ネットの家庭ルール「決めている」認識は親だけ8割

 内閣府は平成30年2月27日、平成29年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」結果(速報)を公表した。高校生の26.1%は、1日あたり平均5時間以上インターネットを利用。家庭のルールの有無について、保護者と青少年の認識にギャップがあることがわかった。

生活・健康 小学生
各機器の青少年の利用率
  • 各機器の青少年の利用率
  • 青少年のインターネットの利用内容
  • 利用内容の経年比較(平成26年度~平成29年度)
  • 青少年のインターネットの利用時間(平日1日あたり)
  • 保護者のインターネットの利用内容
  • 保護者のインターネットの利用時間(平日1日あたり)
  • 保護者の注意点の認知
  • 保護者のインターネットに関する啓発や学習の経験
 内閣府は平成30年2月27日、平成29年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」結果(速報)を公表した。高校生の26.1%は、1日あたり平均5時間以上インターネットを利用。家庭のルールの有無について、保護者と青少年の認識にギャップがあることがわかった。

 平成29年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」は、平成29年11月3日~12月3日に青少年(満10歳~満17歳)と同居保護者を対象に実施。青少年調査で3,288人、保護者調査で3,469人から回答を得た。

 青少年の82.5%がいずれかの機器でインターネットを利用しており、利用する機器は「スマートフォン」がもっとも多い。インターネットの利用内容を見ると、高校生は「コミュニケーション」89.8%、「動画視聴」84.9%、「音楽視聴」83.3%が上位。中学生は「動画視聴」80.3%、「ゲーム」73.5%、「コミュニケーション」70.4%の順、小学生は「ゲーム」77.9%、「動画視聴」63.6%の順に多い。経年で比較すると、「動画視聴」は全体で見ても増加傾向。平成26年度は69.0%だったが、平成29年度は77.7%に達している。

 インターネットの利用時間(平日1日あたり)は平均159.3分となり、平成28年度より約5分増加した。学校種別では、小学生97.3分、中学生148.7分、高校生213.8分と、年齢とともに利用時間が増加。高校生の26.1%は、利用機器の合計で5時間以上インターネットを利用していた。

 一方、保護者のインターネット利用内容は、「コミュニケーション」91.2%、「情報検索」87.1%が上位だった。ゲームやショッピング、オークションの利用は学校種が下の保護者の方が多い。利用時間(平日1日あたり)の平均は136.4分で、保護者の43.7%が2時間以上インターネットを利用していた。

 インターネットを安全・安心に使うための保護者の注意点の認知に関して、「出会い系サイトや著作権等の違法情報の問題を知っている」は83.0%だったのに対し、「インターネットの過度の利用に関する問題を知っている」59.0%、「クレジットカードの管理等の電子商取引に関する問題を知っている」64.3%は相対的に低い。

 インターネットに関する啓発や学習の経験は、保護者の91.9%が「説明を受けたり学んだりした」と回答。具体的には、「学校の保護者会やPTAの会合で説明を受けた」「学校から配布された啓発資料などで知った」が多かった。

 また、インターネットの利用に関する家庭のルールについて、なんらかの「ルールを決めている」が保護者83.5%だったのに対して、青少年は65.1%と差があった。特に高校生と保護者の間では21.7ポイント差となっており、青少年の実態と保護者の認識にギャップがあることがわかった。
《黄金崎綾乃》

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