花粉症の実態調査、症状を治すための医療機関利用者は42.6%にとどまる

 QLifeは、東京女子医大眼科室教室臨床教授・高村悦子氏監修のもと、約5,000名を対象に、花粉症、特に目のかゆみに関する実態調査を行った。

生活・健康 健康
花粉で悩む時期(複数回答)
  • 花粉で悩む時期(複数回答)
  • 医療機関の受信経験/花粉症対策を始めるタイミング
  • 花粉症の症状(複数回答)
  • 最もつらい症状
  • 医療機関での治療に満足したか/医療機関受診以外の対処法に満足したか
 QLifeは、東京女子医大眼科室教室臨床教授・高村悦子氏監修のもと、約5,000名を対象に、花粉症、特に目のかゆみに関する実態調査を行った。

 花粉症で悩む時期については、過半数が3月から5月にかけてと回答した。平均で3.5ヶ月花粉症に悩んでいる。そのピークは4月で、平均で1.5か月症状のピークが続いている。

 花粉症の症状を治すために医療機関を受診するのは全体の42.6パーセントだった。受診しなかった人の多くは「深刻ではない/そのうち治る」と考え、市販の点眼薬やマスクなどで対策している。しかしその対策では「満足とも不満足ともいえない」と考えており、「満足」が多い医療機関受診者と隔たりがあった。

 花粉症の自覚症状で最も多かったのは「目のかゆみ」と「鼻水」で、最もつらい症状でもあると回答。しかし医療機関を受診しても、「耳鼻科・耳鼻咽喉科」や「内科」を1科目(あるいは1施設)のみ受診することが多く、眼科を受診するのは受診者全体の23.5パーセントにとどまった。

 「目のかゆみ」を抑える抗アレルギー点眼薬について、9割以上が効果を実感しているが、半数以上が初期療法を「知らない」「聞いたことはある」と回答している。また、60パーセント以上が「症状が出てから対策を開始する」と回答した。

 同調査の結果について高村氏は、「夜眠れなくなってしまうケースもある鼻づまりと比べて、目のかゆみは市販の点眼薬など自己判断で対処しがちだが、使い過ぎでまぶたがかぶれたり、角膜を傷つけたりする可能性などもある。また、症状が出てからその症状を治す対症療法的な考え方よりも、飛散がピークになる前に眼科を受診し、しっかりと『準備』をして花粉を迎え撃つ、という考え方の方がより効果的。その『準備』の1つとして、抗アレルギー点眼薬による初期療法がある」とコメントしている。

花粉症に悩む期間は平均3.5か月…「目のかゆみ」に関する調査

《浦和 武蔵》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top