受験と生理、重なった・重なりそうだった人の8割以上が不安

 受験日と生理日が重なったこと、または重なりそうになったことがある女性の中で、不安があった人は85.1%にのぼることが、エムティーアイが2021年12月21日に公表した調査結果から明らかになった。

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受験日と生理日が重なることで不安があったか
  • 受験日と生理日が重なることで不安があったか
  • 受験日と生理日が重なったこと、または重なりそうになったことがあるか
  • 受験日と生理日が重なることで、どのような不安があったか
  • 受験の日、生理への対策はしたか
  • 具体的にどのような対策をとったか
  • 生理日と受験日が重なることで相談はあったか
  • 子供が抱えていた不安
  • 受験日と生理日が重なることについて、相談した相手は誰か
 受験日と生理日が重なったこと、または重なりそうになったことがある女性の中で、不安があった人は85.1%にのぼることが、エムティーアイが2021年12月21日に公表した調査結果から明らかになった。

 「受験×生理」親と子の意識調査は、10代以上の女性3,155人を対象に実施した。ライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービス「ルナルナ」「ルナルナ体温ノート」「ルナルナベビー」にて調査を行った。調査期間は2021年12月3日~12月7日。

 受験経験のある女性や、娘の受験を見守った母親から回答が寄せられ、受験生だからこそ抱える生理の不安や、実際にとられた対策等も明らかになった。

 はじめに、受験経験のある女性を対象に、受験日と生理日が重なったこと、または重なりそうになったことがあるかを聞くと、「ある」が42.8%という結果だった。さらに、「ある」と回答した人へ、受験日と生理日が重なることで不安があったかをたずねると、「はい」が85.1%となり、8割以上の人が受験と生理がかぶってしまうことで何らかの不安を抱えていたことがわかった。

 受験日と生理日が重なることで、どのような不安があったかについては、「生理痛や体調不良への不安」が88.8%でもっとも多く、ついで「トイレやその頻度への不安」が63.7%、「試験中に経血が漏れないかの不安」が63.3%だった。体調は悪くなくても、休み時間ごとにトイレに立ったり、経血で服や椅子を汚す心配を抱える等、受験日に生理が重なることであらゆるストレスがあることがわかった。

 また、「鎮痛剤等を服用することへの不安」が25.7%で5位にランクインしている。薬によっては眠たくなる成分が入っていたり、薬の副作用で体調が悪くなる可能性があるため、生理痛があっても気軽に薬を服用できないストレスもあることがわかった。鎮痛剤を服用する場合は、医師に相談したり、市販薬を選ぶ場合は薬剤師に相談すると安心だという。

 子供の受験と(子供の)生理が重なった経験があると回答した母親へ、そのことについて相談があったかをたずねると、68.0%が「あった」と答えた。相談されたという母親を対象に、子供が抱えていた不安を聞くと、1位は「生理痛や体調不良への不安」だった。2位は64.7%で「試験に対して、自分の実力を出し切れるか不安」となった。

 その他にも、受験と生理が重なることで不安なこと、大変だったことについて、「持ち物が増え煩わしい」「試験中に寝てしまったり倒れたりするのではないかと不安」等、生理によって受験にどのような影響が出るか、自由回答が数多く寄せられた。

 「受験日と生理日が重なることについて、相談した相手は誰か」という質問に対しては、「誰にも相談しなかった」が52.5%でもっとも多く、約半数の女性が受験と生理の問題を1人で抱えていることがわかった。

 「受験の日、生理への対策はしたか」については、「はい」が73.1%で、受験と生理が重なった(重なりそうになった)人の7割以上が何らかの対策をしていたことがわかった。具体的には、「夜用等、長時間使用できる生理用ナプキンをしていった」が68.9%で1位となり、ついで「生理用品を多めに持参した」が66.0%、「お腹等が冷えないようカイロを持っていった」が53.1%だった。

 受験日と生理日をずらすための対処法である「ピルを処方してもらい、生理日を調整した」は4.1%にとどまった。受験生にとってピルの服用はハードルが高いことがわかった。

 「受験と生理に関することで、どのような配慮があるといいと思うか」という質問に対しては、「受験会場のトイレにナプキンがあったらいいと思う」や、「直前になって慌てることがないように、学校側から事前のインプット(受験と生理が被るかもしれないこと、受験日に突然生理が来るかもしれないこと、生理が重くて不安な人は事前に婦人科に通って生理日を調整することも選択肢としてあること等)をしてもらえたらありがたいと思った」等の回答があった。

 「低用量ピルを使って生理日の開始を早めたり、遅らせたりという生理日の移動ができることを知っているか」については、「知っている」が88.5%という結果だった。

 「受験の対策の1つとして、ピルを服薬して生理日を移動させることをどう思うか」については、「とても良いと思う」が25.0%、「良いと思う」が45.3%と、7割以上の人がポジティブにとらえていることがわかった。「あまり良いとは思わない」「良いとは思わない」「わからない」と回答した人の理由としては、「副作用が怖いから」が61.1%でもっとも多い意見で、ついで「ピルのことを知らないから」が31.5%だった。

 「ルナルナ」にて実施したピル服薬経験者への意識調査によると、服薬中に副作用がなかった人の割合は54.7%で、あった人の45.3%を上回る結果となった。ピルを服薬する場合は、服薬初期に出やすい副作用等も心配なため、ピルに慣れておくことも必要。婦人科を受診し、受験日から逆算した服薬スケジュールを医師と相談しておくと安心だ。

 エムティーアイは、ピルの服薬について7割がポジティブにとらえている今、「正しい知識を身に付ける機会が増えれば、受験と生理日が重なることを不安視する女性にとって新しい選択肢が広がるのでは」としている。
《鈴木あさり》

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