東京都、合計特殊出生率1.04…6年連続で低下

 東京都は2023年11月8日、2022年(令和4年)の東京都人口動態統計年報(確定数)を公表した。合計特殊出生率は1.04で前年の1.08より下がり6年連続で低下した。全国平均は1.26で、全国的にも低下が続いている。

生活・健康 その他
出生数の年次推移(東京都)
  • 出生数の年次推移(東京都)
  • 合計特殊出生率の年次推移(東京都、全国)
  • 母の年齢別出生数の年次推移(東京都)
  • 死亡数の年次推移(東京都)
  • 主要死因別死亡率の年次推移(東京都)
  • 自然増減数の年次推移(東京都)
  • 婚姻件数の年次推移(東京都)
  • 離婚件数の年次推移(東京都)

 東京都は2023年11月8日、2022年(令和4年)の東京都人口動態統計年報(確定数)を公表した。合計特殊出生率は1.04で前年の1.08より下がり6年連続で低下した。全国平均は1.26で、全国的にも低下が続いている。

 「2022年(令和4年)東京都人口動態統計年報(確定数)」は、厚生労働省が2023年9月15日に公表した「2022年(令和4年)人口動態統計(確定数)の概況」の結果をもとに、東京都分を集計したもの。

 2022年の出生数は、前年比4,307人減(4.5%減)の9万1,097人。人口1,000人あたりの出生数を表す「出生率」は6.8で、前年より0.3ポイント低下した。全国の出生率も、前年比0.3ポイント減の6.3と低下している。

 15歳~49歳までの女性の年齢別出生率を合計した「合計特殊出生率」は1.04。1人の女性が仮にその年の年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子供の数に相当するもので、前年の1.08より0.04ポイント低下した。区市町村別にみると、区部最高は中央区1.31・最低は板橋区0.92、市部最高は稲城市1.34・最低は多摩市0.96、町村部最高は青ヶ島村4.02・最低は利島村0.36であった。なお、今回は算出に用いた出生数に14歳以下と50歳以上を含んでいる。

 出生数を母の年齢(5歳階級)別にみると、15歳未満、45~49歳、50歳以上を除くすべての階級で前年より減少した。1998年以降は25~29歳に代わり、30~34歳の出生数が最多となり、2009年からは35~39歳の出生数が25~29歳の出生数を上回っている。出生数は30歳代が7年連続減、40歳代が6年連続減となった一方で、全国と東京都の出生割合を比較すると、東京都の30歳代と40歳代の出生割合は高くなっている。

 死亡数は前年比1万1,615人(9.1%)増の13万9,264人。人口1,000人あたりの死亡数を表す「死亡率」は10.4と、前年より0.9ポイント上昇したが、全国の死亡率12.9と比較すると低い値となっている。地域別でみると、区部9.5、市部10.6、郡部19.3、島部17.2となり、区部以外は東京都全体の10.4を上回っていた。

 死因のトップは1977年(昭和52年)以降連続で「悪性新生物<腫瘍>」。ついで、2位「心疾患」(死亡者総数の14.9%)、3位「老衰」(同12.1%)、4位「脳血管疾患」(同6.5%)、5位「肺炎」(同4.3%)。新型コロナウイルス感染症の死亡者数は4,827人であった。

 出生数から死亡数を減じた自然増減数は4万8,167人減となり、7年連続の自然減となった。人口1,000人あたりの自然増減数をあらわす自然増減率は3.6で、前年の2.4より低下した。

 婚姻件数は前年比7.7%増の7万5,179組、離婚件数は前年比1.8%減の1万9,255組。人口1,000人あたりの婚姻率は5.6、離婚率は1.43で、全国平均と比較すると婚姻率は東京都の方が高く、離婚率は全国の方が高くなっている。東京都の平均初婚年齢は夫32.3歳(全国夫31.1歳)、妻30.7歳(全国妻29.7歳)で、夫・妻とも全国でもっとも高かった。

《川端珠紀》

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