緊急事態解除、首都圏も学校再開へ…分散登校や時差通学

 政府は2020年5月25日、首都圏1都3県と北海道について、緊急事態措置を解除した。各自治体では、感染状況を踏まえながら、分散登校や時差通学、短縮授業などにより段階的に学校を再開。児童生徒は、長期にわたる休校を経て、徐々に学校生活を再開していくことになる。

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 政府は2020年5月25日、首都圏1都3県と北海道について、緊急事態措置を解除した。各自治体では、感染状況を踏まえながら、分散登校や時差通学、短縮授業などにより段階的に学校を再開。児童生徒は、長期にわたる休校を経て、徐々に学校生活を再開していくことになる。

 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言は、4月7日の発出から7週間弱が経過。感染状況、医療提供体制、監視体制の3つの解除基準に照らし、残る5つの特定警戒都道府県について、新型コロナウイルス感染症対策本部が改めて評価。諮問委員会の了承のもと、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の1都3県、北海道の緊急事態措置を解除した。

 各自治体では、学校の教育活動の再開に向け、文部科学省の指針をもとにガイドラインなどを作成し、対応を始めている。東京都は、感染状況を踏まえながら一斉登校に向け、「週1日2時間」「週2~3日半日」「週3~4日終日」など、段階的に再開。それに伴い、学校の対面指導と家庭のオンライン学習の配分も変え、学びを確保する。教壇や相談室などへのアクリル板設置、サーモグラフィーや非接触式体温計での体温測定など、感染防止の追加対策も講じる。

 埼玉県は、6月1日から分散登校、時差通学を活用しながら、段階的に学校を再開。学校再開に向けた準備のための登校を必要に応じて行う。さいたま市立学校では、教育活動の再開にあたり、児童生徒の健康状態の確認および学校生活の心構えについて指導するため、小学校・中学校・高校・中等教育学校について5月27日~29日のうちの1日、午前中に登校日を設定。6月1日~12日は、学校を2つのグループに分け、午前と午後に分散して毎日登校する。

 千葉県は、臨時休校期間中の対応として、5月25日からの1週間、家庭の学習状況や健康状態の把握のため、各学校で少人数に分けて1回1時間程度、登校による指導を行う。6月1日から学校を再開し、分散登校を2週間実施し、6月15日以降は時差通学や短縮日課により通常の登校とする。千葉市立学校では、6月1日~5日に小学校・中学校・高校の各学級を2分割にして週5日、1日3時間の授業を実施。6月8日以降に通常の授業を開始する。

 神奈川県でも6月1日からの教育活動の再開に向けて、5月25日から検討や準備を進めている。横浜市立学校は、6月1日から分散登校や短時間授業などを行い、段階的に再開していく。川崎市立学校は、5月25日~29日に登校日や家庭訪問などを通じて児童生徒の状況を把握したうえで、6月1日~12日に分散登校を実施。6月15日から給食を含め、通常登校に移行する。

 北海道では、札幌市とその近郊以外の地域ではすでに分散登校などが始まっている。札幌市内の学校については5月31日まで臨時休校とし、6月1日からの再開に向けて準備を進めている。
《奥山直美》

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