【高校受験2024】千葉県公立高校入試<国語>講評…昨年よりやや易化、平均点は上昇か

 2024年度(令和6年度)2月20日(火)、千葉県公立高等学校入学者選抜(国語、数学、英語)が実施された。リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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【高校受験2024】千葉県公立高校入試<国語>講評
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 2024年度(令和6年度)2月20日(火)、千葉県公立高等学校入学者選抜(国語、数学、英語)が実施された。2月21日(水)に理科と社会の2教科が実施となる。千葉県教育委員会が2024年2月16日(金)に発表した一般入学者選抜等の確定志願状況(全日制)によると、募集人員3万680人に対し3万4,478人が志願し、志願倍率は1.12倍だった。

 リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<国語>講評
(京葉学院 提供)

 全体の出題構成は昨年度と同様でしたが、配点に一部変更がありました。漢字の書き取りが1問減で8点の配点となりました。その分、説明的文章の読解がプラス1点なり、文学的文章の読解と同様にそれぞれ23点の配点となりました。また、古典の配点がプラス1点となり18点となっています。出題の難度は、昨年よりやや易化。平均点の上昇が考えられます。

 近年、思考力や判断力を求められる出題が増えてきました。たとえば、本文の内容について話し合いをする文章から、本文の内容について問う問題や、本文を整理した表やグラフから内容を読み取る問題などです。単に、本文を読むだけでなく、フローチャート化するなど、まとめる力が試されていると考えられます。

1.聞き取り検査

 織田さんと鈴木さんの会話を聞き取る問題です。織田さんが鈴木さんに、自分が驚いた体験について話す場面について、相手に自分の伝えたいことを伝えるためには、どのような工夫をするべきか、互いの考え方のちがいについて考えさせる問題です。それぞれの意見の流れに注意をします。設問は放送で問いが読み上げられ、選択肢が問題用紙に掲載された形式でした。

2.漢字の読み取り

 昨年同様4問の出題でした。『示唆』『諮る』の読みがやや難しかったと考えられます。

3.漢字の書き取り

 昨年の5問から4問に減りました。マイナス2点しています。四字熟語の一部を書き取る出題は例年通りでした。

4.説明的文章の読解

 3つの語句を使用して30字~35字を記述する問題が1問出題されました。配点は6点で、やや難しかったと思われます。本文と設問文の関係が読み取れた受験生にはまとめやすいものでした。本文を丁寧に処理しながら筆者の意図を読み取る必要がありました。その他は全て選択問題ですが、2解答・3解答の完答形式が2問出題されています。正確・丁寧に選択肢を判断する必要がありました。配点は昨年の22点から23点とプラスされています。

5.文学的文章の読解

 時代小説『銀しゃり』(山本一力)からの出題でした。登場人物は、すし職人の「新吉」とこどもをつれた女で、この2人の単純なやりとりの内容です。設問内容は、新吉と女の心情を問う問題です。選択肢:5問、抜き出し問題:2問、記述問題:2問と幅広い解答方式の出題でした。選択肢には、完答問題がありません。丁寧に新吉の心情と女の心情を丁寧に素直に読み解いていけば解答は可能です。

6.古文

 昨年より配点が17点から18点にプラス1点されました。内容は、主語・述語を丁寧に追っていけば読める文章でしたので、解答は容易にできた問題です。

7.条件作文

 出題は例年通り、条件付きで200字の作文でした。『知恵』と『知識』の違いとその使い方を文章にする問題です。

 前段では、「知恵」について、『知識』(指定語句)という語句を使い説明をする。後段では、「知恵」に対する意見を、具体例を挙げながら書き上げる。前段・後段それぞれに条件が付いた作文でした。時間に不足がない限り、書き上げられる作文でした。


 このレポートは2024年2月20日(火)に速報として京葉学院により作成されたもの。
協力:京葉学院

《編集部》

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