【EDIX2018】英語4技能サービス、焦点は大学入試改革

 2018年5月16日から18日まで、東京ビッグサイトで開催されている教育分野の専門展「第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX)」。最先端のICT機器や教育ICT導入例を求め、多くの教育関係者が来場している。英語に関わる教材・教育コンテンツをいくつか紹介する。

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第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) プロンテストのブースのようす
  • 第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) プロンテストのブースのようす
  • 第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) ECCのブースのようす
  • 第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) Z会のブースのようす 写真はAsteria
  • 第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) Z会のブース内で展示されている英語ライティング添削サービスに関する説明
  • 第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) 開催初日のようす
 2018年5月16日から18日まで、東京ビッグサイトで開催されている教育分野の専門展「第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX)」。最先端のICT機器や教育ICT導入例を求め、多くの教育関係者が来場している。

 「セキュリティゾーン」「学校業務支援ゾーン」「教材・教育コンテンツゾーン」「eラーニングゾーン」「ICT機器ゾーン」「学びNEXT みらいの学びゾーン」など6つあるゾーンのうち、「教育・教材コンテンツゾーン」の展示では2020年からの新学習指導要領に準拠した教材・教育コンテンツの展示が目立つ。

 特に、進む大学入試改革を受け、現行の大学入試センター試験に代わる2020年度からの新入試「大学入学共通テスト」を見据えた新製品も多く打ち出されていた。そのうち、今回は英語の民間試験導入を焦点に、グローバル人材の育成に必要な「話す、聞く、読む、書く」の「英語4技能」を育てる教材をいくつか紹介しよう。

Z会



 ICTを活用し、個別に英語4技能学習を進めることができるiPadオンライン講座「Z会Asteria(アステリア)」を展示中。全部で3つある講座のうち、英語に関わるのは「英語4技能講座」だ。

第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) Z会のブースのようす 写真はAsteria
画像:Z会ブースで展示されているAsteria

 最新テクノロジーによる指導で、個人の理解や学習進度に合わせて学べるアダプティブラーニング方式の「Training」と、人による指導「Brush Up」の両方を利用し、学習の定着度を確認しながら向上させるのがねらい。「Brush Up」内には、レアジョブと共同開発したオンライン英会話も含まれる。ブースでは、2018年度から始まった学校へのAsteria導入について紹介中。添削(Brush Up)機能を付けない場合、団体価格は1,600円から。

 Z会はこのほか、同社が提供する基盤学力アセスメント「LIPHARE」に2018年度から加わった「英語CAN-DOテスト」についても紹介中。4技能すべてではなく、スピーキング単体での導入が可能なことは学校にとって使い勝手がよさそうだ。

 Z会はこのほか、ICT機器だけでなく、通信教育の同社ならではの知見を生かしたアナログの英語ライティング指導サービスについても展示している。先生ひとりでは実現に負担が伴う英語ライティング指導を、Z会がサポートするサービスだ。おもに中学校・高校や大学での導入が可能。難易度はCEFR-JジュニアレベルでA1.1~B2.2範囲を網羅しており、クラスのレベルや目標に応じて実施できる。

ECC



 英会話学校や英語教育事業を展開するECCは、教育・教材コンテンツゾーンで企業や団体、教育機関向け英語教材について展示している。おもなサービスは講師派遣、オンラインレッスン、海外語学研修など。

第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) ECCのブースのようす
画像:ECCのブース ミニセミナーも開催する

 なお、同社は中学・高校内でレッスンを展開する新サービス「英検合格講座」を2018年5月から実施している。発売中のコースは「ECC英検準2級合格講座」と「ECC英検2級合格講座」の2コース。首都圏・中部・近畿エリアで私立中高10校が導入しており、2018年度は導入校を拡大しながら2,500人の受講を目標に掲げているという。

 ブース内では、英語4技能の重要性や学校教育現場への導入取組みに関するミニセミナーも開催している。資格対策や対話力育成など、英会話の専門集団であるECCならではの取組みを知ることができそうだ。

プロンテスト



 イースト、学友社、国際発音検定協会と共同出展。発音判定・矯正ソフト「英語発音検定(発検、はつけん)」や、小中学生向け英語発音のトレーニング「発音検定ジュニア」など、「発音」に関わるサービスを展示している。

第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX) プロンテストのブースのようす
画像:プロンテストのブースのようす

 英語の発音、と聞くと、日本人はどこか消極的な気持ちになりがちではないだろうか。実際に、発音判定の体験コーナーに訪れた来場者からは、「発音、苦手です」との感想が聞こえた。しかし、評価は「発音」を構造的に理解しやすいよう判定されるため、原因を把握したうえで苦手意識の克服に役立てることができる。相手はシステムであることから、何度間違えても恥ずかしくない。CDや動画を見る、あるいは留学という手段でしか伸ばせないと思われがちだった英語スピーキングの「発音」も、ICTサービスの登場で今後、学習手段が変化していくのかもしれない。

 「発音検定」シリーズは、同社が研究する音声学にもとづいて開発されたもの。特定地域のアクセント(いわゆる“アメリカ英語”など)に限定せず、個々の発音やリズム、イントネーションなどの側面から多角的に判定するため、正しい口の形や舌の動きを学ぶことができる。恥ずかしがらず、展示会の利点を生かして一度、体験してみてはいかがだろうか。

新サービス続々、会場はミニセミナーも



 英語だけでなく、会場には英語学習に関するさまざまな教材・教育コンテンツが集結している。「第9回 教育ITソリューションEXPO(EDIX)」の開催は2018年5月18日まで。
《佐藤亜希》

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