薬学部の進級率・退学率・国家試験合格率は…2022年度調査

 文部科学省は2023年1月23日、全国の薬学部における2022年度の修学状況および退学状況等の調査結果を発表した。2016年度入学生(2022年度卒業生)の退学率は、東北大、東京大、京都大等、国公立7大学が0%。私立大学では、福岡大3.4%がもっとも低かった。

教育・受験 大学生
薬学部における修学状況等 2022年(令和4年)度調査結果【国立大学/公立大学】
  • 薬学部における修学状況等 2022年(令和4年)度調査結果【国立大学/公立大学】
  • 薬学部における修学状況等 2022年(令和4年)度調査結果【私立大学】
  • 薬学部における修学状況等 2022年(令和4年)度調査結果【私立大学】
  • 薬学部の6年制課程における退学状況等 2022年(令和4年)度調査結果

 文部科学省は2023年1月23日、全国の薬学部における2022年度の修学状況および退学状況等の調査結果を発表した。2016年度入学生(2022年度卒業生)の退学率は、東北大、東京大、京都大等、国公立7大学が0%。私立大学では、福岡大3.4%がもっとも低かった。

 薬学部は、学校教育法の改正により2006年度より6年制課程の設置が開始され、2012年度に6年制課程の修了者を対象とした新しい薬剤師国家試験が初めて実施された。文部科学省は今回、「薬学部における修学状況等」および「薬学部6年制課程における退学状況等」の2022年度調査結果を新たに公表した。

 薬学部における修学状況等では、6年制学科の修学状況として、2022年度卒業生にあたる2016年度入学生の入学時の学生数、5年次(2020年度)の学生数、5年次進級率、実習修了率、卒業率、国家試験合格率等を大学別に一覧で掲載している。情報は2022年5月1日時点のもの。

 5年次進級率をみると、国立大学では、東北大、東京大、京都大、大阪大、徳島大の5大学が100%となった他、公立大学では静岡県立大が100%。国公立大学でもっとも進級率が低かったのは、岐阜薬科大75.3%だった。

 一方、私立大学では進級率100%の大学はなく、もっとも高いのが星薬科大94.7%。ついで、明治薬科大91.4%、福岡大90.9%、安田女子大90.9%、北里大90.8%、東京理科大90.0%。90%を越えたのは6大学のみだった。進級率が低かったのは、千葉科学大32.4%、医療創生大43.0%、日本薬科大44.9%、北陸大46.8%、九州保健福祉大49.4%等。

 薬学部における修学状況等では、2016年度入学生の他、2017年度・2018年度入学生の調査時点での状況や、2022年度入試の合格者数等、新卒者のみを対象とした2022年度国家試験合格状況をまとめている。

 薬学部6年制学科における退学状況等調査では、2012年度入学者から2016年度入学者までの退学等の割合・国家試験合格率・卒業率を一覧で掲載。2016年度入学生における退学率0%の大学は、東北大、東京大、金沢大、京都大、大阪大、徳島大、静岡県立大の国公立7大学。国立大学でもっとも退学率が高いのは、長崎大の10.0%。私立大学では、もっとも退学率が低いのが福岡大3.4%、もっとも高いのが千葉科学大42.2%だった。

 2016年度入学生の薬剤師国家試験の合格率では、唯一、東京大が100%を達成。ついで徳島大97.7%、東北大95.0%、静岡県立大94.8%、岡山大88.1%、広島大87.5%、九州大87.5%等。私立大学では、明治薬科大80.5%、北里大79.2%、東京理科大79.1%、星薬科大学78.9%、慶應義塾大76.3%、昭和大75.9%、京都薬科大74.8%等が高い合格率を残した。

《畑山望》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top