード文形式となった。史料問題のほか、昨年にはなかった図表の分析問題が出題され、読み取り問題の比重が高いと言える。

地理A

東進

 大問数の5、設問数の30は前年と同じ。マーク数は1つ増えて31である。組み合わせ式の問題数が20から18に減少し、前年に出題された9択式は姿を消した。それでも、複数の資料の判定を組合わせる形式の出題が定着しており、資料点数は39で、前年より1つ減ったもののセンター試験時代に比べると極めて多い。中でも写真は過去最多の7点も用いられ、地理Aの出題形式の特徴をはっきり示した。

河合塾

 環境問題の解決の考察等、地理Aにふさわしい探究型の問題が出題された。地球的課題や身近な地域の課題解決について考察させる問題が多く、計算問題が含まれる等今までなかった問題がみられた。

データネット

 大問数5は昨年同様。解答数は30個から31個に増加。第5問は地理Bとの共通問題であった。昨年同様に、地図・図表・写真等の多様な資料を用いた問題が中心である。参照する資料の数は、地図、写真、文章・表がそれぞれ増加し、 統計表やグラフは減少した。出題形式は昨年に引き続き、組合せの形式が多くはあるが、文章選択や図表中から選択する形式も増加した。大問構成は昨年から変更なし。問題量は昨年並。難易は昨年より易化。

地理B

東進

 大問数、設問数、マーク数ともに昨年から変化なし。例年どおり、地図、グラフ、地形図、写真、統計表等を利用した資料利用問題が大半を占めており、文章正誤判定問題や正しい解答の組合せを選択する問題を中心に構成されている。地誌は、インドと中国の2地域が合わせて出題された。地域調査では、利根川下流域が出題された。

河合塾

 分量、難易度とも昨年と大きな変化はなく、大問数は五題、マーク数は31であった。出題形式は複数の資料を用いた設問が多いため、出題の意図を的確に捉えないと解答に時間がかかる。問題内容は、自然環境と自然災害、資源と産業、人口や都市の諸問題、インドと中国の地誌、利根川下流域の地域調査であった。人口・都市の問題は日本に関する探究型の学習を想定する等、全体として基本的知識をもとに短時間で資料を正確に読み取る力と思考力が試された。

データネット

 大問数5は、昨年から変更なし。解答数は、昨年の31個から変更なし。 第5問が地理Aとの共通問題。地図、統計表、工夫されたグラフ等ほぼすべての設問において、多様な資料が扱われた。また、昨年同様、複数の情報の組合せも多く出題された。解答形式では、4択や6択のほか5択が出題されたが、昨年みられた8択の問題は出題されなかった。

 「自然環境と自然災害」「資源と産業」「日本の人口や都市をめぐる諸問題」「インドと中国の地誌」「利根川下流域の地域調査」からの出題構成。地誌の大問は昨年同様に1大問であったが、大問を通して、インドと中国の地理的な連続性も扱われた。大問数、解答数、ページ数は昨年から変更なし。全体的な問題量は昨年並。難易は昨年並。

代々木ゼミナール

 図表の分析等は、正確な知識があれば正解できる。とはいえ、前年よりも工夫されたグラフや地図が多いので、注意して取り組み、失点を防ぎたい。地理の全分野について満遍なく学習することが求められている。図表の分析等は正確な知識があれば正解できる問題が多いので、手堅く解答したい。前年より解答に手間取る問題が見られるものの、比較的練られた良問が目についた。

現代社会

東進

 大問数、設問数、マーク数は昨年と変化なかったが、配分はいくつか変化している。第1問は国際経済分野、第2問は青年期、第3問は経済分野、第4問は政治分野、第5問は現代社会の課題から格差社会の問題を中心に出題された。倫理分野の思想史からは1問出題された。いずれの大問もノートや会話文等をリードとして用いている。昨年に続き、資料や模式図等を読み解く力を問う問題が多く出題された。

河合塾

 昨年と同様、資料の活用や思考力・判断力が問われる一方、基本的知識を問う問題も少なくない。高校の海外研修が題材とされたり、子どもの貧困がテーマとなる等、現代社会の動向が積極的に取り入れられている。大問数・解答数も昨年と変わらなかった。

データネット

 大問数5、解答数30個は、昨年から変更なし。組合せ問題が過半数を占め、特に8択以上の問題が多いことは昨年から変更なし。幅広い分野から出題された。外国為替市場やEU等、国際分野からの出題がやや多かった。問題ページ数は昨年並。統計資料数は微減。

代々木ゼミナール

 全体的な形式にそこまで大きな変更はなく、各分野の基礎的・基本的知識に加え、思考力・判断力も幅広く問われている。問題の形式は前年からそこまで大きな変更がなく、問題文・資料の量も前年並みだった。しっかりと教科書の知識を習得したうえで、共通テストの形式を意識して、思考力・判断力が問われる問題の対策をした受験生とそうでない受験生とで差が生まれただろう。

倫理

東進

 大問は4題、マーク数は33で、昨年と同じであった。また昨年と同じく、従来存在した大問冒頭のリード文がなくなり、大問の導入はすべて会話文の形式であった。昨年はセンター試験型の短文4択正誤問題が15題あったが、今回は7題に減った。その他、正誤組合せ問題で8択の形式が復活した(2018年以降は4択または6択)。出題内容では、例年と比べて目新しいものは少なかったが、西田幾多郎の絶対矛盾的自己同一が初めて問われたほか、シェリングの文章が素材として初めて扱われ(知識は不要)、一度だけ問われたことのあるマッキンタイアの名を挙げつつ、その説明がドゥルーズ(初出題)になっている設問が出た。また倫理としては初めてモノカルチャー経済についての知識が問われた。全体に、会話文の読解が例年よりやや難しかった。

河合塾

 昨年から傾向に大きな変更はない。資料文や会話文を用いた問題が今年も多く出題されており、迅速に読解できるかが鍵を握っている。西田幾多郎の思想等発展的な知識を問う問題も出題されたが、標準的な学習で対応できる問題が大半を占めている。

データネット

 大問数4、解答数33個は、昨年から変更なし。昨年と同様、文章選択問題と組合せ問題中心の出題。昨年は1問であった8択問題が3問となり、かつ昨年は見られなかった9択問題が1問出題された。また、会話文中の4つの空欄に入る記述の組合せを選ぶ問題は新しい形式であった。各分野からバランスよく出題された。問題量は、昨年よりやや増加。ページ数が2ページ増加し、読み取る原典資料も増加した。

代々木ゼミナール

 前年までの路線に試行調査型の問題形式の一部等を取り入れた出題であった。写真と絵画資料が消えて原典資料が増加し、文章読解力重視にシフトした。レイアウト面での変化として、例えば、試行調査にのみ見られた「黒板」のイラストを用いた出題があったが、これは視覚的な工夫の1つにすぎず、難易度や時間配分に影響はない。グラフは前年に引き続き、従来多くみられる意識調査が出題された。各大問のコンセプトも変わらず高校生がテーマの認識を深めるもので、全体を通して読解力が求められた。

政治・経済

東進

 第1問は知識を問う問題がやや多めの中、資料と知識を組み合わせて時間をかけて解答する問題が含まれていた。第2問は当てはまるものをすべて選ぶ問題の2題がともに解答に時間がかかる形式になっており、足踏みをさせられやすい。第3問は、少年法に関する知識を問う問題が難しいことを除き、知識を素直に問う問題が多い。第4問はそれぞれの問題の文章が長いが、問われていることは基本的である。全体を通して見ると、昨年と同様に問題で問われている内容は基本的ではあるが、単に知識を使うだけでは解答に至るのは難しく、知識と知識を組み合わせて解答したり、論理的に思考したりして粘り強く解答にたどり着くことが強く求められている。なお、センター試験で多く見られた文章型の4択問題が前年は2問であったのに対し、今年は6問になっており、この点では受験生はやや取り組みやすかったと思われる。

河合塾

 大問数、マーク数は昨年と同じ。思考力や資料の読解力を試す出題がみられるが、そのほとんどが標準的な知識を前提とする問題である。日頃から図表等を参照しつつ、基本的事項について理解する丁寧な学習で十分対応できる問題と言えよう。

データネット

 大問数4、解答数30個は昨年から変更なし。8択の組合せはやや減少したものの、7択の組合せが増加した。経済分野を中心に政治分野、国際経済分野が問われた。問題量は昨年並。

代々木ゼミナール

 実際の統計数値や模式的なデータを分析する設問が目立ち、数量的理解力が問われた。政治分野では、過去2年は少なかった国際政治の出題が増えたほか、2021年少年法改正の出題が特筆される。典型的には第2問の問6(リサイクル率)のように、学習の機会がなさそうな話題について、設問文の誘導に従って答える設問が多用された。その一方で知識問題もバランスよく配され、少数だが裁判の判例集等専門的な資料の出題も見られた。共通テスト3年目で、出題傾向が安定してきたようだ。

倫理、政治・経済

東進

 大問数、設問数、マーク数、配点に変化はなかった。昨年同様、第1~4問が倫理分野、第5~7問が政治・経済分野からそれぞれ50点ずつ出題された。すべての問題が「倫理」、「政治・経済」と共通の問題として出題されていた。いずれの大問も会話文や生徒の学習、調査等をリードとして出題されている。昨年同様、資料や模式図、会話文を読み取る力を問うものが多く出題された。

河合塾

 昨年同様、全設問が「倫理」と「政治・経済」の科目からの流用で、配点・設問数はそれぞれ半分ずつ。生徒の会話等身近な場面設定のもと、知識とともに思考力・判断力が試される出題。成年年齢引下げにともなう少年法改正という時事的なテーマが扱われた。

データネット

 大問数7で変更なし。解答数は32個で、「倫理」16個、「政治・経済」 16個で変更なし。また、昨年同様、「倫理、政治・経済」の独自の設問はなかった。昨年と比べ、問題ページ数が2ページ増加し、39ページになった。「倫 理」および「政治・経済」の両分野ともに、1行の文章選択問題の出題がみられず、3行以上の文章選択問題が4問増加し、6問出題された。政治・経済分野では7択以上の問題が2問増加し、6問出題された。「倫理」と「政治・経済」の各分野からバランスよく出題された。問題量は、「倫理」「政治・経済」ともに昨年並。難易は昨年よりやや難化。

代々木ゼミナール

 倫理分野では従来の傾向通り、原典資料等を多く用いた読解問題を中心に出題された。政治分野では、過去2年は少なかった国際政治の出題が増えたほか、2021年少年法改正の出題が特筆される。経済分野では、実際の統計数値や模式的なデータを分析する設問が目立ち、数量的理解力が問われた。第1~4問が「倫理」からの抜粋、第5~7問が「政治・経済」からの抜粋という構成は例年通り。第1~4問の倫理分野では資料文や会話文の趣旨を踏まえて正解を選ぶ読解問題が多く出題された。第5~7問では、第5問の問4(リサイクル率)のように、学習の機会がなさそうな話題について、設問文の誘導に従って答える設問が多用された。政治分野では知識問題もバランスよく配され、少数だが裁判の判例集等専門的な資料の出題も見られた。

 共通テスト第1日程の1日目の全日程が終了した。塾・予備校や新聞社は1日目の試験科目について本日中に詳細な分析や解答速報を掲載するとしている。

リセマムで公開している問題分析および難易度、解答速報に関する記事は下記のとおり。

<1日目>
>> 4予備校の【地理歴史・公民の問題分析】はこちら
>> 4予備校の【国語の問題分析】はこちら
>> 1日目の【難易度分析】はこちら
>> 1日目の試験【問題・解答】はこちら


<2日目>
>> 4予備校の【理科1の問題分析】はこちら
>> 4予備校の【数学1の問題分析】はこちら
>> 4予備校の【数学2の問題分析】はこちら
>> 4予備校の【理科2の問題分析】はこちら
>> 2日目の【難易度分析】はこちら
>> 2日目の【問題・解答】はこちら


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